こんにちは。
アップスタッツの飯山です。
昨日は，キャッチコピーの表と裏について
お伝えしました。
ざっくりと振り返ると…
表が正攻法で，
直接，商品やサービスそのものに
関連する内容です。
もう一つが…裏とか搦め手と
表現しましたが
商品やサービスとは
まるで関連性が見えないような
キャッチコピーの話です。
多くの場合，
裏のキャッチコピーのほうが
推奨されたり，
うまく行った場合に，反応率が
高くなる傾向にありますが。
実際の所，
どうなのでしょうか。
私のような
マーケッター，
セールスコピーライターではなく，
一人の社長・経営者が
キャッチコピーを考えて書く場合。
どのようなものが
望ましいのでしょうか。
一つの考え方を
紹介します。
広告などの反応率を
改善・向上させたい方は
最後までお付き合い下さい。
スワイプファイルの問題点
キャッチコピーそのものではないですが，
一つの広告コピーを紹介します。
25年前の美しい春の夕暮れ時、
二人の若者が同じ大学を卒業しました。彼らはとてもよく似ていました。
二人とも平均的な学生より成績がよく品格もあり、
将来にむけ情熱的な夢に満ちていました。最近、この二人は25回目の同窓会で
大学にやってきました。彼らは相変らずとてもよく似ていました。
二人とも幸せな結婚をしていました。
また、二人とも子どもが3人いました。判明したのですが、
二人とも卒業後は同じ中西部のメーカーに勤めて
今もそこで働いています。しかし違いもありました。
一人はその会社の小さな部署の管理職でした。
しかしもう一人は社長でした。
これ…世界で最も売れた，
セールスレター，と呼ばれている
ウォールストリート・ジャーナルの
広告コピーです。
ここから…セールスに
シフトしていくのですが，
何度読んでも見事なセールスコピーです。
…が。
これ，書けるでしょうか。
少なくとも，
私には無理です。
このような
「ヒット作」
を連発・再現すること自体，
おそらく無理でしょう。
だから…
多くの場合，
「スワイプファイル」
を使います。
スワイプとは借用…
くらいに読み替えてください。
つまり，
こういった過去にヒットした
セールスコピーを収集しておき，
それを改変して使う…
パクリ…もとい，創造的模倣という
やり方ですね。
ウォールストリート・ジャーナルの
セールスコピーではないですが，
昨日も紹介した，
「ピアノコピー」
私がピアノの前に座ると
みんなが笑った
けれど弾き始めると…？
これを
創造的模倣して…
例えば…
私が起業すると言って会社をやめたら
みんなが笑ったけれど，初年度に年商1億を突破すると…？
という感じですね。
この場合，
2点，問題があります。
一つは…
元ネタを知っている人は
「またコレ系か…」
とうんざりすることです。
うんざりするだけならともかく，
それで買う気も失せるため，
かえって反応率は下げかねません。
もっとも，
「知っていれば」
です。
マーケティングをかじったことのある人なら
誰でも知っているような有名なものでも…
知らない人は知らないし…
多くのBtoCであれば，なおさらでしょう。
知らない人は何も思わないでしょう。
知っている人が
「あ，またコレ系ね，と思われる…」
という発想が…
少しズレているので…
これは業種業態によっては
全く問題にはなりません。
むしろ，
2つ目のほうが，
問題としては弊害が大きくなります。
そこまでする必要があるのか
それは…
スワイプファイルを正確に熟知して
利用しないと成果が出ないことです。
スワイプファイル…
もとの広告がヒットしたのは理由があります。
そのヒットした理由を正確に理解し，
その原理を崩さずに，
創造的模倣…
そのヒットした原理通りに
自社の広告に再現する…というのは
かなり骨が折れます。
それだけ，
精確な
マーケティングとセールスコピー…
特にそのスワイプファイルそのものの
背景や前提知識なども
必要になってきます。
この手のスワイプファイル，
海外のものが多いですから…
当時の時代背景や，
その国の文化風俗も加味しないと
精確な理解にはならないでしょう。
実際…
私は上述のピアノコピーは，
原文…すなわち英語版ですね。
英語版に目を通して…
サブヘッドライン…
中見出し部分ですね。
その中の言葉を英和辞書で
意味を調べました・
実際，理解せずに安易に
このピアノコピーをパクった人がいます。
私が幼児教育を始めると言ったら
姑が鼻で笑った…けれど…有名幼稚園に合格すると…
姑は大喜びした
みたいな使い方をしている人の
コピーを見たことがあります。
これ…嫁の立場の人に向けて書かれた
コピーなのに…
鼻で笑った姑を喜ばせて
嬉しい嫁ってどれだけいるのでしょうか。
元のピアノコピーの原文を
しっかり読んでいれば…
本質は
「復讐の物語」
ということがわかります。
復讐という言葉は物々しいですが…
まあ，古い表現だと
「ギャフンと言わせる」
という感じでしょうか。
つまり…
元ネタの理解が甘いがために，
勘違いして使ってしまう。
その結果として，
反応率が下がってしまうのです。
もちろん，
必ず下がるとまでは断言できませんが…
…でも，胡散臭い，ニセモノ感。
残念な感じ。
それって広告の行間から漂ってくるのでは
ないでしょうか。
私はこういう仕事をしていますから
「何が原因でどうなっているのか」
を言語化できますが。
多くの顧客は…
そんな言語化などいちいちせずに，
無意識下に
「胡散臭い」
と判断してスルーすることでしょう。
スワイプファイルを使うには
マーケティングはもちろん…
セールスコピー。
特に，そのスワイプファイルそのものの
背景な成り立ちまで
理解しなければ，うまく使えないのです。
実際…
某会社が，主なスワイプファイルを集めて，
それを「テンプレート」として使いこなすための
コピーライティングセミナーを
実施していました。
まるまる2日間かけて，
徹底的に学ぶことになります。
つまり…2日間の終日セミナーですから…
まあ，値段も相応の金額になります。
そこまで時間と労力，資金を投じて，
スワイプファイルの使いこなし方を学ぶ。
これも一つの手ではありますが。
経営者が1つ，ヒット作を作れれば，
十分にペイできるのでしょうけど。
でも，それはヒットすれば…です。
広告の表と裏。
裏を使いこなすのは，
センスやひらめきがないと難しい。
だから多くの場合は
スワイプファイルを参照するのですが。
スワイプファイルを使いこなすためにも
高度なコピーライティングのスキルが必要。
…という話でした。
私みたいな「本職」ならともかく。
社長・経営者が
「コピーライティング」
そのものに，そこまで足を踏み入れるかどうかですね。
スワイプファイルを習得…
というのはどうにも気が進まない，
億劫，面倒…
ならば，
別の道を探すのも手でしょう。
どうしたらいいのか。
それは明日紹介します。
あなたがより「アップスタッツ」な明日になりますように。
アップスタッツ 飯山陽平
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