転売ヤーが嫌われる構造上の問題と感情のもつれ

転売ヤーが嫌われる構造上の問題と感情のもつれ

転売ヤーが嫌われる構造上の問題と感情のもつれ
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こんにちは。
アップスタッツの飯山です。

 

 

たまたま,
ある記事で転売ヤーについて
書かれているものを見ました。

 

 

転売ヤーは,
お店と顧客の信頼関係を破壊する,
という結論を見て…

 

 

確かにそうなんだけど
なんかしっくりこないな…
しばらく考えて,
納得したので,今日のネタにします。

 

 

 

お店にとって,
転売ヤーであろうとなんだろうと,
商品が売れればいい…

 

という意見に対して,
転売ヤーを野放しにすると
常連客が減る,とのこと。

 

 

例えば,
プラモデルの店が,
転売ヤーを許容すると
何が起こるのか。

 

珍しい,
常連客が欲しがる商品を
転売ヤーが買い占めた結果,
その店には,その珍しい
常連客が欲しがる商品が
いついっても品切れ…
ということになります。

 

 

プラモデル製作に必要な,
塗装やヤスリなど,
他の消耗品まで
買いに来なくなる…とのこと。

 

逆に,
徹底的に
転売ヤーを締め出して,
常連客に新製品をしっかりと
届くように心がけることで…

 

店主と常連客との間に
信頼関係ができて…

 

「今度   を入荷するけど
どうする?」

 

みたいなセールスも
成り立つようになるのだとか。

 

それら,
店主と常連客との関係性を
破壊するのが転売ヤー。

 

いろいろと納得と言えば
納得ですが。

 

もう少し掘り下げていきましょう。

 

 

 

転売ヤーが成り立つ仕組み

 

 

 

ここまで
憎まれ嫌われている
転売ヤーという存在。

 

 

でも…
なくならない。
台所に出没する
黒い害虫のようですね。

 

 

あれを死滅させることができるか,
人類が滅びるか,
どちらが先か。

 

この転売ヤー問題も
根深い問題であり,
そうそう撲滅できないのが現状です。

 

 

そもそも,
転売ヤーはなぜ存在するのか。

 

 

 

転売ヤーから
買う人がいるからです。

 

いたってシンプルですね。

 

 

なので,

 

一番に憎まれるのは転売ヤーですが。
その次に憎まれるのは,
転売ヤーを相手にする人です。

 

実際に,
転売ヤーから買う人だったり,
転売ヤーとわかっていながら
商品を販売することも,
嫌われます。

 

 

転売ヤーに販売する人の話は
また脇に奥として…

 

実際に,転売ヤーから
転売ヤーだとわかっていながら,
買う人がいるということですね。

 

その人はけしからん。
転売ヤーから買わなければいい。

 

…という意見。
確かにその通りですが,
現実問題,
欲しいものは欲しいし,
なんとしてでも手に入れたいものは
手に入れたい。

 

 

だから,
転売ヤーから買う人は
なくならないのです。

 

 

むしろ,
問題の所在として,
転売ヤーが存在しうる原因…
転売ヤーから不本意であろうと
買わざるを得ないのはなぜなのか。

 

 

単純に需要と供給の問題です。

 

 

 

例えば,
上述のような
プラモデルの場合。

 

 

プラモデルという商材を
大量生産して,
大量販売すれば
利益が出るかもしれませんが,
実際に,市場規模として
どこまで大きなものではない。

 

だからこそ,
販売数を絞って生産するしかない。
そうなると…どうしても
手に入れられない人が出て…

 

そこに入り込んでくる
蛆虫が,転売ヤー…
という仕組みですね。

 

また,
大量生産して
大量販売したら…
商品としての価値にも
関わってきます。

 

 

いくらでも誰でも
手に入れられるものに,
商品としての価値はあるのでしょうか。

 

コモディティ化した商品ではなく,
嗜好品,コレクターアイテムだとしたら,
大量販売された時点で,
その商品の魅力は
ほぼなくなってしまいます。

 

 

だからこそ,
供給量を絞り,
販売する。

 

手に入れられば,
それはとても幸運なことであり,
それを喜ぶ。

 

 

それが,
従来のスタイルだったのですが。

 

その間に入り込んだ
転売ヤーが
中抜きだけして価格を釣り上げる。

 

本来,
正規価格で購入できた
「かもしれない」
人が…
転売ヤーの存在によって
品切れの憂き目にあっただけでなく,
ボッタクリ価格で買うハメになる。

 

 

嫌われても仕方がないことでしょう。

 

 

ですが,
本当に嫌われる原因は,
そこではないのかもしれません。

 

 

上述の
「信頼関係を破壊する」
とありましたが,
しっくりこないのは
この点だったのです。

 

 

転売ヤーに加担する「裏切り」

 

 

 

ピコピコというものを
ご存知でしょうか。

 

特にそういう名称のものは
ないのですが。

 

ファミコンなどの
ゲームを…
それについてろくに知らない人は
便宜的にピコピコと呼びます。

 

つまり,

 

 

ファミコンも
スーパーファミコンも,
ニンテンドー64も
プレイステーションも
セガサターンも
PCエンジンも
ドリームキャストも…

 

知らない人にしてみたら,

 

ピコピコ

 

なのです。

 

 

でも,
知っている人にしてみたら,
ピコピコ
ではなく

 

 

ファミコンであり
スーパーファミコンであり
ニンテンドー64であり
プレイステーションであり
セガサターンであり
PCエンジンであり,
ドリームキャストなのです。

 

更に言うならば…
例えば,
ファミコンは,3音しかありません。

 

 

どんどんハードの発達によって,
音響の環境が発達し…
それがオーケストラとして
演奏すらされることがあったとしても…

 

一部の人は…

 

それこそ
ピコピコ
などと言われるような
ファミコンの3音の電子音が
好きなのです。

 

 

その趣味の世界においては,
知らない人からしたら
何がどう違うのか
さっぱりわからないけれど…

 

でも,
本当に好きな人は
全部違うものなのです。

 

更に別の例で言うなら…

 

私もさっぱりわからないですが。
例えばフィギュア。

 

何年製造の,
どこのメーカーのものが
至高の逸品…なんて話があった場合。

 

 

同じメーカーの
同じキャラクターのフィギュアでも,
別のものなのです。

 

それが,
そのアイテムを本当に好きな人には
その違いを理解し,認識しているのです。

 

プラモデルでも同じですね。

 

 

周りから見たら
何がどう違うかわからないものでも…
本当にその対象となるものが
好きな人にはたまらないのでしょう。

 

 

そして…
店主と,顧客との信頼関係は,
「それがわかる」
ということです。

 

そのアイテムがどれだけ希少なものなのか。
仕入れる側も,買う側も分かっている。

 

 

だから,
顧客は
「よくこんなレア物,仕入れられたね」
と,店主をリスペクトしながら購入。

 

店主は,
「だからこそ,他の誰でもない
このアイテムの価値を本当に理解している
お客さんに買ってもらいたかった」
となる。

 

その製品に対する,
愛情を基盤に,
店主と顧客には絆があるのです。

 

 

非常にマニアックと言えば
それまでですが。
マニアックだから
大量に流通はできず,
だから欲しいけれど手に入らない
という状況が生まれ…

 

そこに付け入るウジ虫が
転売ヤーなのです。

 

その商品,アイテムに対する
愛情や思い入れなど何もなく
「高く売れそうだから」
と横入りして利益だけ掠め取っていく。

 

 

顧客にしてみたら,
本当に思い入れのある商品を
十把一絡げに扱われ,
利益を貪る存在です。

 

 

だから,許せない。

 

そして…
その怒りが店に向かうのは何故か。

 

そんな転売ヤーに対して
商品を販売することは

 

 

その商品…アイテム,キャラクターに対する
愛情や思い入れに対する
「裏切り」
になるからです。

 

 

裏切りとは極めて強い感情なのは
言うまでもないでしょう。

 

 

転売ヤー対策の根本的な方法は
正直ありません。

 

構造上の問題ですから。

 

ただ,転売ヤーの問題,
そして顧客の心理を
正確に理解しておくことは
とても大切です。

 

 

どこの店か忘れましたが。
商品の対象となる
キャラクター名を正確に
言えない人は転売ヤー認定して
販売しない。

 

 

…というやり方。
これは本当に素晴らしいですね。
ファンであり,転売ヤーを憎む人も
溜飲が下がることでしょう。

 

 

最後に。
売買は,
「売ります」「買います」
の合意で成立します。

 

つまり,
転売ヤーに売りたくないと思うなら,
どれだけ求められても
売らなければいけない義務はありません。

 

転売ヤー対策の
根本的な解決策を
あえて言うなら…

 

「転売ヤーには売らない」

 

という覚悟なのかもしれませんね。

 

 

あなたがより「アップスタッツ」な明日になりますように。
アップスタッツ 飯山陽平

 

 

 

 

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