こんにちは。
アップスタッツの飯山です。
今日は,気分を変えて,
人材採用の話をすることにします。
お題は,
「人材採用において決してやってはいけないこと」
です。
なお,
ここでは
「当たり前の話」
…例えば,恋人がいるかどうか…
みたいない質問をしてはいけない…
というコンプライアンス関係の話では
ありません。
そちら方面とはまた違う
とてもシンプルな話をします。
以下,お付き合いください。
一つの決断で1億円のコストと4億円の負債?!
詳しい計算は
専門外なのでかなり適当です。
仮に給料で20万~25万くらいを
毎月払うとします。
…が,社会保険料などを入れると,
社員1人あたり,
社会保険料は30万を超えるのでは
ないでしょうか。
実際,社会保険料の負担で
経営が傾く会社も
少なくはないですからね。
毎月30万×12か月
ボーナスなども考えると,
ざっくり年間400万円。
10年で4000万
20年で8000万
…ただ,昇給昇進も考えると
実際にはこの額では収まらず…
おそらく1億円を超えてくるでしょう。
20年コースでだいたい1億円。
これが,人材採用に関する
金額面での決裁の話です。
さて。
年間で4000万円のコストに対して,
実際に,4000万円以上の
「利益」
を生み出せる社員は,
どれだけいるのでしょうか。
2000万円しか生み出せないなら,
毎年2000万円の赤字ですね。
先ほどの計算例で言うと…
20年コースで…
20年×▲2000万円=▲4億円
ひとつの決裁で,
1億円の支出と…
4億円の負債を背負うことになります。
一方…
会社に年間2000万円の利益を
もたらすことが出来る社員を採用した場合。
20年コースで
20年×2000万円=4億円
人件費1億円と
3億円の利益…
差し引きして3億円のリターンを
得ることが出来ます。
共通するのは…
最初の
「採用する」
という一つの決断から
スタートする,ということです。
実際に,
20年も社員が会社に居続けるかどうかは
また別の話ですが…
終身雇用制度事態は崩壊したとしても,
海外ほどには
「人生のキャリアにおいて,転職が当たり前である」
ということが徹底されているわけでもない以上,
20年という数字で計算するのは
あながち非現実とも言い切れないでしょう。
そして…
その20年先のことを見据えて考えた時に,
スタートは,最初の採用,という決断です。
なにより…
日本は,労働基準法が機能している以上,
おいそれと「損切り」することは許されないのです。
その▲…赤字しか生み出さないような社員を
抱える人数によっては…
会社そのものが20年も持たずに消滅するのです。
赤字以上の被害をもたらす可能性
そして…
仮に,
上述の
20年コースで…
20年×▲2000万円=▲4億円
ですが…
負債はこれだけに留まりません。
なぜでしょうか。
このような人材は…
20年コースで
20年×2000万円=4億円
このような,利益を生み出す社員を
駆逐していくからです。
そりゃそうですよね。
自分は会社に2000万円の利益を
もたらしている一方。
同僚は会社に毎年
▲2000万円の負債をもたらしていて…
その二人が
「同列」
に扱われるとしたら…
やってられません。
別の会社に「避難」するなり…
起業していくことでしょう。
この場合の被害額は,
ますます膨れ上がっていきます。
そして…
その決断の発端は…
やはり,最初の
「採用」
という決断なのです。
人材採用において決してやってはいけないこと
にも関わらず…
人を雇う時に,
書面審査で履歴書と職務経歴書をチェックして…
あとは面接で…なんてパターンに
なっていないでしょうか。
そして…
その面接も,確固たる方針もなく,
「これまでの経験から
自分は人を見る目がある」
…なんて,スタンスで
臨んでいないでしょうか。
会社に負債をもたらす人は…
その一枚も二枚も上を行きます。
言い換えれば…
会社に負債をもたらす,
足手まといな存在でしかない人が…
「存在していられる」
という時点で,
経営者を騙して搾取してきたから,
ということにほかならないからです。
人材採用において決してやってはいけないこと。
それは,根拠のない,
明確な効果があるわけでもない
採用方針と採用方法にもとづいて
人を雇う,という決断をしないことです。
その決断が…
会社に4億円…あるいはその何倍もの
負債をもたらすかもしれない。
…としたら?
その決裁を…
「なんとなく」
でしていいものなのでしょうか。
今年1年で…あるいはこれから先,
どこかで人を雇うかどうかを
考えるタイミングがあったら,
今日の話を思い出してみてください。
あなたがより「アップスタッツ」な明日になりますように。
アップスタッツ 飯山陽平