ゴミと宝の山の交換

ゴミと宝の山の交換

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先日、経済系ニュース番組「モーニングサテライト」のオンデマンド版を見ていた時のことです。

あ、上手い…と思ったものがありました。

特集で、
「外国人労働者による家事代行サービス」
について扱っていたのです。
これまでは、在留許可の関係で規制されていたのですが、規制緩和により、外国人労働者でも家事代行サービスを行うことができるようになったのだとか。

そんな様子を、特集で扱っていました。
具体的なケースとして、フィリピン人の女性が、ある家庭に行き、家事代行サービスを提供。
そこには、小さい子どもの育児をしている母親の傍らで、家事を代行している様子が映し出されていました。
上手い、と思ったのは、そんな中のあるワンシーン。

それは、そのフィリピン人の女性が子どもに、英語で話しかけていたのです。

今日のテーマは、リレーショナルキャピタル。
関係性資産です。

これは、世界ナンバーワンマーケティングコンサルタントのジェイ・エイブラハムが、
「新しい戦略」
として打ち出したコンセプトです。

私の記憶が正しければ、3〜4年前に、世界に先駆けて、日本国内で解説された、とのこと。
残念ながら私自身はその場に居ませんでした。しかし、今回のジェイ。エイブラハム来日セミナーにおいて、少し触れることがありました。

そこで、今日はこのリレーショナルキャピタルについて、思うことを書いていきます

コンセプトを一言でまとめると、
「自分にとってはゴミのようなものが、他人にとっては宝の山になる」

ゴミ…これを「いらないもの」と解釈もできます。あるいは、「価値の無いもの」と解釈もできます。
更に深堀りするならば、「わざわざ自分にとって、価値を見出すまでもないような些細なもの」と拡大解釈することもできます。

まとめると、
「自分にとっては当たり前だったり、些細なものだったりして、価値を見出さないようなものであっても、他人からしたら、ニーズやウォンツを満たすことができるもの」
ということになります。

これがリレーショナルキャピタル、関係性資産です。
人と人との関係の中で、相手が生かせていない…興味も持たないような何かを見出し、そこを「自らのリソース」として活かすことになります。

その例が、上記のフィリピン人による家事代行サービス。

フィリピンは家政婦が国家資格なのだそうです。
フィリピン人による家事代行サービスは、結果的に非常に洗練された高度な専門スキルとなっています。
家事代行を価値提供して対価を得る、というのはごく基本的なサービス業といえます。

ところが。
フィリピン人にとって、
「英語でしゃべる」
というのは、どれだけ価値提供をしている、と【実感】しているのでしょうか。
おそらく、フィリピン人女性にとっては、ごくありふれた…それこそ息を吸って吐くくらいの当たり前な活動であり、そこに価値提供が絡む…とは思わなかったでしょう。
これを、上記の表現に置き換えるなら「ゴミのようなもの」といえるのです。

けれど、小さな子どもを持つ親にしてみたら、文字通り本物のネイティブな発音で英語に触れるチャンスだったのです。

単純に、家事代行もできて、その上英語教育もできる。
差別化だとか、付加価値…という側面から掘り下げることもできます。
ただ、この出来事の最大のポイントは、フィリピン人にとって、英語をしゃべる、ということがどれだけ価値提供しているか、という点です。

このリレーショナルキャピタルというコンセプトを学んで活かす場合、2通りあります。
1つ目は、自分にとって欠けているリソース、あるいはニーズやウォンツが何かを明確にします。
その上で、そのリソースを外部から調達してくる時に、「ゴミのようなもの」として扱っているのはどんな人だろうか、と考えるのです。

もう1つは、その反対です。
自分にとって、ゴミのような、価値の感じないものが、他人のニーズやウォンツを満たせるのかもしれない、という発想で、自分のスキルや持ち物などを見回してみることです。

このリレーショナルキャピタルをうまく活かしたのが、似たような事例ではありますが、「レアジョブ」と呼ばれる英語教育事業。

これは、フィリピン人の学生が、スカイプで日本人に英語を教える、というもの。
非常に廉価で英語を学ぶことができます。

この場合、文字通りお互いにゴミのようなものを資産として交換しているのです。

そもそも、英語を教えられる人には、基本的に大前提があります。
それは日本語を喋れることです。
それこそ「留学」のように、日本語を一切使えない環境に置いてしまう…という手法もあるにはありますが、それは「教える」という行為ではありません。
きちんと英語を教えるには、最低限の日本語は必要です。

つまり、英語を教える学生…というのは、日本語を学んでいる学生ということになるのです。

レアジョブというビジネスは、日本語を学んでいる学生に、日本人に英語を教えることで、ネイティブな日本語を学ぶ機会を提供しているのです。
そして、日本人に、ネイティブな英語を教える、という価値を提供しているのです。

日本人が日本語をしゃべること自体は「ゴミのようなもの」です。
フィリピン人にとって、英語をしゃべること自体は「ゴミのようなもの」です。
けれど、その言語をしゃべることができる、というのは「資産」なのです。

その資産を交換すること、それがリレーショナルキャピタルなのです。

…と、長々解説しましたが、あまり理論的に細々と解説するような話ではありません。
身の回りに、
「え?それ活かせてないの?もったいない…」
というものがないかどうか、探してみてください。

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