正しさを伝えることの愚かさ

正しさを伝えることの愚かさ

正しさを伝えることの愚かさ
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先日,とある方から
「行政書士さんですよね?」
といった趣旨のことを言われました。

私が,その方に対して称している肩書としては,
「コピーライター」
「司法書士」
だけです。行政書士と名乗ったことはありません。

行政書士登録をしていますので,行政書士であることは確かですが,
「行政書士の〜」
と名乗ったことは,ほとんどありません。

若気の至りではありますが,行政書士会の入会式に,司法書士の徽章を付けていったことすらあります。

ですが,その方から
「行政書士さんですよね?」
と言われました。

事実に反しているわけではありませんが,おそらく
「司法書士」
と混同したのだと思われます。

それだけ間違われやすい,司法書士と行政書士。
どうすれば,正確に理解してもらえるようになるのでしょうか。

…という発想自体が,根本的に間違っています。

私自身は,そもそもなんで行政書士の資格を取って…行政書士の仕事など,ほとんどやってもいないのに,行政書士登録しているのでしょうか。
毎月会費を払い…行政書士会に入会金15万円も払っているのでしょうか。
実際に,行政書士業務の依頼が来たら,めんどくさいので知り合いの別の行政書士に紹介してしまい,自分では受注しないのに,なんで行政書士登録をしているのでしょうか。

理由は,この上述の一言。
これが原因です。

言い換えると…
「諦めた」
のです。

異業種交流会などに行くと,
「行政書士と司法書士,何が違うのですか?」
「司法書士の資格があれば行政書士の仕事って出来るんですよね?」
といった質問を受けます。

…ですが,十中八九,その質問に意味はありません。
その「場」を繋ぐための,取ってつけたような質問であり,その答えを求めているわけではないでしょう。

行政の縦割りが決めた資格制度です。
司法書士は法務省所管の国家資格です。
行政書士は総務省所管の国家資格です。

そもそも,区別することに,実質的な意味はどれだけあるのでしょうか。

要するに,顧客目線からしてみたら,
「司法書士」
だろうが,
「行政書士」
だろうが,どうでもいいことです。

だからこそ,司法書士や行政書士というそれぞれの資格の業務内容や範囲を明確に説明することは諦めたのです。
行政書士も登録しておけば,顧客が間違っていたとしても問題ありません。
当時…司法書士試験終了後,入院・手術,リハビリで,10ヶ月くらいは,自宅療養が続いていました。
ヒマにまかせて,ついでにとった資格の一つです。
顧客に,「司法書士と行政書士は何が違うのか」を説明するよりも,行政書士の資格を取ってしまったほうが早くて楽です。

司法書士に依頼すべき案件を,
「この案件は行政書士に依頼すべきものだ」
と勘違いしていたとしても,対応できます。

ですが…司法書士や行政書士に関わらず,多くの士業の傾向として,
「自分たちの業務範囲を顧客に正確に理解させようとする」
ものがあります。

どれだけ意味があるのでしょうか。
自分たちのことを正しく知ってもらうことあ,そんなに重要でしょうか。
そして難しい言葉を連呼して…ますます敷居を高くするだけです。

実際,手元にある士業の名刺の裏を見てみてください。
ずらりと並んだ,業務内容の列挙。
全くもって意味がわかりません。
それらの書いてある意味を,顧客が正確に理解できるのであれば,そもそもその士業に依頼せずに自分で処理できてしまうのではないでしょうか。

試験に受かるだけの知識はありますが…知性に劣る人が多いのが,士業というものです。

さて,わかりやすく士業を例にとって紹介しました。
ですが,まず自分の事業内容を顧客に理解してもらおうとするならば…それは,やはり知性の劣った人の取る行動です。

単純に,顧客目線で考えてみてください。
「あなたは私にとってどう役に立つ存在なのですか?」

こうやって文字にしてみると,なんとも自分本意に見える考えです。
ですが…きっと,あなたも他の人に対して,同じように考えているのではないでしょうか。

初対面の人には,
「この人と付き合うことで,私にとってどんなメリットがあるのだろうか」
と思ったことはないでしょうか。

それが,人間としての本能に直結した思考ですので,
「そういうもの」
だと捉えるほうが,現実的です。

そんな思考を持った人に,
「弊社の事業は…何と何と何と…」
といったところで,スルーされるだけです。

顧客に伝えるのは,正しさではありません。
ベネフィット。
まずはここからです。

あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平

追伸
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