生産性を下げる「やったほうがいい仕事」の正体

生産性を下げる「やったほうがいい仕事」の正体

生産性を下げる「やったほうがいい仕事」の正体
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こんにちは。
アップスタッツの飯山です。

 

昨日の記事では
生産性の話をしました。

 

コメントをいただきましたので
紹介します。

 

 

成果としての生産物を
しっかり定義できている人は少ないでしょうね。

やらなくても良いことを大量に抱えて、
結果的に生産性を下げているケースは多いでしょう。

 

 

実際にそのとおりで,
成果としての生産物を
しっかり定義できている人は
少ない。

 

また…
さらに言うならば,
従業員や部下に,
明確に生産物を定義させている
社長・経営者が多くないのも
現実です。

 

 

そこで,
今日はこの頂いたコメントで
「やらなくてもいいこと」
を踏まえながら,
いくつか例を紹介してきます。

 

以下,最後までお付き合いください。

 

 

「やらなくてもいいこと」の範囲

 

 

ものすごくざっくりと
言ってしまいますが…

 

やらなくてもいいこととは,
極論として
「やらなくてはならないこと」
以外の全てです。

 

 

分かりづらくしているのが
「やったほうがいいもの」
という概念ですね。

 

 

「やらなくてもいいこと」

「やらなくてはならないこと」
との区別を曖昧にしてしまうのが,
「やったほうがいいこと」
となります。

 

 

以下,具体例を紹介します。

 

たとえば,
プロモーション担当の人が
いるとします。

 

この人の生産物は,
プロモーションの「数」です。

 

 

 

わかりやすくするならば,
たとえばDMというプロモーションを
しているとするならば…

 

その人の生産物は,
何件,DMを送ったかどうかです。

 

成約率云々は,
実際にDMの文面を考える人の
生産物となります。

 

同じ人である場合もありますが。
DMの文面はセールスレターであり,
マーケティングやコピーライティングの
スキルが必要になります。

 

一方,
DMを送る仕事というのは,
ある程度単純作業です。

 

 

要求される能力やスキルが
違うので,必ずしも
同じ人がやる必要はないでしょう。

 

ということで,
DMを送るプロモーション担当の
生産物は…何件,DMを送ったかどうかです。

 

 

さて。
ここでやらなければいけない仕事は,

 

 

「DM送付リストの通り,
DMを実際に発送する」

ことです。

 

 

極論を言えば,
これ以外はやらなくてもいい仕事です。

 

では…
昔から,DMは宛名を手書きで書くと
反応率が上がる,と言われています。

 

 

それを知った,
プロモーション担当が,
宛名を手書きしてDMを送る場合。

 

 

これはどのように判断したら
いいのでしょうか。

 

 

あえて言うなら,
「やったほうがいいこと」
となるでしょう。

 

厳密には
「やらなくてもいい仕事」
です。

 

つまり,
タックシールで印刷した宛名で
どんどん発送するほうが,
早くて楽ですよね。

 

一方,
宛名を手書きで書くと,
手間暇時間がかかります。

 

 

成約率は変わるかもしれませんが,
プロモーション担当の
「生産物」
とは関係がありません。

 

 

暇を持て余して,
何もやることがないから
宛名を手書きで書く,
と言うなら話は別ですが。

 

多くの場合,
そうではないですよね。

 

逆に,
宛名を手書きにこだわるあまり,
発送する件数が下がったり,
発送に時間がかかって
商機を逃すほうが問題です。

 

 

ここでいう,
「手書きで宛名を書く」
のが,

 

「やったほうがいいこと」
であって
「やらなくてもいい仕事」
の代表例です。

 

 

 

やらなくてもいい仕事の正体

 

 

これは,
その職種の生産物の定義が
できていないことから起こります。

 

別の例では…
ホテルの部屋の清掃担当が,
折り鶴を添えて,
一筆…歓迎の一文を書いて,
部屋のテーブルにおいておきます。

 

 

これは
「やったほうがいいこと」
かもしれませんが。

 

ただ結果といて,
風呂場に髪の毛が落ちていたら
どうでしょうか。

 

 

やらなくてはいけない仕事をやらずに
「やったほうがいいこと」
にかまけていた。

 

これがまさに
「やらなくてもいい仕事」
の例です。

 

 

清掃担当の生産物は,
清潔で,顧客が気持ちよく
泊まれる部屋の数…とした場合。

 

 

この定義ができていないから,
清掃員は,
清掃員として,顧客をもてなそう…
と考えて,折り鶴を折る,
…という,的はずれな行動に
なってしまうのです。

 

 

そして…
多くの場合,
生産物と,その職業のポストは
一致しています。

 

 

まあ,当然ですよね。

 

清掃員の生産物が,
営業件数,
ということは通常
考えられないでしょう。

 

 

つまり,
やらなくてもいい仕事の正体は,
自分の生産物,ポストから外れた
仕事となります。

 

 

たとえば,
社長が朝5時に出勤して,
掃除をしながら,
従業員を向かい入れる。

 

きれいな職場というものを
率先垂範している,
という話ですが…

 

いろいろと論外です。

 

社長の生産物から考えると,
まさにやらなくてもいい仕事の
代表例です。

 

 

まあ,
社長の生産物は,
正直,その会社の考え方次第なので
一筋縄ではいかないのですが。

 

 

私としては,
社長の仕事はマーケティングだと
考えているので…

 

マーケティングの企画の件数が,
社長の生産物と言えるかもしれませんね。

 

 

だとしたら,
朝5時に出勤したら,
掃除をしている場合ではなく,
紙に向かって,ペンを走らせる。

 

 

思考労働をしてこその
社長の生産物と言えます。

 

そこででてきた
アイディアを,
企画として実行し,
マーケティングとして実現させる。

 

これが社長の生産物なので…
それ以外の仕事は
「やらなくてもいい仕事」
なのです。

 

 

ただし,中小零細企業において
社内のリソースは限られています。

 

つまり,
通常の従業員がやらなくてはいけない仕事を
手が足りずに社長がこなすハメになることも
珍しくありません。

 

その事自体は
やむを得ないとして…

 

最大の問題は,
その従業員がやるべき仕事を
こなした社長が
「仕事をやった気になってしまう」
ことです。

 

それは従業員の仕事であって,
社長の仕事ではありません。

 

社長が従業員の代わりに
現場に出ることがあっても,
それはやむなしかもしれませんが。

 

その現場仕事をしたことで,
「今日も仕事を頑張ったぞ」
にはならないのです。

 

社長の生産物,という観点からは
「本来はやらなくてもいい仕事」
しかやっていないのです。

 

 

ここまで踏まえて…
実際に,自分がやっている仕事を
全部リストアップしたら…

 

 

やらなくてもいい仕事と
やらなくてはいけない仕事の割合。
どうなっているでしょうか。

 

リストアップして精査すれば,
大幅に生産性は改善するでしょう。

 

まあ,実際にリストアップする人は
まずいないのが現実なんですけどね。

 

 

あなたがより「アップスタッツ」な明日になりますように。
アップスタッツ 飯山陽平

 

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