顧客目線で考える…とはどういうことか

顧客目線で考える…とはどういうことか

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先日、とあるセミナー会場に行った時のことです。
これは…なかなか酷い、という体験をしました。

それがこちら。
床1
ここは貸し会議室です。エレベーターホールへ出て、会議室前に行く途中です。
写真だとわかりづらいかもしれません。
横からの写真はこちら。
床2

ご覧のとおり、若干傾斜があります。
この傾斜が実にクセモノです。

この傾斜の側にいて、他の人と話をしているのですが、通る人がことごとく躓いていくのです。

躓いた人に、
「これ、ホント酷いよね。みんな躓いていくから…」
「そうだよね」
という話をしているすぐ目の前で、別の人が通り、躓いていました。

本当にごくわずかの、低い傾斜です。
見た目にわかる大きな傾斜なら誰でも気をつけます。
その、一般的な感覚で認識できないレベルの、低い傾斜ですので、気づかないのです。

多くの場合、傾斜や段差があるときには、
「段差注意」
といった注意書きがどこかしらに書いてあります。
しかし、この貸し会議室にはどこにも書いていません。

同じようにお手洗いにも段差がありましたが、書いていませんでした。

同じこの貸し会議室なのですが、ラウンジのような場所があります。
それがこちら。

これも実に酷いです。
何が酷いかわかるでしょうか。

ロビー
入口が一箇所しかありません。
手前に人が座ってしまったら…奥に入っていけないのです。

このような場合、奥から入れるように一箇所、出入口を作り、二箇所くらいは用意してあります。
しかし、入口に傘立てを置いて入りづらくし、その奥にもなかなか入っていけないような構造です。

まとめてしまうなら、カケラほども利用者のことを考えていない構造であることがわかります。
理由は単純です。

実際に、この会議室の利用者を見れば一目瞭然です。

通る人みな躓いているのを見れば、何とかしよう、と考えるのが自然です。
あるいは、手前にだけ人が座って、奥のソファーが空いていて、そこに入って行けずに立っている人を見かけると…何とかしようとかんがえるのが自然です。

つまり、この貸し会議室の運営者は、そういった場面を一度も見ていないのです。
明らかに不自然、不便で危険な状況を放置している以上、見ていない、と考えざるを得ません。

例えば、私がセミナーを開催するとします。
この会議室を利用するでしょうか。

貸し会議室の運営者も、一度や二度は来たことがあるかもしれません。
自分で躓いたかもしれません。それでも何も是正していないから、私が見たとおり、他の人がことごとく躓いているのです。

百聞一見に如かず、ということわざがあります。
私の目の前の光景が、まさに一見です。

この貸し会議室運営会社がどれだけ顧客のことを考えていようと…目の前の出来事が事実です。
これが結果です。

卓越の戦略には、「クライアントが声に出して言わないだけで、実際のところ、「言うのでなく、見せてくれ」と言 っているか、考えているのだ、と信じていたのだった。」
とあります。

人間は、言動よりも行動を信用するのです。
そして、行動は、時には不作為も含みます。
つまり、
「利用者が明らかに危険な状況にありながら、何もしない」
ことをしたのです。

これはブログなので、長々と分析して書きました。
けれど、ここまで分析的に考える人は多くありません。
「なんかいやな思いをした」
という漠然とした印象だけを与え…無意識に次から選ばれなくなるのです。

それも…ひとえに顧客視点がカケラほどもないことが原因です。

売上を伸ばそう、とかんがえる前に…当たり前のことをやる。
顧客が嫌がることをやらない。

これだけであっさり売上は伸びるのかもしれません。

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