こんにちは。
アップスタッツの飯山です。
今日は,愚痴です。
大した内容ではないし,
オチも着くかどうか怪しいです。
お題としては
タイトル通りですが…
記事を書く以上,
誰かに読んでほしい…と思い,
そう願いながら
そして読んでもらえる前提で
書くものですが…
今日は…
「読まない」
ことを推奨します。
あらためて
お題は,
最近の広告が即物過ぎてつまらない件
です。
わかっちゃいるし仕方ないけど
最近見た,
広告のヘッドラインが,
「SNSをやめたら売上が上がりました」
って感じの内容でした。
本当につまらない。
理屈はわかります。
SNSに投稿するのはネタに困るし苦痛だし
面倒だし厄介だし,時間の無駄…
でも,それをやらないと
集客やウェブサイトのアクセスアップが
できないから,
やらざるを得ない。
…と思っている人に,
「SNSをやめたら売上が上がりました」
…という内容は,
「え?どういうこと?」
と,いう意外性を抱いて,
興味を引くためのコピーです。
理屈はわかります。
わかりますが,
つまらないし,下品です。
なぜなら…
SNSをやめることと
売上が上がることに,
直接因果関係はありません。
例えば,
毎日,炭酸飲料を2リットル飲んでいる人が,
「炭酸飲料を飲むのをやめたら体重が減りました」
これは直接因果関係があると
言えるでしょう。
でも,
SNSをやめたら,
売上は上がるのでしょうか。
もし上がるなら…
起業した会社が
最初からSNSをやらなければ
それだけで売上が保障される…
みたいな荒唐無稽な話になりますね。
そんな馬鹿な話はありません。
「SNSをやめたら売上が上がりました」
というのは,
そんな馬鹿な話なのです。
からくりとしては,
SNSをやめた…
というのは,
効果のない,あるいは効果の薄い
SNSによる発信や
「いいね」
やらコメントやら…
…をしている時間を
カットして,
その時間を
「売上,成果が上がることに注力した」
から,
売上が上がるのです。
当たり前ですが,
SNSをやめて
浮いた時間を別の作業で
浪費していたら,売上は増えません。
社長が領収書貼りをやったり,
率先垂範とばかりに
社屋の掃除をしていたり…
SNSに費やす時間を
そちらに回していたら
売上は増えません。
つまり
「今までSNSに費やしていた時間を,
他の○○につぎ込んだら売上が上がった」
この○○の中身は
会社によるでしょうが,
基本的には戦略的にマーケティングを
展開することでしょう。
でも,
そんな
「精確な表現」
をするよりも
「SNSをやめたら売上が上がりました」
という表現の方が
「短絡的」
ですよね。
直接因果関係はないですが
「直感的にはわかりやすい」
何よりも,
SNSをやめて空いた時間を使って
愚直に行っている泥臭い…
それこそSNS投稿などよりも
遥かに億劫な思考労働や作業を
しなければいけない。
…ということを巧みに隠蔽しています。
…嘘ではないですが
虚偽と言ってもいいでしょう。
この
「短絡思考の人を
いかに釣ってやろうか…」
という,発信者の浅ましい意図が
見え隠れ…
まあ,隠れてもいませんね。
露骨に見えているのが,
下品だと感じるのです。
最近,こんなのばっか
…そして,
このキャッチコピーにかぎらず…
「主婦が○○だけで○○万円」
みたいなのもありますね。
あれもひどいですね。
ここで言う
「主婦」
とは,特定のスキルやキャリアを
持っていない人の象徴として
使われているのだと思われます。
…が。
仮にそうだとしたら,
なんとも失礼な話です。
履歴書に書くような内容は
ないかもしれません。
あるいは,
昼間からテレビを前にゴロゴロしながら
ポテチにコーラ,
みたいな主婦もいないとは言いません。
…が。
主婦の,限られた予算をやりくりする能力。
限られた時間で
限られた作業をこなす能力。
個人的には,
長年の修練で磨き上げた
清掃スキルとはは憧れますね。
私だと自分で掃除しても,
ちっともきれいになりません。
話を戻します。
何よりも…
多くの会社で…
会社だけではありません。
この現代社会における
基盤となる極めて重要なスキル…
コミュニケーションスキルは…
ある意味,一般社会よりも
大事かもしれません。
極端に狭い,
閉鎖的な地域空間で
声が大きいだけのモンスターを
うまくやり過ごしながら,
自分や自分の家族の安寧を守る…
というのは,
凄まじいコミュニケーションスキルです。
道徳も倫理も常識も何もない
けれど変に影響力だけはある
モンスターなママ友…みたいな存在を
やり過ごす毎日…と比べたら,
フルコミッションでセールスしていたほうが
なんぼか楽…なんて人もいるかもしれません。
つまり,
主婦と一言で言っても,
ものすごい卓越したスキルを持っている
人もいれば…
何もない人もいる。
そして…
「主婦が○○だけで○○万円」
いかにも,
キャリアもスキルも何もない,
家で適当に家事をして,
残りはテレビを見て過ごす…
みたいなテンプレイメージを
押し出しておきながら…
実際に成果をだしているのは,
上述のような
卓越した…
何度も何度も修羅場をくぐって
磨き続けてきた…
「履歴書には掛けない」
スキルを駆使して出した成果だとしたら?
嘘ではないし,
騙したとはいえないけど…
でも,本質がかけ離れた
薄汚い広告ですよね。
最近,
本当にこういうのが増えました。
このこと「だけ」を
愚痴りたいのではありません。
薄汚いやり方でも,
マーケッターというのは
マーケットの奴隷です。
つまり,
反応の取れる内容だから,
そういう薄汚い真似をするのです。
つまり,
そんな薄汚いやり口で
反応が取れる…
そんな人達が多くなってしまったことに
愚痴りたいような気もするし…
でも,
そういう人たちを
「培養」
したのは,マーケッターでもあるし…
鶏卵になってしまい,
結論が出ませんね。
願わくば…
原理原則,
そして道徳と倫理に基づいた
広告宣伝とその商品やサービスが
展開している会社こそが,
繁栄していく世の中になったらいいですね。
あなたがより「アップスタッツ」な明日になりますように。
アップスタッツ 飯山陽平