ビジネスモデル刷新できないと旧態依然の仕組みに縋る醜い会社になるという話

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こんにちは。
アップスタッツの飯山です。

 

 

今日は,
ビジネスモデル刷新の必要性について
考えていきます。

 

というのも…
個人的に,
実に不快なものを目にしたからです。
ビジネスモデルの刷新ができていないと,
こうも「見苦しい」ものなんだな…
と実感した次第です。

 

以下,
実例で解説していきます。

 

 

令和の世で未だにこんなことやってるのか

 

 

 

外出先から
自宅に戻ったら,
郵便受けにチラシが入っていました。

 

内容を見て,びっくり
未だにこんなことやっているんですね。

 

某国家資格の士業事務所から,
過払い金請求に関する宣伝の
チラシでした。

 

内容は…
これがまた酷い。

 

マーケティング的に,
コピーライティング的に,
ではない部分で酷い。

 

 

あえて
誤解させるような内容にして
問い合わせを増やそうという
小細工がしてあるからです。

 

具体的には,

 

「下記のカードに関わらず
キャッシングを利用した方は
利息を払いすぎている可能性があります」

 

とした上で,
その下にたくさんのカード会社と
カードの図柄を羅列しているのです。

 

中には,
過去に利息制限法を超過したことのない
つまり,過払い金が発生する可能性がない
カード会社の名前もあります。

 

でも,
嘘ではありません。

 

「利息を払いすぎている可能性」

はありませんが…

 

「下記のカードにかかわらず」

ですからね。

 

まるで,
下記のカードを利用した人は
過払い金が発生しているかのように
装っている記載です。

 

他にも…
っと,書くと長くなるので割愛しますが,
誤解を招くだけでなく,
ブラックリスト入りしかねない
リスクを伴うことを
平然と書いてあります。

 

誤解を招く表現として,
通常だったら,広告規制に抵触します。
…が。

 

今回はポスティングチラシ。
審査する存在はいないので,
好き放題やりたい放題ですね。

 

 

誤解を招くだけであって
嘘ではないから,
いくらでも言い逃れできます。
本当に悪質です。

 

まあ,
このチラシを根拠に,
懲戒請求したら,
なかなかおもしろい展開になりそうです。

 

…面倒なのでやりませんが。

 

 

では,
こんな,ターゲットを騙し討ちにしているかのような
広告ですが。

 

なぜ,
この令和の世において
未だに過払い請求なのでしょうか。

 

以下,あくまでも個人の見解です。

 

 

ビジネスモデルの転換

 

個人の主観ををもとに,
時系列で整理していきます。

 

 

過払い金返還請求が,
「メジャー」になったのが,
…確か,
平成18年…2006年の最高裁判決が原因です。

 

 

法理論的には
それ以前から請求できたものの…
この判決以前は立証責任の兼ね合いで
なかなか提訴するのが難しい状況でした。

 

 

が。
この判決で状況が一変。
詳細の解説は省きますが,
その証明責任を貸金業者に転換したため,
非常に手軽に提訴できて,
ほぼ確実に勝訴できるようになったのです。

 

 

もちろん,
細かい論点はいろいろあったり…
そして,法原則的にも問題はありました。

 

なにせ,
一定の要件を満たせば,
時効が成立しないのです。

 

私も,実際に
1979年まで遡って
過払い請求したことがあります。
かなりとんでもない額になったことは
言うまでもありません。

 

さて。
この2006年ごろから過払い金返還請求が
一般的になり…そこから一気に加速。
過払いバブルと呼ばれるようになりました。

 

地下鉄の広告などで
びっくりするほど,
この手の事務所の広告で溢れていたり,
安っぽいCMまで流れていたのを
見たことがあるかもしれませんね。

 

バブルまでが早かった…

ということは,
バブルが弾けるのも早い。

 

消費者金融の大手,
武富士の倒産(会社更生法適用)で,
一気にバブルが弾けた感がありました。

 

私も
広告は出していましたが,
その後は,まったく反応が取れなくなり…
また,いろいろと嫌な体験が積み重なってきたので,
その後,過払い請求から全面撤退しました。

 

なお,
武富士の会社更生法適用は2010年。
武富士の法人格消滅は2017年です。

 

私は2011年か,12年位に
完全撤退しましたが,
その時点でもう完全にバブルは弾けていました。

 

さて,
それからおよそ12年の2023年6月。
未だに,過払い請求です。

 

なぜ,この時代,未だに過払い請求なのか。

 

 

考え方は2つ

 

 

1つ目は,
過払い請求という「市場」が
衰退期に途中しても,
完全になくなるまでにはタイムラグがあります。

 

その残存ビジネスで
成果をだす,という考え方です。

 

多くの競合が
撤退していく中で,
最後まで残っていれば,
市場は縮小しても,競合もいないので,
利益は取れる…という考え方です。

 

 

もうひとつは…
単に,ビジネスモデルを
アップデートできていないだけ。

 

過払い請求というのは
かなり定型的な業務で,
システムが完成していれば
とてもカンタンに処理できます。

 

 

つまり,
そのシステムを放棄して…
過払い請求を撤退して,
新しい分野で新規開拓していくのではなく,
そのシステムにしがみついているだけ…
という可能性です。

 

他の業種業態であれば,
前者の衰退期の中で
シェア拡大を狙うのも,
ひとつの選択ですが。

 

非常に,
偏見に満ちた,
うがった言い方をします。

 

旧態依然とした制度に
しがみつくことを是とする
士業ビジネスですから…

 

同じように,
ビジネスモデルを刷新できず,
しがみつくだけの人も多いでしょう。

 

残存ビジネスとして
成立するのは難しそうですね。

 

 

経営者の大切な仕事

 

ひとつの商品が永久に売れ続ける…
ということはありません。

 

あったとしても,
それは結果論であり,
また市場によって波があります。

 

ひとつの商品にしがみつくだけの
ビジネスモデルは極めて危険です。

 

経営者の大切な仕事は,
自社の商品,自社のビジネスモデルを
注意深く観察し,
時代遅れになっていないかを確認したり…

 

あるいは,
折を見て,
アップデートしていくことを考えなければ
ならないでしょう。

 

 

価値観の問題なので,
良い悪いではないですが。

 

 

消費者金融に寄生した
ハイエナのようなビジネスモデルに
いつまでもしがみつく,
こういった事務所は実に見苦しいですね。

 

そう,
私も過去に,実際に過払い請求していたから,
同じ穴のムジナでした。

 

それに耐えられなくなったから
やめたのです。

 

自分のビジネスが
旧態依然として,
それを醜く思うまでに腐敗させる前に,
アップグレードしておきたいものですね。

 

 

 

あなたがより「アップスタッツ」な明日になりますように。
アップスタッツ 飯山陽平

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