こんにちは。
アップスタッツ合同会社の代表，
経営軍師の飯山です。
良く言えば巧い
悪く言えばずる賢い。
そんなプロモーションを見かけたので
紹介します。
かなりリスクの伴うやり方であり，
今の時代…そしてこれから先はますます
通用しなくなってくるやり方です。
以下，紹介します。
最後までお付き合いください。
安いには理由があった話
ある会報誌が届きました。
ちょっとした事情で
その会報誌が届くようになったのですが。
会員構成としては，
わりと高齢側…
60代，70代以上の方が多い
傾向にありそうです。
会報誌の中身をのコンテンツ構成を
見る限りではそんな推測になります。
仮にこの推測を
「真実である」
と仮定して，
以下ご覧ください。
会報誌ですので，
その会員向けに。
あるサービスを提供する会社が
定期的に送付します。
会報誌と表現していますが，
人によっては
会員向けの無料ニュースレター
とでも言ったほうがわかりやすい
かもしれませんね。
きちんとした冊子で
印刷されていますので，
相応にコストも掛かっているのでしょう。
ですので…
チラシ等も同梱されています。
典型的な
コラボの案件ですね。
今日はこのチラシの案内です。
ウォーターサーバーの
セールス用チラシです。
さほど興味があるわけでは
なかったのですが…
なんとなく手にとって見て
「ん？」
…と思ったのです。
理由は，価格。
ウォーターサーバーそのものは
さほど詳しくはないですが。
それでも知り合いの会社社長が
この手のサービスを扱っていたこともあり，
なんとなく，価格帯を見た記憶があります。
その価格帯と比べて，
かなり安い印象がありました。
思わず，
じっと考えて…
チラシを眺めました。
5社くらいを上げて，
他はいくらで，ここはいくら。
…と競合よりも安いことを
掲げています。
実際…
本当に安い。
競合でも安いところの
およそ半額近くの価格帯です。
また，
安い理由として，
自社設備で製造しているため，
外注していないから安い。
「もっともらしい」
理由も書いてあります。
こんなに安いなら…
レンタルサーバーも
実質無料で使えます。
いつでも冷たい水，
熱いお湯を使えます。
お得な話です。
…が，気になることもありました。
1WAYと2WAYという言葉が書いてありました。
そして…チラシにはそう書いてあるだけで，
説明がなされていないのです。
チラシ内の，競合との比較においても，
1社だけ2WAYで，残りは全部1WAYです。
今回販売している商品は…2WAYでした。
気になって調べたところ…
いろいろ納得しました。
端的に言えば，
2WAYはないな，
ということですね。
1WAYは使い切りの容器をつかい，
2WAYは再利用の容器を使います。
特に，1WAYは…水を使えば使うほど，
容器が圧縮されていきますが…
1WAYはそうではありません。
つまり…例えるならば…
2リットルの水を…
開封して半分まで使い…
そのまま2週間放置した水を
使えるかどうか。
…というイメージです。
あくまでもイメージですが。
水の消費量を考えると，
そういうことになるのでしょう。
大所帯の家庭であれば
短い日数で使い切ってしまうから
問題はないでしょうけど。
そうでない場合には，
衛生状態などが気になるところです。
結論としては…
「安いには理由があった」
という他ありません。
現代社会ならではの問題
ここでは，
チラシに1WAY,2WAYという言葉が
書いてありました。
けれど，
その説明はありませんでした。
なので…
検索したらすぐにわかることでした。
でも，
これは，今の時代ならではの話。
どこにいても
数秒で検索できてしまうから
判明したことです。
調べようもなく，
わからないなら…
その会社に問い合わせするしか無く…
つまり，
レスポンスにつながるということです。
営業マンが対応して，
接点が発生するため，
成約率も上がっていくことでしょう。
昔だったら，こんなにかんたんに
検索することはできなかったから，
もしかしたらもっと成約率は
高かったかもしれませんね。
けれど…
今の時代には
通用しなかった，
ということです。
ずる賢い打ち手
今回，
巧いなぁ…と思ったのは，
まさにこの点です。
上述の通り，
60代以上の高齢者が
主要な会員層である
会報誌に，同梱したのです。
つまり…
高齢者が相手です。
一定年齢層よりに上であれば…
わからないことはサクッと調べる
…という頻度は
減っていくのではないか。
そんな思惑を感じ取ってしまいますね。
なので…
少なくとも私は買わないし，
同じように，調べた方で…
この2WAY方式が気になる方は
買わないでしょう。
けれど，
調べなかったり
気にならない方は
成約する確率が上がります。
そして…
2WAYというものは何なのかを
調べないだろうターゲットを選定して
コラボを仕掛けたのでしょう。
上述の通り，
自社工場で生産しているから安い。
…ということは，
自社工場があり，設備投資済みなのです。
その設備で生産しなければならず…
容易に2WAYから1WAYに切り替えることは
難しいのでしょう。
あくまでも推測ですが。
だから，
2WAYのままでも売れるプロモーションを
考えたのでしょう
非常に巧い売り方ではありますが…
ジリ貧になりそうなやり方ですね。
今はもう隠せない
今の時代，
ネットがあるので，
そうそう隠すことはできません。
無理！
…と思ったほうがいいでしょう。
隠すということは
後ろめたいことであり，
何か問題があるのではないか。
そう受け取られてしまいます。
下手に隠せば隠すほど，
不利になってしまう時代です。
もしかしたら…
今回の場合は，
2WAYであることをどうどうと明かして，
2WAYならではのメリットを説明したり，
問題になりそうな点をきっちりあらかじめ
反論処理するコピーを盛り込んだほうが
成約率はあがるかもしれませんね。
あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
アップスタッツ合同会社 経営軍師 飯山陽平
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