こんにちは。
アップスタッツ合同会社の代表，
経営軍師の飯山です。
今日は，なんとなく気分的に
カップラーメンの話をします。
便利ですよね…アレ。
大学生の頃…
大学生といえば，地方から出てきて
下宿している学生もいれば，
実家から大学に通う学生もいます。
大抵の場合，
一人暮らしの学生は…
金銭的にも家事スキル的にも，
あまり大したものは食べられない，
という印象で見られていましたが。
私は実家通いにも関わらず，
1週間，毎日3食カップラーメンを食べて…
きっと凄い顔色をしていたのでしょう。
下宿生よりも食生活が眩しい
実家通いの学生…と揶揄されたことがあります。
まあ，程々にすべきかと
思いますが…でも，便利ですよね。
そんな，カップラーメンの話です。
お題としては，
ベネフィットの話になります。
カップラーメンのベネフィットって
何だ思うでしょうか。
以下，最後までご覧ください。
カップヌードルの話
カップラーメンの代表選手，
日清のカップヌードルの話です。
私の記憶が正しければ…
NHKの「プロジェクトX」という番組で
カップヌードルの開発秘話について
放映されていたのを見た記憶があります，
その内容が正しいとするならば…ですが。
カップヌードルは…
もともと，日清のチキンラーメンを
売るために，外国の商社と商談していた時に，
「今，食べてみたい」
と言われて…
でも，丼が無いので食べられない，
と言ったら，麺を半分に割って，
コーヒーカップに入れて，
お湯を注いで食べ始めた…
なんてことから始まったらしいです。
紆余曲折を経て，
開発されたカップヌードル。
確か，銀座あたりで路面でブース展示して，
配ったらしいですが，
反応はさっぱりだったらしいですね。
まあ，
ラーメンのカテゴリとして
捉えるならば…
どうせ食べるならラーメンがいい，
という身も蓋もない理由が
あったとか。
さて。
そんなカップヌードル。
大ヒットしたきっかけがあります。
あさま山荘事件です。
連合赤軍が人質を取って
立てこもったこの事件。
2月の軽井沢という…
マイナス15度にもなる時期に，
10日近く立てこもっていたのですから…
対処した警官たちは，
凍った弁当しか食べられない状況
だったとか。
そこに，
当時売り出されたばかりの
カップヌードルが配られ…
お湯を入れるだけで食べられる
温かい食事です。
現場の士気高揚に貢献しただけでなく…
その様子がテレビ中継されたため，
大ヒットしたとか。
さて。
もう一度質問。
カップヌードルのベネフィットって
何なのでしょうか。
ここでは，
マイナス15度の軽井沢で，
手間を掛けずに，
温かい食事にありつくことができる。
もちろん，
警官たちも，山荘を取り囲んで
いたわけですから…
手が離せないながらに，
食事も必要です。
…ということは，
そうそう手間を掛けて
食事をすることもできない。
だからといって，
弁当だと，凍ってしまう。
だからこその
カップヌードルだったわけですね。
あさま山荘事件前のカップヌードル
上述の通り，
キャンペーンでは
盛大に空振ったカップヌードル。
ですが，
営業担当が知恵を絞って，
「あるところ」
にセールスしたところ，
そこそこ売れるようになり…
それがきっかけで，
あさま山荘事件で使われるようになり，
大ブレイクしたわけです。
では，
「あるところ」
とはどこでしょうか。
消防署です。
1970年代において，
24時間稼働しているところは
どこか，と考えて，
消防署に売り込んだわけですね。
いつどの瞬間に出動が掛かるか
わからないのが消防隊員です。
労働基準法などでは，
休憩時間は自由に過ごせる，
なんて建前はありますが。
実際には，
署から遠く離れることもできず，
休憩時間もゆっくり過ごすことは
できないでしょう。
一歩間違えると
人命に直結しますからね。
そんな中で，
手軽に食事ができるのが，
カップヌードルです。
なにせ，お湯を入れるだけですから。
ここでのカップヌードルの
ベネフィットは何なのか。
手軽にすぐ食べられる，
という点でしょう。
いつどの瞬間に
出動が掛かるかわからない中で，
料理などできませんし，
買いに行くことも
ままならないでしょうから。
手軽さ，
という点では，
上述のあさま山荘事件のときと
同じですが。
あさま山荘事件は，
極寒の状況下で
温かい食事にありつくことができる。
というベネフィットのほうが
強かったでしょう。
ですが，
消防隊員には，
手軽にすぐ食べられる，
というベネフィットのほうが
強くなるわけですね。
この違いは
何なのでしょうか。
ベネフィットの大原則
セールス。
マーケティング。
コピーライティング。
どれも，
ベネフィットというものは
極めて大事です。
ベネフィット…
それを買うことで得られる
より良い変化もしくは結果のことです。
顧客は商品やサービスを買うのではなく
ベネフィットを買うのです。
では，
このベネフィットを考える上で
極めて大事な要素は何なのか。
「誰にとっての」
ということですね。
上述の例では，
極寒の状況下で
事件解決に尽力を尽くす
警官と…
出動時以外は，
署内で待機している
消防隊員とでは，
まったくターゲットが
違うのです。
前者であれば
「温かさ」
に比重が傾き…
後者であれば，
手軽さと早さに
軍配が上がるでしょう。
あるいは…
カップヌードルは
本当にお湯を入れるだけですから…
文字通り料理が
一切できないような人であっても，
お湯を沸かすことさえできれば
食べることができます。
それこそ，
小学生とかでも
食べることはできることでしょう。
このように，
対象が違うことによって，
同じ商品やサービスでも，
打ち出すベネフィットは
変わってくるのです。
この商品は，
こんな優れた性能や特徴，
ベネフィットがある。
…という売り方では，
顧客に見向きもされない，
なんてことは十分に起こりうるのです。
「あなたにとって」
こんなベネフィットだ，
ということを，
対象にあわせて
伝えなければいけないのです。
最後に，蛇足。
当時，大学生だった私。
料理…と言うほど上等なものでは
ないにしても…
幼稚園児の頃から
サッポロ一番みそラーメンを
自分で作って食べるような子どもでした。
<参照>
にもかかわらず
どうして，一週間も
カップラーメンを食べ続けたのか。
理由は…
上述のベネフィットで言えば，
手軽さと早さです。
親が，1週間旅行に行く，
ということで食費だけ置いていってくれました。
上述の通り，
食べることに困るような
子どもではなかったですからね。
ですが…
1週間も親がいないのです。
食事なんてしているヒマがあったら…
親がいたらできないこと…
当時，のめり込んでいたゲームを
24時間耐久ムプレイとか。
そんなことをやっていた記憶があります。
本当にどうでもいい話でした。
あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
アップスタッツ合同会社 経営軍師 飯山陽平
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