こんにちは。
アップスタッツの飯山です。
暑い日が続きますね。
…といっても，
今日は比較的涼しく，
エアコンを付けない時間もありましたが。
ただ，
暑い時期が続くと，
体力を長期的に蝕んできますね。
そんな夏を乗り切る
風物詩を例に，
今日は価格を維持して販売する
基本的な考え方を紹介します。
値引きしないと売れない…
あるいは，つい値引き販売してしまう。
…なんて方は，
最後までお付き合いください。
なぜ揖保乃糸は高いのか
夏の風物詩，そうめん。
暑くて食欲のないときでも，
食べやすくてありがたいですね。
ただ，食べ過ぎは良くないです。
1日2食そうめんを
1週間も続けると，
別の理由で不調になってきますので
ご注意ください。
そんな素麺の一大ブランド，
揖保乃糸。
なかなかに高いですね。
スーパーのPB商品などと比べると，
ざっくりと3～4倍もします。
…が。
そんなに価格が高いのに，
実際に大型ディスカウントストアで
売り場に行くと…
揖保乃糸が，特設コーナーいっぱいに
並んでいます。
片隅にひっそりと
そのストアのPB商品も置いてありますが。
ただ，
毎年のように見る光景なので，
それだけ安定して売れている，
ということなのでしょう。
POSデータ見てみたいところですね。
まあ，それはともかく。
価格帯が3～4倍も違う
「日常食」
なのに，なぜそれだけ
売れ続けているのでしょうか。
理由をあまりにも端的に
端折って答えるなら…
「揖保乃糸だから」
という他ありません。
逆に，揖保乃糸以外の
ブランドって何があるでしょうか。
素麺のブランドとしては，
圧倒的な存在ですね。
あらためて，
揖保乃糸とはなにか。
兵庫県手延素麺協同組合が有する
手延素麺の商標のことです。
PB商品などは，
手延ではなく，機械で作られるから
安価で大量生産できます。
が，
手延素麺はそうはいかきません。
その手延素麺自体は，
600年以上前から
その製法が受け継がれてきました。
兵庫県手延素麺協同組合自体は，
1887年ですね。
国家資格である手延製麺技能士
によって，作られたのですから，
機械麺とはまた違う品質になるのでしょう。
また…
一番の量産品である，「上級」でも
この価格差ですが。
等級自体は全部で7種類。
最上級の「三神」という等級のものは，
数件の生産者しかいないため，
市場にはめったに出回ることが
ないようです。
まあ，
ネットで調べた限りでは，
まだまだ他の情報もありますが，
あまり詳細に書くと，
揖保乃糸の紹介記事になってしまうので
これくらいにしておきます。
興味がある方は
ご自身で調べてみてください。
私も，
機会があれば
「そうめんの里」
に行ってみたいものです。
さて，
もう一度繰り返します。
なぜ揖保乃糸は高いのか。
理由は，揖保乃糸だから。
具体的には，
機械麺ではなく，
国家資格である手延製麺技能士によって
作られた，一品物だからです。
実際，
量産品の上級…
麺を束ねる帯が赤色の「赤帯」でも，
裏にはシリアルナンバーが
書かれています。
機械麺だと，
麺が四角くなり，芯はありませんが。
手延素麺だと，麺が丸くなり，
中にしっかりと芯があるので，
茹でてもコシがある歯ごたえとなります。
…とまあ，
このように説明していけば
「納得」
の高価格となるのでしょうけど。
それらを全部かっ飛ばして
「揖保乃糸だから」
でなんとなく済んでしまうのでは
ないでしょうか。
実際，
今日この記事を読むまで
「なぜ揖保乃糸は高いのか」
なんて疑問を感じたことは
ない…かどうかはともかく，
実際に疑問を解消しようと
検索した人はどれだけいるのか。
多くの場合，
「まあ，揖保乃糸だし」
で済んでしまうのです。
逆に言えば…
それは揖保乃糸だから
まかり通るやり方。
600年という，
多くの国の歴史の長さ
遥かに長い昔から
伝えられる伝統のを
現代に再現していること。
600年というのは，
あくまでも「記録で確認できる」範囲です。
実際にはもっと昔方
作られていたのでは
ないでしょうか。
兵庫県手延素麺協同組合自体も
135年の歴史があります。
資本を活用してテレビCMも行われています。
さて。
それって，
「揖保乃糸だから」
できることですね。
そうではない…
数百年も歴史があるような
商品やサービスでもなく，
テレビCMも出せない会社が
やるべきこと。
それがこの記事に書いたように
「詳細」
を書いて伝えることです。
揖保乃糸は，
なぜ高いのか…という問いに
「まあ揖保乃糸だし」
で済んでしまいますが。
私達の商品は
そうはいきません。
だから，
その価格に見合うだけの価値がある。
その価値の背景になにがあるのか。
それをきちんと説明する。
ここがスタートラインです。
でも，価値をしっかりと説明する。
難しいし，面倒ですよね。
…だから，つい手軽で楽な
値引き販売をしてしまうのです。
値引きしなくても売れるように，
しっかりと価値を説明できるようにする。
まずはここからですね。
その理由や内容も，
時間とともに変わっていきますので，
定期的にアップデートしていきたいものです。
あなたがより「アップスタッツ」な明日になりますように。
アップスタッツ 飯山陽平
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