こんにちは。
アップスタッツの飯山です。
昨日，
不動産屋へ物件を下見に行く人に
付き添っていった話を書きました。
あいさつすらしない営業という人の話でしたが…
今日はまた別の話です。
「ある意味」
とても印象的だった一人の話をします。
突然ですが，
「セールス」
とは何でしょうか。
これ，
即答できるでしょうか。
人それぞれ，
セールスについての
捉え方，定義付けがあります。
その正しい誤りではなく，
自分なりに定義できているかどうか。
それを明確に言語化できているかどうか。
ひとつの例をお伝えします。
この出来事をもとに，
ぜひ，考えてみてください。
つきまとう違和感
物件で現地集合ということで，
本人と付添の私は…
直接，とある集合住宅の部屋へ。
インターホンを鳴らすと，
女性の営業担当がでてきました。
名乗ることもなければ
名刺を渡してくることもなく，
一言，
「ご自由に(物件内を)ご覧ください」
…え？
あいさつすらないの？
…という話は昨日書いたので
省略します。
<参照>
玄関入ってすぐ，
下駄箱の一番下の段に，
絵が書いてあるiPhoneカバーが
見えました。
特徴のある絵だっただけに，
なんだろう…前の人の
忘れ物だろうか。
…と思いつつ。
中に入り…ふと振り返ると，
もうそのiPhoneはありません。
おそらく，
この女性の私物だったのでしょう。
なぜなら，
その後は，違うiPhoneをいじってましたから。
話を戻します。
物件を借りたい本人と，
つきそいの私は別々の部屋をそれぞれ
好き放題眺めていたのですが。
その営業担当の女性は，
なにかするわけではなく，
ただ，部屋全体を見渡せる玄関前で
立っているだけ。
何か質問すると，
いろいろ解説してくれます。
リフォームをいつしたか，とか。
どこをどうリフォームしたか…とか。
質問をすれば，答えてくれます。
…が，それ以外は特になく，
黙って様子を見ているだけです。
いったい……
この女性は何者なのでしょうか
今すぐ客を見極める質問
では，
不動産屋が，顧客の本気度…
「今すぐ客」
なのか
「そのうち客」
なのか。
それを見極めるには
どうしたら良いのでしょうか。
私なりに考えた結果。
シンプルに，
「お引越しの時期はいつぐらいを考えていますか？」
…という質問をすれば，
どんな答えでも，
だいたい見通しがつきます。
例えば，
「来月です」
なら，真剣に考えて…かつ急いでいるかもしれない。
「未定です」
なら…今すぐ客ではなく
そのうち客かもしれない。
場合によっては，
「いい物件だったら引っ越したい，
そうでなければ，まあいいかな」
くらいの人もいるかもしれません。
それらの見極めと…
その結果，その顧客にどれだけ
リソースを注ぐか。
優先順位も変わってくるので
重要な内容です。
なので…
この女性が
質問をしてきたときに，
「ようやくか…」
くらいに思ったのですが。
回答に対して…
「この物件は，○○公団が管理する
物件なので，毎月○日と○日が
入居日ときまっており…」
手続きの説明が始まったのです。
この説明を聞いて…
はじめにあったときから，
ずっとつきまとっていた
違和感…ズレの正体が
解消しました。
はたして，
この女性の正体は
何だったのでしょうか。
この女性の正体
繰り返します。
挨拶されるわけでもなく，
名刺ももらえず，
名乗りもしないので，
何者なのか。
どこの誰なのかは
まったくわかりません。
本当に
問い合わせに対応していた
不動産屋の職員本人かどうかも
わかりません。
ですので，
あくまでも推測です。
私は，
セールス担当だと思っていたのですが。
正体は
「事務員」
ではないでしょうか。
そう思ったら，
いろいろしっくり来ました。
例えば，
ある会社を訪問します。
訪問して…
応対にでてきた人は…
いちいち名乗らないし，
名刺交換することもないでしょう。
そんな感じの位置づけで，
女性の振る舞いを見ていたら，
いろいろと納得です。
これから顧客が来る前に，
商談や心の準備をするわけでもなく
私物のiPhoneをいじっている。
あいさつもせず，
「ご自由にご覧ください」
質問を受けたときにだけ
その質問に答える。
そして…
入居日を確認したのは，
その公団の都合で，
入居したい日にできるとは限らない。
これはトラブルのもとになるので，
これだけは(自分に火の粉がふりかからないよう)
前もって説明する。
最低限の仕事だけをする
事務員という立場。
だから，
営業…セールスではなく，
単なる現場の案内係という立場ですね。
事務員を揶揄したり
蔑んでいるつもりではありません。
実際，事務員は重要です。
問題の所在は，
この女性の有り様が
事務員であること…ではなく，
現場の案内に，
セールスマンではなく
事務員を寄越した，
不動産会社なのでしょう。
営業だと思ったら事務員だった，
というこのズレですね。
まあ，そう思ったときに，
いろいろ納得しました。
不動産の現場ではなく，
ビルの1階，総合受付にいます。
…って言われたほうが
しっくりくるでしょう。
セールスマンとは何か
あらためて
セールスマンとは何でしょうか。
もちろん，
セールスする人です。
※このブログでは
マンという言葉を「人」として
使っています。
性差は考えていません。
セールスとは何か
マーケティングに対応する定義
(マーケティングで集客した相手に
販売する人)
ではなく。
セールスの本質とは何でしょうか。
もう15年くらい前でしょうか。
私が，
オーストラリアのゴールドコーストまで
セミナーを受けに行ったときに…
ヨーロッパナンバーワンと言われる
セールストレーニングの会社社長から
教わったのは…
セールスの本質はヘルプ，人助けだと
いうことです。
つまり…
顧客が実現したい何かを，
販売を通してより良い決断をする
手助けをする。
それがセールスの本質です。
もちろん，
これは私がその方から教わったものであり，
唯一無二の正解ではありません。
…が，
ここで言えるのは…
この女性から
「販売しようとする意図」
…この物件をおすすめしたり，
あるいは，目の前の顧客が
より良い決断をする手助けをしようとする
意図は感じませんでした。
むしろ…
もし，この物件を借りたい…
なんて言おうものなら，
「仕事が増える」
とばかりに，嫌がられそう…
というのは私の思い込みでしょうか。
強引に何かを売り込むことが
大事…というつもりはありません。
…が，
さすがにこの女性の在り様を見て…
あらためて，セールスとは何かについて
いろいろと考える機会になりました。
あなたがより「アップスタッツ」な明日になりますように。
アップスタッツ 飯山陽平
追伸
過去に私が出会った
セールスマンは…
あらためて，本当にすばらしく，
その方に担当してもらえた
当時の私は，
本当に幸運だったなぁと実感します。
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