こんにちは。
アップスタッツの飯山です。
先日,
興味深い投稿を見ました。
SNS上での投稿です。
ある人が,
飲食店にて食事をし,
「おいしかった」
と投稿。
すると,
そのお店の公式アカウントが
その投稿をシェアして,
感謝のコメントをしていました。
そこで,その人は,
スクリーンショットを撮影して投稿。
公式に見つかってしまった。
おいしかった…なんて,
小並感(小学生並みの感想)なので,
語彙を増やさないと…
とのこと。
コピーライターのはしくれとして,
なかなか興味深いですね。
今日は,
この点について,考えていきます。
以下,美味しさについて
語っていきますが,
飯テロ的なものではないので,
空腹時でも安心して
ご覧いただけます。
沈黙の食事会
似たような話を,
別の人から聞いたことがあります。
その別の人は
まさにコピーライターそのものです。
私が知る限りで,
30冊くらいは本を出版している人です。
その人は,
かなりグルメ好きでもあり…
SNSでは,仕事の話は一切せずに,
ひたすら飲食店で何を食べた…
というのとその写真だけを投稿しています。
それだけ,飲食店をいろいろ知っているので,
「一番好きな寿司店を教えて欲しい」
と尋ねたところ,
一緒に行くことになったそうです。
数人で,
一緒に食べに行ったそうですが…
いざ,寿司を前に
そのコピーライターがこんなことを
言ったそうです。
「おいしい,うまいは禁止!」
その結果…誰も何も言わない
食事になったのだとか。
その光景を想像すると,
なかなか滑稽ですね。
ただ,
実際に食レポは
決して簡単ではありません。
特に,
いろんな店でいろんなものを食べる
芸能人などは,本当に大変ですね。
表情や身振り手振り,
声のトーンや大きさなどの
「芸」
でなんとか,やり後している方もいますが,
それもひとつの対処法でしょう。
ではどうしたらいいのでしょうか。
今日は3パターン,解説します。
ひとつめは,裏技から。
考えれば出てくるにしても,
毎回考えるのも面倒なので,
使う手があります。
類語辞典を使うことです。
単純に,
おいしい…で調べれば,
その類語辞典で
いくつも別の表現が出ています。
ここまでは,
考えずにできますね。
次は…
個人的にはあまり好きではないし
面白くもなんともない上に,
おすすめはしませんが。
割と使いやすい方法が…
「比較」
です。
味そのものを表現するのではなく,
何かと比較することで,
その良さを伝えるので…
…ということは,
比較対象を下げることにも
なりかねないのが
好きではないところではありますが。
使いやすいと言えば使いやすいですね。
例えば…
「今年入って一番の味」とか…
上述の例では,
寿司の話が出てました。
二度と食べられないあの寿司店の味
私は,
かつて,本当に素晴らしい
マスターのいる寿司屋に
よく行っていたのですが。
現・上皇陛下も食べたお店であり,
しかも価格は味に対してかなり安い。
特上よりもさらに上のものが…
3000円しません。
古い友人で,
都内在住の元料理人と一緒に
食べに行ったら…
「この味は,銀座とかだったら
1万円でもとても食べられないレベル」
なんて驚いていたのを覚えています。
残念なことに,
そのマスターが高齢で,
病気を患い,閉店してしまいました。
…というエピソードの上に,
「かつて私にとって最高だった店が
閉店してしまったけど…
その店に勝るとも劣らない店だ」
なんて言ったら,
ひとつの比較表現ですね。
別の例だと,
表現が反対になってしまいますが。
「私はラーメンが好きなので,
大抵のラーメンは美味しく食べるし,
おいしくないと思うものも,
好みではないだけの場合が多い。
だから,本当にまずいと思うラーメン店は
過去に3回しかない。
この店は,4番目だ」
みたいな感じでしょうか。
では3つ目。
感情・体験・行動です。
おいしいからこそ…
どんな感情,体験,行動につながるでしょうか。
「おいしい」の先を
そのまま端的に表現するという
やり方です。
例えば…
上述の寿司店の場合。
「どこの誰を連れて行っても,
絶対に外さない」
という感じでしょうか。
私が北海道に住んでいた頃,
私を尋ねて遊びにきた友人には
必ず連れて行った店でもあります。
つまり,
関東からわざわざ来た友人を…案内するにあったって…
北海道という土地は,
食べ物に関するブランドでは
全国最高峰とも言えます。
その北海道の中でも,
この店だったら絶対に間違いはない。
という確信がある。
という意味になります。
あるいは…
もっとシンプルに,
大切な人と,一緒に味わいたい
みたいな気持ちも
表現としてありますね。
例を出せばキリがないですが。
こういった
体験などは,
これまでの人生の過ごし方による
価値観,ものの見方が反映されるので,
ありきたりな表現にはなりにくい
メリットがある反面。
きちんと考えないと出てこないので,
億劫と言えば億劫ですね,
ということで,
今日は,美味しいについて
考えてみました。
食レポ的なものではないので,
空腹感を煽るようなものではない反面…
書いていて,
寿司が食べたくなりました。
もっとも…
「あの味」
はもう二度と体験できない,
思い出と記憶だけの味でもあるのが
残念ですね。
あなたがより「アップスタッツ」な明日になりますように。
アップスタッツ 飯山陽平