高度な道徳観念,精神性,高潔さに基づくビジネスモデル

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こんにちは。
アップスタッツの飯山です。

 

昨日は高級食パン専門店という
ビジネスモデルが一気に淘汰されて
いった話を書きました。

 

今日は…別の,ある店舗が
一気に流行り…
今はどうなのでしょうか。

 

別のビジネスモデルについての
雑感です。

 

 

ぶっちゃけ,
マーケティング的なものは
残念というほかないビジネスモデルなので…

ちょっとした読み物感覚で,
最後までお付き合いください。

 

 

 

遠い日の無人販売所の思い出

 

 

私が幼少…
幼稚園児か,小学生低学年か
それくらいの頃です。

 

当時,飼っていた犬を散歩させるのに,
母親と一緒に近所を歩いていたときのこと。

 

 

場所は埼玉県の片田舎。
住宅街ですが…その中にあちこち
畑があります。

 

 

そんな畑の片隅に,
掘っ立て小屋…というほどの
上等なものではないですが。
ちょっとした野菜陳列棚があり,
そこで野菜を売っていました。

 

支払いは…
100円玉を料金箱に入れる
ということ。

 

 

当時,小学生の私の知見では,
その設置された料金箱が
盗まれるのではないか。

 

…というリスクよりもまず,

 

これ,お金入れなくても
(野菜を)持っていけるのではないか,
なんて考えて,
親に尋ねたら…

 

誰も見ていなくても,
お天道様が見ているから…

 

なんて教えを受けたかどうかまでは
さすがに覚えていません。

 

そこで,
「システム」
を覚えたせいでしょうか。

 

 

以降,
この無人の野菜販売所に
「お使い」
に行かされるようになりました。

 

今風に表現するなら,
大手IT企業に勤務していた父親。
いつもは遅いのですが
たまに早く帰宅することがあり…

 

そんな日は
私がその無人販売所まで歩いて行き,
枝付きの枝豆を買ってきて…

 

枝から枝豆をもぐと,
母親が茹でて
晩酌する父親と一緒に,
枝豆をぱくついた。

 

そんな夏の遠い日の思い出があります。

 

 

それからン十年。

 

 

まさか…21世紀。
令和の世の中において…
しかも埼玉のど田舎の片隅ではなく,
政令指定都市の町中で,
無人販売所に遭遇するとは
思いませんでした。

 

 

 

無人販売所のビジネスモデル

 

 

およそ2年くらい前でしょうか。
武漢コロナが流行り,
飲食店がどんどん営業自粛を
させられている最中。

 

 

町中の…
車が行き交う交差点の角地にできた,
冷凍餃子無人販売所。

 

 

できた当時は話題になり,
その餃子を持って
歩道を歩き人たちがいっぱいいたので,
気にはなったのですが。

 

 

冷凍餃子で,
自分で焼かなければなりません。
当時,フライパンを処分したばかりで
また次のものを購入していなかったので,
それっきりでした。

 

それから
2年経ち,
たまたま前を通って…
そういえばフライパンを入手したしなぁ…

 

 

どんな店内なのか
気になったので,
行ってみることにしました。

 

 

無人販売所なので,
もちろん人はいません。

 

 

大型冷凍庫に餃子が入っており…

 

別に設置された冷蔵庫に
タレもおいてあります。
こちらは,冷凍庫には入れられないですから。

 

おどろいたのは
決済方法。

 

 

昔の,野菜の無人販売所と同じく,
現金を投入するだけ。

 

お釣りもでなければ
レシートも出ません。

 

 

まさか,
21世紀に,
こんな決済方法の
ビジネスがあるなんて…
と,正直驚きました。

 

 

まあ,
当時の私は
「お金を払わなくても
バレないんじゃないか」

 

と思い…

 

 

今の私は
真っ先に考えたのは,
「脱税できるのでは…?」

 

すなわち,
実際,いくら現金が入っていたか,
なんて数えてみないとわからないのですから…
実際よりも過小の金額で申告すれば…

 

うん,あれからン十年も経ち,
私も発想が…幼少の頃とは
いろいろとなんというか,
黒くなったなぁ…と思った次第です。

 

 

そして…
気になったのは,
「買った証明ができない」
ということですね。

 

 

レシートも出ず…
自動販売機と違って,
決済したら商品を手に取れる,
という仕組みでもない。

 

 

…ということは,
極端な話ですが,
料金箱にお金を投入して
商品を持って店を出てきた後に,

 

「お金を払っていない」

 

…と言いがかりを付けられた場合。
払った証明ができないのは
リスクとなります。

 

刑事事件上の
窃盗罪なら…窃盗をした証明は
検察側にありますが。

 

民事事件なら…
立証責任は顧客側にありますから。

 

「払ってもらっていない」
という,反対証明は基本的に不可能な以上,
「払った」
証明を顧客がする,
というのが民事事件の仕組みです。

 

 

さすがに,
そんな因縁を付けられることはないにしても…
なんとなく,次はないな…と思った次第です。

 

 

狡猾なビジネスモデル

 

 

さて。
食レポするつもりはないので,
実際にこのビジネスモデル,
どうなのでしょうか。

 

 

今の時代,
電子決済システムなど,
いくらでも決済手段はあります。

 

…でも,
あえて,料金箱に
現金を投入するシステムである。

 

もちろん,
窃盗リスク
(私は万引きという言葉は嫌いなので
正式に窃盗と記載します)
も存在します。

 

実際,
調べてみたところ,
ニュースにもなっているようですね。

 

つまり…
ニュースになるということは,
それだけ珍しくめったにないことでしょう。

 

令和の世の中において…
このギスギスした閉塞感にあふれる
今の時代において,
未だに,善意と信用に基づく
決済手段が成り立っているのは朗報と言えます。

 

…が。
そもそも,マーケッターとしては
そんなリスクを負わずに,
電子決済等のシステムを入れればいいのではないか。

 

何よりも,
リピート販売などの
マーケティング施策がなにもありません。

 

料金箱に現金投入だけでは,
割引券やクーポンといったものは
一切使えず…再来店を促すオファーが
なにもないということですね。

 

 

さらに調べていった所…
本当かどうかはわかりませんが。

 

結局は,このビジネスモデル。
経営者向けに,節税で「赤字を出すため」
のものであって…
フランチャイズの加盟費用などで
経費を支出。

 

店舗はシンプルで無人なので,
初期投資額も少なく,
撤退も容易。

 

本当だとしたら…
なるほどなぁ…と思った次第です。
儲けるためでははなく,
赤字を出して税金を抑えるためなら…
たしかに,決済手段などに
電子決済等システムなどと
経費は掛けたくないし…

 

マーケティング的な施策も
考えなくてもいいのでしょう。

 

 

武漢コロナを背景とした
一時的に加熱した
からあげ専門店とかよりは,
遥かに考えられているし,
効率的です。

 

 

からあげ専門店は
廃れるのわかっておきながら,
ビジネスの素人を誘引して
借金を作らせるシステム
とも言えるから…

 

あれは非人道的でもあるし,
やっぱり自己責任ですから…
そこまで頭が回らない
出展者は残念でした…と言うべきか。

 

いろいろと考えてしまいますが。
それに比べたら,
赤字目的という仕組みは…
まあ,あまりいい気持ちはしませんが。
からあげ専門店よりはマシでしょう。

 

 

…となると,
ものは考えようですね。

 

利益の出ない仕組みということは,
利益が乗らないほどの
価値を提供している…
と考えることはできるかもしれません。

 

 

単純に1000円で36個入なら…
@27円…ってところでしょうか。

 

スーパーなどで,
出来合いのもの比較するよりは
やすいとも言えるし…
ただ,自分で焼くことを考えると
コスト的にいいかどうかは何度も言えませんが。

 

 

個人的には,
冒頭のような幼少の思い出もあるので…
こういったお店は,
どんどん広がっていってほしいですね。

 

 

すなわち…
監視カメラこそ設置してあるものの。
現金を自分で投入するだけのシステムです。

 

善意と信用で成り立つこの決済手段。
この令和の世の中にも,
まだこんな手段が通用するなら…

窃盗が「滅多にないニュース」になるような…
それだけ窃盗が少ないということにほかならない。

 

ビジネスモデルとして確立できるほどの
道徳観念と倫理観。
日本人の高潔さは今なお廃れることなく
存在しているということに
他なりません。

 

これからの時代も…
このような原始的な
安全性に欠ける手段が
存続し得る社会であってほしいものです。

 

 

あなたがより「アップスタッツ」な明日になりますように。
アップスタッツ 飯山陽平

 

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