あなたの顧客は,質問に答えられますか?

あなたの顧客は,質問に答えられますか?

あなたの顧客は,質問に答えられますか?
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あまりにも暑いので,散髪しに行ってきました。
このブログに何度も書いてきたとおり,何もせずにただじっとすわって散髪が終わるのを待っている時間が苦痛なので,10分カットの店を愛用しています。

今回は,このチェーン店の中で,はじめての店舗に行きました。

店員は
「どれくらい切りますか?」
と聞いてきます。

私はまったく今まで通り,
「刈り上げない程度に短めでお願いします」

本当は,バリカンで刈り上げてしまうとスッキリするのですが…それをやると,本気で人相が悪くなるので,こんな注文をしています。
今まではこれでよかったのです。

ところが,今回は初めての店舗のせいなのでしょうか。
「それで,どれくらい切りますか?」
と聞き返されました。
仕方ないので同じことを言うと,今度は
「何センチくらい切りますか?」

私にとっては,
「刈り上げない限界ギリギリまで短くして欲しい」
という意図で伝えていました。
それが,何センチか,なんてわかりません。

いつもどれくらい切っているのかなんて,考えたこともありません。
仕方がないので,ちょっと考えて,
「今の半分の長さにして下さい」
と言ったら,
「2センチくらいまで短くしていいんですか?」
と訊かれました。

今の長さが4センチで,半分にしたら2センチになる。
…そんなこと,考えたこともありません。
面倒になってきて,
「じゃ,それで」
ということになりました。

今日のテーマは,
「あなたの顧客は質問に答えられますか?」
です。

専門家であるあなたにとって,その質問は簡単に答えられることかもしれません。
ですが,専門家ではない顧客にはわからないかもしれないのです。

例えば,私が司法書士事務所として,新規相談を受け付けた時に,

私 「今日はどういった件ですか?」
顧客「◯◯が亡くなりまして…」
私 「わかりました。相続に関するご相談ということでよろしいですか?」
顧客「ん?これって相続の相談なの?」

というやり取りをしたことがあります。
司法書士である私にしてみたら,相談の「カテゴリ」としては「相続」だということはわかります。
ですが,顧客にとては,必ずしもわかるとは限らないのです。

別の例を紹介します。
毎回苦労するのが,メガネの調整。

私がいつもお世話になっている方だったら,
「調整お願いします」
で済みます。

ですが,その方がいない時は,
私 「調整お願いします」
店員「かしこまりました。今日はどうなさいましたか?」
私 「……」
となります。

メガネがどうも合わないことについて,具体的なにがどう合わないのか言語化できないのです。

更に別の例です。

歯が痛くて,歯科医院に行きます。

歯科医「今日はどうしましたか?」
私  「歯が痛くて…」
歯科医「どの歯ですか?」
私  「さあ…」

となります。「だいたい,このあたりの歯」まではなんとなくわかりますが…どの歯が痛い,と訊かれても言語化できないのです。

実際,
「左側の,下の歯が痛いです」
と言っても,歯科医師から,
「あ,虫歯は上の歯ですね」
と言われたことがあります。痛みのあまり,上か下かすらわかっていませんでした。

同じように,整骨院や整体院でも,
「どこが痛いですか?」
と訊かれて…割と困ることがあります。
なぜなら,
「どこかしら痛い」
からです。

日頃の不摂生が原因なのか,労働環境のせいか,それとも姿勢の悪さのせいか…あるいはこれらのどれもがそうかもしれません。
とにかく,あちこち痛くて,
「どこも痛いところはない」
というのはほとんどありません。

だんだん…良くも悪くも痛みに慣れてしまい,
「どこが痛いのか」
がよくわからなくなります。

それ以上に,
「どんな時に痛いですか?」
という質問が困ります。いつでも痛いですから。

…ということを考えると,質問者からしてみたら,「普通」の質問であっても,質問される側からしてみたら,実は高難易度の質問だった,という現象が起こりうるのです。

ではどうしたらいいのか。

結局は地道な改善しかありません。
対面で,実際に顧客の反応を感じ取りながら,
「どんな質問」
が答えやすいかどうか,試行錯誤するしかないでしょう。

あるいは,前提として
「いろいろ質問しますがよろしいですか?」
ときちんと承諾を取ることも大切です。
ここで「はい」と言ってもらうことで,質問に答える,ということに対してコミットメントを引き出す狙いもあります。

ただ,いずれにしても,顧客に対して真摯に向き合う,という気持ちが決め手です。
人間は,思っている以上にずっと高性能です。
なんとなく,適当に聴いている質問は,伝わってしまいます。
どれだけ,目の前の顧客に向き合えるか。

最終的には,こういったメンタル的なところに行き着くしかないでしょう。

私達のような中小零細企業は,基本的にテレビCMということはあまりしないでしょうから,少ない広告予算で,しっかりと定石通りの宣伝を心がけたいものです。

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