こんにちは。
アップスタッツ合同会社の代表,
経営軍師の飯山です。
昨日の記事で,
「気遣いができない人」
の話をしました。
そして…
比較として,
気遣いのできる人の例として,
「クレジットカードの
暗証番号入力時に,背中を向ける」
店員の話を書きました。
その後…コメントいただいて…
あれ?
と思いつつ,しばらく考えて…
自分が気づいてなかったんだなと
思ったので,補足します。
お題としては
意味のない気遣いの価値についてです。
どういうことか。
最後までお付き合いください。
意味のない気遣い
昨日の記事では,
店頭でクレジットカード払いを
するときに…端末に暗証番号を
打ち込みます。
その瞬間さりげない仕草て
背中を向けた店員について
気遣いがすばらしい,
なんて話でした。
<参照>
一方,
コメントをくださった方がいて,
その方は店頭でカード決済を
扱う立場にある方なのですが。
「自分から見えないようにしている」
とのことです。
…というこのコメントを見て
違和感を抱き,
しばらく考えて,
ようやく,自分が誤解していることに
気づいた次第です。
そもそも論として,
今回のこの店員が背中を見せる行為。
必要なのでしょうか。
意味はあるのでしょうか。
ぶっちゃけ,
意味はないし,不要なのです。
なぜか。
仮に店員が
暗証番号を見ていたところで
悪用などできるわけではない。
手書きで暗証番号を控えて,
クレジットカード番号も
全部控えられれば
悪用できるのかもしれません。
が,
現実的にカードを使って
悪用することなど,
なかなかできません。
やったとしても
一発でバレます。
あるいは,
暗証番号だけを知っていても
活用法がない。
だから…
仮に店員が暗証番号を
凝視していたとしても
まるで意味はありません。
今回のクレジットカードだけでなく
例えば,
コンビニATMで,後ろに人がいて,
暗証番号を覗き込んできたとして,
仮に見られたからと言って
何かできるわけではありません。
キャッシュカードと
暗証番号,揃わないと
意味がないですからね。
そう,意味はないのです。
悪用など現実的はやりようがないのです。
だから,
そんな背中を向ける気遣いなど
実質的な意味や価値はないのです。
でも…
例えば,
コンビニATMで,お金をおろそうと
しているときに…
後ろの人が覗き込んできたら
いやな気分になるでしょう。
「いえ,カードないから
私が暗証番号を知ったところで
意味はないですよね。
どうぞ気兼ねなく目の前で暗証番号を
打ち込んでお金をおろしてください」
なんて言われたとしても,
そうするわけにはいかないでしょう。
実際には,
自分が想像つかないだけで,
どんな悪用をされるか
わかりません。
そう,
知らないし想像がつかないけど
漠然とした根拠のない不安があるのです。
そこに意味などないのに,です。
つまり…
店員の気遣いの,
本質的な正体は…
無理やり言語化するならば…
「私,暗証番号を見たって
悪用できるわけではありません。
だから,
別に暗証番号が見えたっていいですよね。
でも,漠然とした
意味のないなんとなく不安を
抱くことでしょう。
だから,
私はあなたに,見えていないことが
確実だとアピールしているのです」
となるのです。
そう,
かなり回りくどい上に
露骨なアピールなのです。
暗証番号を店員が見えない状態だと
「安心」するかもしれませんが,
その安心そのものに,
実質的は意味は一切ない。
暗証番号が店員に見えてしまうことの
不安に意味はない。
そこにあるのは
根拠のない「感情」なのです。
ATMで後ろから覗かれれたら,
セキュリティ上,問題なくても
不快感を抱く。
それと同じなのです。
不安を抱くのは,ただの感情です。
だから…
店員が配慮して背中を向けたのは,
「暗証番号が見えない」
ようにするのではなく,
「暗証番号が見えたところで
意味はないし,背中を向けるのも
意味はないけれど…
でもそのほうが安心するだろうから
あえて背中を向ける」
…という感情に対する気遣いだったわけです。
だから…
「見えないようにする」
のではなく…
「私,見えてませんよ」
…と露骨にアピールすることに
意味があるのですね。
気づかない人に気づかせる
上述の例はただの気遣いでしたが。
マーケティング的には
もう一歩踏み込まないといけません。
つまり…
気づかない人に,
気づいてもらわなければならないのです。
上述の店員は
「気遣いをしています」
というある種のアピールでした。
ただ,さりげない仕草だから
気づかない人は気づかない。
でも,それはそれでいいのです。
ですが…
それをマーケティングでやると
どうなるのか。
「知る人ぞ知る」
になります。
それはそれで悪くはないのかも
しれませんが。
問題は…
売れないし集客できません。
どういうことか。
商品の価値やメリットは,
実際には顧客は気づかないことは
多いものです。
それ以上に,
付帯するサービスというものも,
これまた気づかないことが多い。
でも,
そのサービスを提供するために
労力やコストがかかっていたとしたら?
そして…
気づかない顧客は
「当たり前」
だと思い始めてしまうかも
しれません。
だから,
気遣いをするのと同時に
「アピール」まで
しなければなりません。
例えば,
お手洗いが汚かったら
「汚いお手洗いだな」
と不快感を抱くかもしれない。
だったら…
きれいなお手洗いだったら
「きれいなお手洗いだな」
と心地よさを抱くのか…
といえば,そうでもない。
そう,きれいなお手洗いが
「当たり前」
と思う人には,何も思われないのです。
ですが…
「このお手洗いは,30分に1回,
異常がないかどうか
実際に目で見て確認して,
安全と清潔を維持しています。どうぞ安心してご利用ください」
なんて言ったら…
わざとらしいですよね。
でもそこまで言わないと伝わらないのです。
暗証番号を見えないように
背中を向けるのは,
実施的な意味はない
感情面での配慮でした。
すばらしいことです。
ただ,それだと気づかない人も多い。
私のように。
だからこそ,
マーケティング面では
もっとアピールが必要なのです。
日本人には割と苦手なので,
少し意識しないと行けないのでしょうね。
あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
アップスタッツ合同会社 経営軍師 飯山陽平
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