こんにちは。
アップスタッツ合同会社の代表,
経営軍師の飯山です。
昨日は,
ホットペッパービューティーを使うと
クーポンハンターばかり集まるので,
集客はできても利益にはつながらない,
という話をしました。
今回も,
コメントを頂いています…が。
詳細を紹介するのは
やめておきます。
ざっくりと。
クーポンハンターについての
是非に関するご意見を
複数の方から
いただきました。
では,
そもそもクーポンハンターとは
何なのか。
なぜそのような存在がいるのか。
その是非と問題点は
どこにあるのか。
解説していきます。
最後までご覧ください。
根本的な不幸の原因
どんな会社であっても
「こんな顧客に来て欲しい」
という考えは持っているはずです。
こんな顧客…
それがどれだけ明確になっているかは
会社によって変わってきますが。
言葉を選ばずに言うなら,
「金さえ払ってくれればいい」
くらいにしか考えていない,
顧客を財布か札束にしかおもっていないような
そんなろくでもない会社であっても…
「金さえ~」
という意向はあるわけですね。
もちろん,
こんな顧客にこそ,
当社は最大限の価値を提供できる。
そう気高い理念を抱いて
企業活動をしている場合もあるでしょう。
そして,
それは顧客側絡みても同じです。
すなわち,
「こんな会社,こんなお店から
買いたい」
という思いを持っているのでは
ないでしょうか。
もちろん,
一円でも安く売って欲しい,
としか考えていない人も
いますけれどね。
さて。
ここでお伝えする,
不幸の原因。
会社・お店側の意向と
顧客側の意向が,
あまりにも食い違って
噛み合わないことです。
例えば,
より高付加価値を!
と掲げている会社に対して…
「一円でも安く売ってくれ」
という顧客ばかりが
集まってきたら,
どちらにしても
不幸でしょう。
会社側は,
「顧客は値段しか考えない。
物の価値がわからない奴らめ」
となり…
顧客側は
「一円でも安いほうがいいのに,
あの会社はボッタクリだ」
となります。
相応の価値提供をするなら,
どうしても原価が掛かってしまうのは
当たり前なのに…
そういった考えはありません。
実に不幸ですね。
逆に言えば,
一円でも安く売って,
より多くの人に買って欲しい。
…と願う会社と,
一円でも安く買いたい,
という顧客との間では
不幸な行き違いは
起きないわけです。
この不幸な行き違いさえ
起きなければ問題はないのですが。
残念ながら,
クーポンハンターと存在は,
この不幸な行き違いを
発生させる原因になっています。
なぜなのでしょうか。
お得を求めるのは当たり前?
顧客への特別な提案を
オファーと呼びます。
オファーの中身は,
特典があったり
割引があったり…
「お得感を感じさせる」
ものが基本です。
なぜでしょうか。
たくさんの競合他社が
ひしめく中でビジネスをしても,
顧客の注意を引くことが
できません。
顧客の注意を引く…
数少ない,そして強力な方法が
より魅力的なオファーを提示することです。
ここで言う
オファーは,
そのままクーポンと言っても
差し支えないでしょう。
お得なクーポンを提示して
注意をひこうとしているのですから,
顧客がクーポンに惹かれることは
自然であり,何ら問題点は
ありません。
話がおかしくなるのはここから。
ズレはどこから来ている?
そもそも,
言っていることとやっていることが
一致していなかったら問題ですよね。
すなわち,
クーポンを提示した
お得な提案をしておきながら,
そのクーポンを使った人に,
「クーポンハンター」
などと,そしるのはおかしな話です。
クーポンを使われたくないなら,
クーポンを提示しなければいいのです。
言っていることとやっていることが
ズレていておかしな話です。
本来は…
ウチの商品は良いものだ。
ただ,注目をしてもらわないと
その良さを知ってもらうこともできない。
だから,
まずはクーポンで注意をひく。
お試しで使ってもらう。
そこで,
良さを実感したら,
本来の価格で買ってください。
…という話ですよね。
クーポンというものは,
そういう役割
「だった」
はずです。
顧客側にしてみたら…
顧客も人である以上
「返報性の法則」
が作用します。
人は恩義を受けたら,
その恩義に報いたくなるものです。
この返報性の法則が
作用している限りに置いては,
本来はクーポンハンターなる存在は
生まれなかったはず。
例えるなら…
いわゆる
「デパ地下」
で…試食コーナーがあるのを
想像してみてください。
お試しで食べてみて,
気に入ったら買ってください。
という試食。
でも,そこには返報性の法則があるので,
「食べたら,買ってあげないと…」
という気にさせる要素があります。
必ずしも買うわけではないですが,
買わなかった人にも,
若干の後ろめたさがあるはずです。
この返報性の法則が作用しないと,
試食で腹いっぱい食べた上に,
「またあしたも食べに来るからよろしくね」
というような状態です。
おかしな話です。
あまりにも厚かましい。
このデパ地下に例えると
おかしな話ですが,
それがクーポンハンターの姿とも言えます。
クーポンハンターには
返報性の法則が作用していないのです。
なんでこんなおかしなことに
なってしまったのでしょうか。
戦犯は誰?
ホットペッパービューティーなど,
たくさんのお店が
それぞれのクーポンを提示するような
媒体を作った。
その結果,
たくさんのクーポンを前にした人は,
「いろんなクーポンがある中から
どれを選ぼうか…」
になってしまい,
返報性の法則が作用しづらくさせました。
そして…
媒体運営側は,
お店側に,魅力的…
要するに,お得感を感じられるような
クーポンの提供を求めます。
魅力的なクーポンがあればあるほど
注目を浴び…
その注目を浴びるほどに,
ホットペッパービューティーとしての
媒体の「ブランド」になっていきますからね。
媒体の運営側は,
顧客であるお店を搾取して,
自社の媒体力を高めると同時に,
顧客の返報性の法則を狂わせているのです。
クーポンハンターという
「文化」を作り,
その存在を是認するのが,
この手の媒体の運営者なのです。
共犯者は誰?
では,
そこに共犯者がいるとしたら
それは誰でしょうか。
その媒体…
ここでは
ホットペッパービューティーの
言うがまま,なすがままに,
より大きな割引クーポンを
提示する「だけ」で済ませて
しまっているのです。
上述の通り,
クーポンの
「本来の使い方」
注意を引いた後に,
商品の魅力をしっかりと伝えるための
きっかけにせずに…
「安売りして集客する」
だけで…
顧客が2回目以降の正規価格で
リピートしてもらうための
努力を怠ったから…
「クーポンハンター」
という文化醸成に加担しているのです。
顧客の望みは何なのか?
あなたが,
本当に心から求めているものは
何なのでしょうか。
それって言語化できるのでしょうか。
多くの人は,
それを言葉に出して伝えることは
なかなかできません。
逆に,
「あなたが欲しかったのはこういうものですか?」
と提示された時に,
「そうそう,そういうのが欲しかった!」
と言えるパターンのほうが
多いのではないでしょうか。
つまり…
企業側,お店側が,
顧客が本当は何を求めているのかを
知ろうとする努力を怠り…
安易に値引きやクーポンばかりに
偏っているから…
顧客側も,値引き以外の提示がされなかったら,
「安いほうがいいに越したこと無いよね」
という他なくなります。
こうして…
顧客とお店との少しずつのボタンの掛け違い…
ちょっとしたズレを拡大して,大きくして…
クーポンハンターという文化を醸成し,
お店から搾取して,
売上とブランドを築いているということですね。
ですので,
私は
ホットペッパービューティーを使うのは
やめましょう,言うのです。
その,
ホットペッパービューティーの,
お店を搾取するようなやり方を
批判,非難する意図ではありません。
ホットペッパービューティーに
頼っている限り,
お店は集客する力が身につかず,
顧客のニーズや欲求を探る努力も
しないままになってしまい…
顧客も,
自分の望みを汲み取ってくれるお店が
無くて困ってしまう…
という…
ホットペッパービューティー以外の
誰もが不幸になる事態を引き起こすからです。
どの時代も,
「プラットフォーム」
を開発,運用したら儲かるのは当然であり…
それを利用することによって
搾取されるという側面は
避けて通れません。
仕方がないことです。
ただ…
お店が集客する力を身に着けないと,
顧客が不幸になる。
今日はその点について
補足としてお伝えしました。
あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
アップスタッツ合同会社 経営軍師 飯山陽平
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