売上が「上がる」ためのシンプルなこと 後編

売上が「上がる」ためのシンプルなこと 後編

売上が「上がる」ためのシンプルなこと 後編
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司法書士として独立開業して5年目。
北海道に移住した1年目の時のことです。

仕事で,銀行に行きました。
司法書士という職業柄,割と銀行との付き合いは多々あります。

住宅ローンの関係で,抵当権設定をしたり,あるいは相続の為の預金払い出しをしたり…

ですが,その日は…よくは覚えていませんが,司法書士業務ではない用事で,銀行に行きました。

番号札を引いて,それからじっと呼ばれるまで待つこと数分。

この,じっと待っている瞬間に,ふと我に返りました。
「私,何やってるんだろうか…」

仮にも,司法書士という国家資格を持った人が,銀行でぼけーっと待っている,というのはあまりにも生産性の低い話です。…と,そこで初めて気がついたのです。

銀行の用事を済ますと,事務所に戻り…早速,検索。
ハローワークに連絡して,採用の仕方を教わり,パート事務員を面接。

面接自体は…なぜか前の事務所で一度やったことがあります。
事務所に入って3ヶ月,当時23歳の私が,なぜ面接する側なのだろうか…と思いつつやったことを思い出しました。

友人の社労士にアドバイスをもらって,ようやく一人の女の子を採用したのは今でもよく覚えています。

それから,売上はどんどん伸びていき…人口1万8000人しかいない,小さな町唯一の司法書士事務所にもかかわらず,多いときで最大5名の事務員を雇うこともありました。

さて,昨日の続きです。
司法書士事務所を開業して4年目までは赤字でした。
5年目になって,税金の額に腰を抜かしそうになりました。
その原因は何なのか。

売上を「上げる」のではなく,売上が「上がる」ようになった理由は何なのか。

マーケティングについては勉強して実践していたのに,4年目までは結果が出なかった。
けれど同じようにマーケティングを学んで実践して,5年目からは結果が大きく変わった。

本当に小さなことであり,シンプルなこと。
一行でも表現出来てしまうくらいの違いが,これだけの結果を左右するようになった。

そんな話でした。

では,「その小さな違い」とは何でしょうか。

といっても,冒頭の出来事の中に,全て入っています。
ちょっと考えてみて下さい。

事務員の女の子が,超有能だった。

…これも実は正解ではあります。
これまでに,延べ10名雇いましたが,彼女は誰よりも有能でした。
司法書士試験に合格した事務員よりも,ずっと有能でした。
もちろん,知識量では,合格者には劣ります。
ですが,彼女には,他の人にはない能力がありました。
こんな能力を持つ人は,これから先出会えるかどうかわかりません。

それは,
「どんなことも一度教えれば理解する」
「一度教えて理解したことは,絶対にミスをしない」
能力です。
そのために,仕事を終えてから家で3〜4時間は復習や予習をしているのだそうです。

時給外で,これだけ勉強して仕事に臨む。
そんな人はどれだけいるのでしょうか。

彼女のお陰で,個人事業から,司法書士事務所への経営に移行できたと言っても過言ではありません。

ですが,この問の答えではありません。
なぜなら,こんな有能な人と出会えたこと自体は極めて幸運ですが,逆に言うと,その幸運がなければ売上が上がらない,ということになってしまいます。
世の中,無能な人を雇っても売上は伸ばせます。

ということで,本当にシンプルなことを一行で解説しても,理解できません。
ですが,ここまで言葉を費やして詳しい背景を説明した上で,その一行を出せば,ご理解いただけるのではないでしょうか。

数年後,私がなんでこんなに売上が「上がるようになった」のだろうか,と考えて,出た結論がこちら。

「自分のことを司法書士ではなく,【司法書士事務所の経営者】だと思うようになった」

アイデンティティとか,セルフイメージ,イデオロギーなど,適切な言葉で表現することはできるかもしれません。
単に自分をどう思うのか。それが行動に左右して,成果に影響を及ぼします。

例えば,
「料理人」が「売上アップ」するためにどうしたらいいか,と考えた場合。
おそらく,「より美味しい料理を作れるようになる」という答えになるのではないでしょうか。
なぜか。
「料理人」
だからです。

一方。
「料理店のオーナー」が売上アップするためにどうしたらいいか,と考えた場合。
まずはリピート率を上げるために,ポイントカードを導入しよう…と考えるかもしれません。

純然たるマーケティングの戦術を考えつくでしょう。
美味しい料理さえ出せば顧客が増える,なんてファンタジーは信じません。
なぜなら,料理人ではなく,料理店のオーナーだからです。

私自身,ずっとマーケティングを学んできて…でも心の何処かで,
「私,司法書士だから」
というおごりがありました。
23歳のときから「先生」と呼ばれ続けた弊害です。

その結果が,マーケティングを学んでも,効果に現れないのです。
マインドセットができていないのです。

定義【マインドセット】
マインドセットとは、考え方の基本的な枠組みのこと。組織に対してだけでなく、個人に対しても用いられる。(中略) また個人においては、マインドセットは職務に必要な知識や技能を明確に意味づけるのに役立つ。同じ知識や技能を学ぶにしても、その意味や目的を意識するのとしないのとでは、結果に大きな違いが出ることがある。

ここに書いてあるとおりです。
司法書士として,経営やマーケティングを学んでも効果はありません。
でしが,司法書士事務所の経営者がマーケティングを学べば効果が出るのです。

たったこれだけの違いです。
本当に小さな違いですが,大きな結果に結びつきました。

売上アップのためのマーケティング戦略は,学びやすい環境が整いました。
むしろ,情報過多かもしれません。
ですが,どんなマーケティング戦略の情報であろうと,学ぶ側のマインドセットが出来ていなければ,身につかないのです。

学んで実践したけれど効果がない…。
そんな時は,一度マインドセットを,あるいは自分で自分のことをどう捉えているのかを見つめ直してみて下さい。

あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平

追伸
売上を上げようと,がむしゃらにがんばってきたけど…疲れてきた。
そんなあなたは,一度こちらをご覧ください。

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