セールスで大事なベネフィットと感情についての考え方

セールスで大事なベネフィットと感情についての考え方

セールスで大事なベネフィットと感情についての考え方
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こんにちは。
アップスタッツ合同会社の代表,
経営軍師の飯山です。

 

 

今日は,朝の気温は低かったものの
午後から暖かくなりました

 

ずっと外で作業をしていたら…
力尽きてぐったりです。
一日が早いですね。

 

 

さて,今日はセールスで成約するために
避けて通れない
「体験と感情」
の扱い方。

特に,
「感情的ベネフィット」
についてです。

 

 

顧客は,
商品やサービスがほしいのではなく

「ベネフィットが欲しい」

から,商品やサービスを買います。

 

…では,
ベネフィットを理解して扱い,
それをセールスに入れているでしょうか。

 

以下,最後までお付き合いください。

 

 

 

近所から聞こえてきた歓声

 

 

 

外でずっと作業をして…
少し休憩をしたあとにまた
作業を再開。

 

 

しばらくすると…
女性の甲高い声が聞こえてきました。

 

 

 

声に切迫感はないので
緊急事態ではないですが…
何事だろうと思って顔を上げ,
辺りをうかがってみました。

 

 

すぐ近くに空き地があり,
そこでは戸建てを建築中です。
そこに見慣れない,自家用車が数台。

 

そして…
今日は建築の作業音が
聞こえてきません。

 

他の情報からも判断すると…

 

あくまでも推測です。

 

・この一戸建ては注文建築である
・不動産業者(または建築業者?)が注文主と来訪
・その建物完成後に入居するである方が,
建築中の建物を内覧して…感嘆の声を上げた

…のでしょう。

 

声の高さには驚きましたが。
この建主さんのご家族でしょうか。
とても喜んでいる様子が伺えます。

 

 

さて。
身も蓋もないですが。

 

 

不動産業者にしてみたら,
もうその土地は販売したのです。

 

注文建築ならば…
工務店が家を立てるだけ。

 

受注済みなのです。

 

わざわざ,建主を呼んで
内覧させるのに
どんな実利的な意義があるのでしょうか。
時間と手間の無駄ではないのでしょうか。

 

 

銀行の応接室に一家総出で来た話

 

 

 

話は変わります。

 

私が…
もう20年以上前でしょうか。

 

 

当時,国家資格を取得して,
下積みで都内の事務所で働いていた
ときのことです。

 

仕事の内容は
不動産の名義変更手続き。

 

 

家を買う人は
住宅ローンを組むことが多いので…
名義変更できることを
保証した上で,
銀行が融資をします。

 

具体的には,
売買の最終決済の場に立ち会って,
名義変更に必要な書類に
署名押印してもらうのが
仕事です。

 

署名押印してもらった後は
売主がお金を受け取って
売買が完了したのを確認してから,
法務局で手続きをします。

 

だいたい,この手の決済は
月末に固まることが多いので…
多いと行きには日に3件。
裏技を使うと4件でしょうか。

 

 

決済してから,
融資実行して…
手続が諸々済むまでに,
1時間~1時間半かかります。

 

つまり,
銀行の営業時間に合わせて…
9時~
11時~
13時~
これが限界ですね。

 

 

裏技とは…
例えば,9時から開始の
立会決済の場において…
9時半くらいまで書類もろものの
やり取りをしたら…
あとは銀行が振込手続きをします。
その間…立会って離れないのが原則です。

 

最終的に,
売主さんがお金を受け取らないと
売買が完了していないので,
名義変更できませんから,
売主さんの口座に着金確認するまで
立ち会って待つのが多いのですが。

※資格者は通常,通帳は確認しません。
売主が確認したら,買主に売買代金の領収書を
渡します。
その渡すやり取りを確認して,
売買代金の受け取り完了と判断します。

 

 

どうしても
資格者の数が足りない場合の裏技として。
資格のある私と,
資格のない事務員が二人で来訪。

 

 

私は,職務権限に基づいて
書類を最終確認後…
私だけ退席して,次の立会へ。

資格のない別の事務員が
最後までいて,領収を確認する。
なんて裏技を使うこともありました。

20年以上前だから通じる裏技ですね。

 

私にとっては,
不動産の取引決済なんて…
与えられた仕事をこなすだけ。

 

とにかく…大きい事務所だったので
月末に…きちんと割り振れられた案件を
完了できるかどうか。

 

 

一件でも不備があったら…
不動産決済なので何千万単位のお金が
動くから…必死だったのです。

 

 

そんなある日。

 

 

その日も,所定の銀行に
所定の時間に行くと…
応接室の入口付近に
数人,人が立っています。

 

なんで中に入らないんだろう…
と思いながら近づくと…

 

 

誰かしらから,
「あ,先生が来た」
と言われ…

 

中に通されます。
そして…中には…

 

買主である,男性。
その奥さんであろう女性。
おそらくは,その男性の両親であろう
老齢の男女。
小さな子どもが3人。

 

対面に,男性が一人。

 

応接室はギチギチでした。

 

それとなく,
不動産業者さんに確認すると,
買主さん一家と…男性は売主さんでした。

 

 

私は…
中に入っていき…いつも通りに
決済して…
ただ,その場を離れるわけにはいかず…
でも決済後はやることがないので,
部屋の隅で立って,
決済が終わるのを待っていました。

 

 

なんで…一家総出で
出てくるのかなぁ…
邪魔で仕方ない。

 

 

…くらいに思って,
その出来事を
老齢に差し掛かった
事務所の先輩資格者に
話したところ…

 

 

「昔は,不動産の決済なんて
お祭りだったからねぇ」

 

とのこと。
土地柄によっては…
近所の人達と一緒に
お祝いしていた…なんてことも
あったとか。

 

それが本当かどうかはともかく。

 

私にとては,
年間,何十件,何百件とこなす
決済の一件でしかないですが。

 

その不動産を購入する人にしてみたら…
場合によっては一生に一回。
次はあるかどうかです。

 

そして…
その新居に済む人たちと
一緒に,決済の場に来た。

 

私にしてみたら…
びっくりの出来事であり…
建物なんて…
登記簿上の記載でしかないですが。

 

そのご家族には
「これから先の人生を過ごす場」
として…意義のあることだったのです。

 

 

 

顧客を満足させる体験

 

 

さて,
話を戻します。

 

新築戸建の注文建築。
これは…売る時点で,
モノは存在していないのです。

 

あくまもで
設計図と…
そしてイメージ画像かなにかで
決断するしかありません。

 

だからこそ…
建築途中とはいえ…
実際に建ちつつある
家を見て,中に入り,
手に触れてみる。

 

この「体験」と
「体験に基づく感情」
が…
販売するものの正体かも
しれません。

 

生活の場,
住むだけの場としてなら…
賃貸アパートでもいいのですから。

 

 

 

販売する業者は,
「自分が何を売っているのか」
を理解しているから…
わざわざ,土曜日に,
建主とそのご家族を連れて,
家を内覧してもらう「場」を
つくったのでしょう。

 

なお。

これをマーケティング的に言うなら…
顧客満足度を向上させる。

 

いわゆる
「購入後の後悔」
を防ぐ。

 

そして…
満足したことで
リピート…は無理でしょうけど,
紹介にはつながるかもしれない。

 

なんて意図もあるかもしれません。
私は不動産を購入することの
感情的ななにかよりは…
こちらのほうがしっくり来ます…

まだまだ未熟ですね。

 

あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
アップスタッツ合同会社 経営軍師 飯山陽平

 

 

 

 

 

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