こんにちは。
アップスタッツ合同会社の代表,
経営軍師の飯山です。
ある方から
コメントをいただきました。
一部抜粋して,紹介します。
昨年、久しぶりにチラシを使いましたが、
5年前を考えると反応がかなり落ちていました。5年前は1000枚2~3人は
反応があったのですが、
今は1000枚に1人どころか
5000枚に1人の反応かもしれません。
ほとんどがネット経由のご新規です。
業種にもよるのかもしれませんが、
セールスツールが確実に変化したのを肌で感じます。
非常に興味深いですね。
では,この内容をどのように
捉えたらいいのでしょうか。
考え方,捉え方は人それぞれ。
他のマーケッターは別の捉え方を
するかもしれませんが。
原理原則と,
細かなテクニック面の
両方からお伝えしていきます。
最後までお付き合いください。
マーケティング上の大きな過ち
…と言えば,
いろいろありますが。
この頂いたコメントを元に
シンプルにお伝えします。
集客…に限らず,
マーケティングの原則として,
効果があるものは続ける。
効果がないものは改善するかやめる。
大きな過ちとは何か。
上述の原則から逸脱することです。
すなわち,
効果があるものをやめてしまう。
もう一つが,効果がなかったり
下がってきたものを
「そのまま続ける」
ことです。
この原則から考えると,
コメントをくださった方は
非常に原則通りと言えます。
すなわち,
チラシが反応が下がってきた。
改善策としてネット集客にシフトした。
ということですね。
なので…
この方については,
ネットで集客できているのですから,
ネットは効果が下がったりなくなるまでは
このまま続けましょう。
…となります。
その上で,
少し踏み込んでいきます。
効果がない集客媒体
あなたはポケベルというものを
ご存知でしょうか。
私は,携帯電話を
手に入れるまで,人よりも
かなり遅い部類に入っていたので,
使ったことはありません。
さて。
このポケベル。
2019年9月にサービス終了しました。
…つまり,2019年9月まで
サービス提供していたということですね。
私も,これを知って驚きました。
さて,
「効果がない集客媒体」
とは,このポケベルのようなものです。
チラシは
「効果が下がる」
ことはあっても,完全に効果がゼロになる
ということとはまた別の話です。
この時代に
「電話や手紙」
というものがいまだに残っている以上,
チラシというものも,
この先廃れること無く続いていくものと
想定されます。
この先,
法律でチラシによる宣伝そのものが
禁止される…みたいなことが起きたり,
「紙」というものが地球上から消滅したり…
極端に高騰してしまう,なんてことがない限り,
チラシというもにのが廃れることはないでしょう。
その上で…
実際に反応が下がっているのですから,
改善しないと,
反応は回復しないでしょう。
書いてくださっている通り
「業種による」
影響もあるでしょう。
ということは,
多くの同業者が,
チラシ集客から脱却して
ネットにシフトしている
ということだと思われます。
ということは,
ネット上ので集客が,
どんどん加速していく…
つまり,競争が激しくなっていくことが
予想されます。
そして…
チラシというものから
どんどん手を引いていく
同業者が多くなることも意味します。
まあ,実際に
チラシを作ってデザインして
印刷して配布して…
って手間と時間を考えると,
ネットのほうが手軽ですから,
どんどんチラシから脱却して
ネットに移行していくでしょう。
そして…どこかのタイミングで,
揺り返しが起きます。
すなわち,ネット集客よりも,
チラシのほうが費用対効果が高い…
という現象が起きていくことでしょう。
少しだけテクニカルな話
マニアックになりすぎない程度に,
細かい戦術…テクニカルな話をします。
チラシの反応が落ちた原因は
何なのか,ということです。
すなわち,
今までチラシを見ていた人が見なくなったのか。
その場合,その人達はネットを
見るようになったのか。
この場合は見込み客の
行動様式が変わっていることを意味します。
あるいは,
需要や訴求すべき点が
別にシフトしていったのか。
訴求のシフトとはどういうことでしょうか。
例えば…ダイエット業界で
ヒットしたライザップ。
ライザップのマーケティング的な考え方は
いろいろありますが,
この訴求ポイントだけに絞った場合。
以前は楽に痩せたい。
という要求が強かった時代から…
少しずつシフトして,
サプリメントや
「○○抜きダイエット」
「○○ダイエット」
みたいな…何かを抜いたり
何かだけを食べたり…
みたいなダイエット法に
焦点が当たり…
それらが飽きられてきた時に,
「厳しいトレーニングで頑張る」
という訴求ポイントが復活してきたため,
ライザップのような激しいトレーニングで
やせるようなダイエット法が台頭してきたのです。
ですが…
ご存知の方もいるでしょう。
この訴求ポイントは,
昔にもありました。
そう…
ビリーズ・ブートキャンプです。
DVDを見ながら,
激しい運動をするというものです。
日本国内で
「ブートキャンプ」(米軍の新入隊員の訓練)
なんて言葉が認知されている時点で,
どれだけ流行ったかが想像できますね。
でも,
ビリーズ・ブートキャンプは廃れ…
また「楽に痩せたい」に戻り…
…こんな感じで,
人の欲求,訴求ポイントは
飽きられて巡っていくものです。
話を戻します。
チラシの内容を見ていないので
なんとも言えませんが。
訴求ポイントが,
5年前にはフィットしていたけど,
今の時代にはフィットしていない。
将来にはまたフィットするかもしれない,
という可能性もあるということですね。
あるいは,
シンプルにチラシの内容が
飽きられていたり,
オファーが,物珍しくなかったり
価値を感じないものだったり…
いろんな要因があります。
つまり,
チラシで反応が落ちた原因は,
チラシそのものの媒体としての効果が
なくなったかどうか,ではなく
様々な要因が考えられる,
ということです。
その要因を突き止めていくのが,
マーケティングの仕事であり,
難しいところでもあります。
最悪の数字
マーケティングにおいて,
忘れてはいけない大原則があります。
マーケティング…ビジネスに於いて
最悪の数字は1である,
ということです。
つまり,
集客手段は1つだけに絞ったら
大惨事が起きるということです。
今回,もともとチラシで
集客していたところ,
ネット集客をはじめて…
そちらで成果が出たということですね。
つまり,
当時のままチラシでしか
集客していなかったら
非常に苦しいことになっていたでしょう。
そして…
それはこの先も同じです。
ネットで集客できているから…といって
ネットだけで集客していたら
それが機能しなくなった時に
大変なことになります。
特に…ネットの強みは
スピードの速さ。
チラシはだんだん
反応が下がって…となりますが。
ネットの場合,
いきなり反応がなくなる,
ということも想定されます。
検索からアクセスを稼いでいた場合,
検索アルゴリズムが変わった瞬間
アクセスが0になった。
それで上場企業が倒産,
なんて事例もあります。
ネット広告の場合,
広告審査基準が変わって,
広告が一切出せなくなった…
なんてことも起こりえます。
だから…
違う集客手段は考えておかなければならず,
その一つの手段として,
チラシ再開もありうる。
その場合には,
反応が落ちた原因を突き止めて
改善策を講じていけばいい,
ということでした。
今日は少しマニアックな話もありましたが,
頂いたコメントをもとに
マーケッターとして
どう捉えたか,について
いろいろお伝えしました。
ぜひ,コメントや感想,
お待ちしております。
あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
アップスタッツ合同会社 経営軍師 飯山陽平
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