顧客の「本当にほしいもの」は何だろう?

顧客の「本当にほしいもの」は何だろう?

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私がビジネスの世界に入っていった時に、いろいろと本を読んで勉強しました。
当時の時代背景もあり…やはり、日本屈指のコンサルタント、神田昌典さんの影響は極めて大きいと言えます。

誰とは言いませんが、神田さんほど有名ではないですが、それでもマスコミに取り上げられたり、本を何冊も執筆している、ある凄腕コンサルタントも
「悲しいかな…どうしても私の世代だと、神田さんの影響は大きいですね」
とのこと。

そんな神田さんから受けた影響の一つ。
彼のあるメルマガにあります。
それは「仕事のヒント365」というもの。
今も登録できるので、興味ある方はご覧ください。
その中に、こんな内容があります。

「仕事のヒント」神田昌典365日語録
 キーワード:
 あなたが他人のために手放す決意をすれば、
 それ以上のものが手に入る。

 解説:
 ある教会での話。

 「あなたの持ち物のうち、
 2番目に大切なものをもってきて、
 それを他の方に差し上げてください。」

 そういわれて、信者30人が集まって、
 それぞれ大切なものを交換した。すると、その結果は?

 答え:30人全員が、その二番目に大切にしていたものより、
 もっと欲しいものを手に入れることができた。

この出来事が事実かどうかは、全く問題では無いので、そういう前提で話を進めます。
では、このエピソードから、ビジネスをしている私たちは何を学ぶべきなのでしょうか。

これは私の解釈です。
ここでのポイント。
二番目に大切なものと、それ以上にもっと欲しいもの、どちらか片方しか手に入らなかった、ということです。
交換後も、依然として、どちらか片方だけを手に入れたのです。
両方手に入れることはできない、ということです。

本当に欲しいものを手に入れるために、二番目に大切にしていたものを手放さなければならなかった、ということでもあります。

では、ここで二番目に大切なものを手放してしまった30人の人は、手放したことを惜しんだでしょうか。
おそらくは、それ以上に欲しかったものが手に入ったので、惜しむのではなく満足しているはず。

では、なぜはじめから「もっと欲しいもの」を手に入れようとせずに、二番目に大切なものを手に入れているのでしょうか。

ここが、マーケティング、そしてコピーライティングから極めて重要な見方です。

人は…自分が本当に欲しいものは何かが、わからないのではないでしょうか。

ちょっと想像してみてください。
あの、スティーブ・ジョブズ。
彼は、
「こんなものあったら欲しいよね」
という顧客からのニーズに応えて、iPhoneやiPod、iPadを創ったのでしょうか。
決してそんなはずはありません。

なぜなら、
「存在しない物をニーズとして認識」
することは不可能だからです。

あれらの商品は、スティーブ・ジョブズの世界観を体現したものです。
それを、多くの人が、
「ああ、こういうのが欲しかったんだよね」
と言って買い求めます。

ここに矛盾があるのです。
認識できないもののはずなのに
「こういうものが欲しかったんだよね」
と思うはずがありません。

ですが、顧客はウソをついているわけでもありません。

どういうことか。
人は、言葉に出来ない、意識もできないレベルの漠然として曖昧模糊とした欲求や思いを抱えています。
その欲求や思いを言語化してあげることで、
「そうそう、私が言いたかったことは、そういうことだった!」
と言うのです。

スティーブ・ジョブズは、それを言語化するのではなく、商品化した、ということになるのです。

人は、自分が欲しいもの、望んでいるものを言語化、認識できません。
だから、二番目に大事なもの…すなわち、
「代用品」
で満足します。…満足するしか無いのです。それ以外の選択が、その人にはないのです。

世界ナンバーワンマーケティングコンサルタントのジェイ・エイブラハムは卓越の戦略上級編で、こんなことを述べています。
「我々の多くは、日常生活における様々なものがどのように見えるのか、―我々は何を感じているか― その全体像が見えなくて苦心している。苦心のあまり、本当のところ、自分は何が欲しかったのかが、 分からなくなってしまう、という人は多いものだ。自分が何を感じているのか、明確に言葉にできないし、 表現する手段も持っていない。だから、その想いや苦心を理解してくれて、はっきりと声に出して行動 で示し、論理的で強力な戦略を立てるサポートしてくれる人を、我々は信用するものだ」

だから、あなたが顧客のためにすべきこと。
いつまでも、顧客に代用品で満足させていてはいけません。

それは、
「あなたが本当に欲しいものは、ソレではなく、コレじゃないですか?」
と明確に伝えてあげることなのです。

その上で…顧客が本当に欲しい何かを手に入れるための手段として…あなたの商品やサービスを購入してもらえるようになる。これが、目指すべき理想像でしょう。

最後に蛇足。
紹介した神田さんのメルマガ。
私がコピーライターを目指そうかと思ったきっかけの一つでもあります。
まだ配信しているようですので、興味がある方はご登録してみると、学びになるのではないでしょうか。

「仕事のヒント」神田昌典365日語録
http://www.kandamasanori.com/365mail/

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