こんにちは。
アップスタッツ合同会社の代表,
経営軍師の飯山です。
今日は,
口下手だとセールスは難しい
という当たり前の話をします。
なぜか…
饒舌にしゃべることができる人は
売れないという話から,
口下手のほうが売れる,
という発想を抱く人がいるようです。
口下手だと売れません。
当たり前です。
どういうことか。
口下手でも売れるようになるには
どうしたらいいのか。
そこも含めて解説します。
口下手云々に関わらず
セールスの基本的な話でもあります。
最後までお付き合いください。
口下手とは何か
いつだったか…
ある人のセールスプレゼンを
聞いたときのことです。
熱心に商品の説明をしているのですが,
その人は本当に口下手で
何を言っているのか
「わかりづらい」
人でした。
以前の記事で紹介した
絶望的にプレゼンが下手な人とは
別の人です。
以前のに記事で書いた人は,
真剣に聞いてよく考えても
話の内容はさっぱり理解できず
同じ言語かどうか疑うレベルですが。
<参照>
今回の人は…
下手なだけであって,
よく聞いて考えれば理解できます。
その人の説明を聞きながら…
高校時代のクラスメートのことを
思い出します。
彼女は…
コミュ障で人と上手く話すことが
なかなかできない人でした。
ただ…
英語の成績は素晴らしいのです。
つまり…
彼女と話をすると…
コミュ障独特の症状…
猛烈な早口で,
日本語を英語文法で話してくる人でした。
つまり…
主語・述語・修飾語・修飾語・修飾語・修飾語…
みたいな話し方です。
次から次へと
際限なく付け加わる修飾語だけを聞いていると
さっぱり理解できませんが…
・英語文法で話していることを認識する
・主語と述語を認識してから聴く
ことで,
彼女の意図は理解できます。
まあ,私もコミュ障だし…
それ以上に私は英語の成績は悪く…
彼女との会話は猛烈に疲れるので
避けるように心がけていました。
…中高一貫教育で
毎年クラス替えがあるのに
なぜか6年間ずっと同じクラスだったのは
さすがに閉口しました。
まあ,それはさておき。
上述のプレゼンは
当時のクラスメートと同じです。
さすがに日本語を英語文法で
話すことはしませんが…
その瞬間,頭に浮かんだことを
五月雨式に話してくるので
ものすごく分かりづらいだけです。
脳内で…
その人の話す言葉を一通り
思い浮かべて,順番を入れ替え,
不要なものを取り除けば…
すっきり理解できます。
…ものすごい面倒ですね。
そんな面倒なことをして,
セールスプレゼンを聞き,
この人から買いたい,
と思える人って
どれだけいるのでしょうか。
口下手な人でも売れる…と思う人って
こんな人相手に買いたいと
思うのでしょうか。
ただ,
これは後付の話です。
私は,その人の話を聞きながら
熱心にどんどん早口が加速してく
様子を聞きながら…
ひたすら商品のことを
熱く語る様子に…
ドン引きしてました。
本当に,
商品に恋に落ちて,
顧客のことなどまるで考えないんだな…
と,どんどん醒めた気持ちになります。
少しでも…
聞き手のことを思いやる
気持ちがあるならば…
どれだけ冷ややかな目で
見られているのか,気づくでしょうから。
饒舌だと売れないシンプルな理由
ですが…
饒舌な人はセールスの成約率は低い。
…とも言われます。
だから,
話下手なほうが売れる。
という理屈を言う人がいます。
そんな人に,言うべきことがあるならば…
「それはそれ,これはこれ」
です。
因果関係はありません。
まるで…
仙台は晴れたから
長崎は雨が降るだろう。
…くらいの意味不明さです。
そもそも,
なぜ饒舌な人は
売るのが下手なのでしょうか。
話をしすぎて,顧客に質問をするのが
足りないからです。
顧客に質問をし,
顧客に話してもらい,
顧客自らが話しているうちに,
ニーズや欲求に「自ら」気づくから,
成約するのです。
饒舌な人は,
話しすぎて,質問が足りないから,
顧客自ら「欲しい」と思えるまで
掘り下げて質問できないのです。
では,
口下手な人が…
口下手なりに熱心に話したらどうなるか。
上述の通り,
わけのわからない話を五月雨式に聞かされ
うんざりするだけです。
饒舌な人と何も構造は変わらないのです。
ではどうしたらいいのでしょうか。
口下手な人向けの対策
本来,
セールスという点で考えるなら
いかに質問をして
掘り下げていくか,
となりますが。
今日は口下手の対策ですので,
「話す」内容について
対策をお伝えします。
上述の口下手な人が
口下手な理由を推測すると…
例えば,
商品に関する情報が10あります。
10のうち…
与えられた時間で話せるのは…
3だけだとします。
その3の時間内で,
10を語ろうとし…
でももちろん話せないから…
大慌てで話しながら…
自分でも
10のうち,どれを話しているか
わけわらないまな…
例えば3番目の情報の一部と,
6番目の情報の一部…みたいに,
ばらばらと話すから
わけがわからなくなるのです。
対策はシンプルです。
情報が10あり,
そのうち話す持ち時間が3あるなら…
10のなかから3つに絞って
順番を考えて話せばいい。
たったこれだけのことです。
これすらせずに,
ぶっつけ本番で,
いきなり10の情報から
どれを話そうか…を
その場で考えて対処しようと
しているわけです。
行き当たりばったりですね。
セールスでは
質問をして聞いて,
欲求を引き出し高めることも
必要ですが。
相手に対して
的確に説明することも必要です。
相手に必要な情報を
必要なだけ,わかりやすく伝える。
それができなければ…
欲求を高めても…
その場は成約できずに,
他の人から買われるだけです。
今の時代
「その会社から買わないと
手に入れられないもの」
なんて,本当にわずかですから。
顧客にわかりやすく説明する場面では,
口下手とか,コミュ障とか
言っていられません。
顧客の時間をいただいて,
成約するなら顧客から対価もいただくのですから,
わかりやすく,
真剣に伝えなければなりません。
事前準備もせず…
話す内容を整理することもなく
行き当たりばったりで
商談に臨むのは失礼なことです。
失礼なことですが…
「口下手だから仕方ない」
「口下手なりに熱心に話せば
伝わるだろう」
と正当化してしまうのです。
そして…
話す内容は顧客が聞きたいことではなく
自社商品に対する「のろけ」だったら…?
でも,これって
自分では気づけません。
気づかないから直せない。
直せる人…気付ける人は…
誰かに,フィードバックを
もらった人です。
私は,
運がいいことに
フィードバックをもらう機会に
恵まれています。
ありがたいことです。
あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
アップスタッツ合同会社 経営軍師 飯山陽平
追伸
フィードバックは
お金を払って,
してもらうことを推奨しています。
お金を払って
耳の痛いことを言われるわけです。
…それくらいしないと,
なかなか気づけないし
直せませんから。
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