カピバラは「草原の支配者」なのだから敬意を持って接すべしという話?

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こんにちは。
アップスタッツの飯山です。

 

 

今日は,
マーケティングとは関係ない話をします。

 

そう,
世間を騒がせている,
某サファリパークの
カピバラの話です。

 

 

思うことがあるので,
好き放題書くことにします。

 

カピバラ好きの方,
カピバラに限らず動物好きの方は,
最後までお付き合いください。

 

 

 

カピバラがこちらに擦り寄ってきた話

 

 

数年前のこと。
とある動物園に,
カピバラ詣に行ったときのことです。

 

どうしても日程の都合がつかず…
ゴールデンウィークという
ある意味最悪の時期に訪れることになりました。

 

開園直後はそこそこ空いていましたが,
そこからはもう人がごった返して大変でした。

 

 

カピバラは,
ある建物の中に,
放し飼いにされており,
自由にモフったり,
有料の専用の餌を与えることができます。

 

ただし,
その建物自体も大して大きくはなく,
しかも時期的に非常に暑くて,
中にいると汗だくになってしまいます。

 

そんな中でも,
たくさんの人が訪れ,
カピバラをなでていきました。

 

 

…と言えば,聞こえがいいですが。
とにかく,
子供によるカピバラの撫で方がひどい。
あれは,撫でる…というよりも
ベチベチと叩いている感じですね。

 

 

本当に小さな子が,
おっかなびっくり,
指先でちょんと突っつくくらいならともかく,
もう少し大きくなると,
手のひらで叩くのです。

 

あれはもはや,虐待です。

 

 

しかも,
それを指摘し,防止する飼育員は
そばにいません。

 

私が口を出すわけにも
いきません。

 

身もふたもないですが…
私は見た目怪しいただのおっさんです。

 

 

そんなおっさんが,
小さな子どもに下手に口出ししたら,
モンスターな親がどんな因縁をつけてくるか…
一歩間違えたら警察沙汰ですね。

 

カピバラには申し訳ないけど,
保身を考えて,
子どもの魔の手から
カピバラを守ることができませんでした。

 

 

私にできるのは…
カピバラが喜ぶなで方をすることだけ。

 

カピバラの喜ぶなで方をすると…
気持ちいいのか,毛が逆立ってきます。
さらにそのままなでていくと…
ごろりと寝っ転がってお腹を出します。
目を細めて気持ちよさそうな顔をします。

 

 

撫でる場所や,撫でる強さなど,
微妙に個体差があるので…
すべてのカピバラをゴロリとさせるのは
なかなか大変です。

 

 

ですが…
幸い,私はその動物園のカピバラたちは
ゴロリとさせることができました。

 

 

ただ,
上述のように,
非常に狭い空間で暑く,
人も多い。

 

 

私がずっとカピバラを占領
し続けるわけには行きません。

 

 

混んできたり,
暑さに耐えかねたら,
一旦その建物から出ます。

 

そして…
涼んだりして,しばらく時間をおいてから
また中に入り…
そしてカピバラを撫で回し,
ゴロリとさせます。

 

そして…
混んできたら,また退出。

 

 

それを午前中の間に,
何度も繰り返した結果。

 

お昼時になると…
ますます混雑してきて,
乱暴な子供が増えてきました。

そんな中,
私がまた,
カピバラを撫でに
中に入っていくと…

一頭のカピバラが,まっすぐに近寄ってきて…
そして…
私の後ろに回り込んだのです。

前には…
小さな子どもたち。

 

私は…
それを見て,
やることは一つ。
同じようにカピバラを撫で回しました。

少なくとも,
私が一心不乱にカピバラを撫で回している間は,
子どもたちはよってきません。

おっさんが真剣な顔をして
一心不乱にカピバラを撫で回しているのですから,
近寄りがたいのでしょう。

 

そうしている間だけは…
私はカピバラを乱暴な子どもたちから
守ることができます。

 

その後も…何度も何度も,
出たり入ったりしては,
カピバラを…慰撫して帰りました。

 

結局,カピバラをゴロリとさせるような
気持ち良い撫で方をする人は,
私以外には一人もいませんでした。

だから…
カピバラが私のことを覚えて,
寄ってきてくれたのでしょうか。
だとしたら,それは嬉しい…反面。

やはり,
子供の狼藉はなんとかならないものか…
撫でてもらえて嬉しいから寄ってくるならともかく,
子供をさけるかのように,
私の後ろに回り込んで擦り寄ってきたカピバラを見ると,
本当に切なくなりますね。

 

 

長崎バイオパークが聖地である理由

 

一方。
カピバラの聖地と讃えられる,
長崎バイオパーク。

そこでは…
同じように,カピバラを撫で回すことができます。
…が,こんなにカピバラにとって
残酷なことは起きません。

 

なぜか。

 

カピバラ放飼場担当の
飼育員がいるから…
というわけではありません。

 

いることは確かですが,
常駐しているとは限りませんから。

 

長崎バイオパークは…
大きな池があり…
その上に,小さな島があります。

そこには,猿もいるようですね。
他にも水辺の鳥もいます。

 

カピバラは,
本来,水辺の生き物です。
泳ぎが得意で,外敵から実を守るために,
水の中に飛び込みます。

 

実際,野生でも天敵のジャガーが
見えるとこで,カピバラはくつろいでおり…
ジャガーも追いかけません。

なぜなら,川のほとりだからです。
川に飛び込めば逃げ切れる,
というのは,カピバラもジャガーもわかっているのです。

 

 

このように,
水というのは,カピバラを守るための
大切な存在です。

 

長崎バイオパークでは,
カピバラが…人間の相手をしてやっても良い…
と思うのであれば,寄ってきます。
餌ももらえますからね。

 

でも…
人間の相手をするのが嫌になったら…池に飛び込んで,
真ん中の島に行けばいいのです。

そこに行くすべは…
少なくとも来園者にはありませんから。

 

このように,
カピバラとのふれあいができる環境を
用意しつつ…
でも,カピバラの意志を尊重し,
「安全地帯」を用意する。

そういった取り組みの徹底がされているから,
カピバラの聖地なのでしょう。

つまり,
カピバラだけでなく,
カピバラを愛で慈しむ存在にとっても,
素晴らしいから,聖地なのです。

 

先日訪れた,とくしま動物園は,
カピバラにとっては安全でも,
ふれあいができるわけではないので…
「日本一カピバラが多い動物園」
であっても…

とくしま動物園を
「カピバラの聖地」
と呼ぶ人は,おそらくいないでしょう。
このような違いがあります。

 

今回の出来事

今回,
カピバラが人間の子供を傷つけた…
というニュースを見て…

…詳細はわかりません。
偏見と偏向に満ちたニュースばかりです。

動物園側も,
発表内容に大きな虚偽が含まれているようですので,
どちらの言う事もわからず…

なので,
真実はよくわかりません。

 

ただ,わかるのは…
カピバラは臆病なげっ歯類だということです。

個体差はあるものの…
カピバラは,この惑星最大のげっ歯類。
体は大きくとも,ねずみなのです。

ねずみは,臆病ないきものです。

実際…
私も,カピバラを撫で回しているときに,
うっかり…首からぶら下げていたデジカメが
カピバラにぶつかってしまいました。

お腹を出して,ゴロリとしていたのに…
バッと飛び起きてしまいました。
本来…本当に,気の小さい生き物なのです。

 

でも…人間に飼育され…
多くの人間に触れられ…

 

今回の事件が起きた動物園が実際に
どんな飼育場だったのかはよくわかりません。

ただ…
カピバラの「安全地帯」は
きちんと用意されていたのだろうか。

カピバラにも
気分や調子はあるのだから,
気が乗らない時に,
人間の子供を相手にするなんて
苦痛は…避けて通りたいのは
当たり前のこと。

そんなカピバラのために,
安全地帯が用意されていないなら…
カピバラにとって,
あまりにも酷なことです

それが,
今回のような出来事に
つながってしまったなら,
本当にカピバラにとって
気の毒なことです。

 

なお,
カピバラを擁護する意図は
ありません。
擁護する必要はありませんからね。

 

原因と責任は人間にしか
存在し得ないのですから。

 

その
「人間」というのが
園側の人間を指すのか,
それとも,入園者側を指すのかは
上述の通り,
事実を精確に把握できていないので,
判断はできない…という話ですね。

最後に,戯言で終わります。

カピバラとは
「草原の支配者」
という意味です。

支配者なのです。
そういった存在に対して,
礼節を持って接しないことで,
痛い目にあった場合,
それは誰の責任なのでしょうか。

 

私は…カピバラが好きで
愛で慈しむと同時に…
やはり,畏怖の気持ちは
忘れないように心がけたいですね。

あなたがより「アップスタッツ」な明日になりますように。
アップスタッツ 飯山陽平

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