こんにちは。
アップスタッツの飯山です。
今日は,シンプルに…
ある広告にツッコミを入れます。
「おかしいだろ!」
という話です。
業種はハウスメーカーの話ですが。
他業種でもツッコミを入れたくなる
シンプルな話です。
以下お付き合いください。
なぜ家を買うのか
私はかつて,
不動産関係の諸々の手続きを
行う法務職にいた関係でしょうか。
どうにも,
不動産というものに
魅力を感じません。
例えるなら,
銀行員が,
札束を数えながら,
いちいち
「ああ,これが自分のものだったら」
みたいな感じでときめいたりしませんよね。
これと同じようなものでしょうか。
そもそも,
家を買う理由が
いろいろと意味不明です。
購入や売却に
費用がかかります。
特に,
売却においては
「売りたいタイミングで
売りたい価格帯で売れるかどうか」
がわかりません。
手放すあてのない不動産など,
ただの呪いのアイテムも同然。
まとわりついて,固定資産税が
かかってきますからね。
つまり,
人生いつどこで何がどうなるのかも
わからないのに,
いつでも自由に手放せるとは限らない
不動産を購入するのは
リスクでしかありません。
また,
ご存知の通り,
我らが日本国は…災害大国。
地震や台風などで,
いつ何時,建物が倒壊したり
浸水したりするかがわかりません。
でも…
賃貸なら,
そのリスクは賃貸人が背負いますので,
問題ありません。
引っ越しも,
持ち家と比べたら,
圧倒的に容易に行えます。
ならば,
リスクと利便性から考えると,
不動産を買うのは馬鹿げており…
賃貸で十分ではないか。
…と,
いう考え方がある一方。
実際に,
家は売れています。
中古・新築問わず…
実際に,
不動産業と言えば,
賃貸か売買か,
と分かれるくらいには,
メジャーな商品です。
つまり,
上述のような,
単に合理性だけで考えるなら
リスクでしか無い不動産。
それを
「マイホーム」
と言う形で…
35年ローンを背負ってでも,
どうしても手に入れたい人達がいる。
だとしたら…
その価値の正体は何なのでしょうか。
不動産を購入する価値
投資や,転売などの目的…
ビジネス的な側面はいったん脇において,
個人が居住用として考えるなら,
賃貸で十分なものを…
わざわざ買う理由。
それは
感情と体験に他なりません。
そして,
その感情と体験は,
究極的には人それぞれでは
ありますが。
ざっくりと,
共通項で絞って,
カテゴリ分けすることも
できるでしょう。
例えば,
結婚した夫婦が,
数年して子どもを授かり…
大きくなってきたから,
家を買う。
特に,
子どもが小学生になる
前あたりで,
よく買われるようですね。
小学生になってから家を買うと
学区が変わってしまい,
子供が友達と離別する可能性がありますから。
これはあくまでも一例です。
本来,
合理性,機能性だけで考えるなら
買う必要がない家を,
どうしても買いたい。
その原動力は
感情と体験であり…
その家に住んで,
その家で,どんな家庭を築き,
どんな人生を送っていきたいか。
家族とどんな時間を過ごし,
どんなライフイベントを
ともに過ごしていき…
生きて,歳を重ねていきたいか。
その根本の土台となるのが
家なのですから…
そこで暮らす人たちに,
どんな体験を,感情を…
そして未来を描いてあげるのか。
…これが,
住宅を販売する広告の
最大の仕事,ですよね。
だから…
その広告に描かれるものは,
セールコピーは一旦脇に置くとして…
そこでどんな人がどのように暮らすのか。
CMとかでは,
家族がリビングで,
笑顔で…
場合によってはペットなどもいる。
ベタですが…
でも,これが王道ですよね。
あまり好きな言葉ではないですが,
「正解」
ではないでしょうか。
CMではそれをきちんと出来ている会社が
あるのに…
先日,道を歩いていて,
建売住宅が並ぶ一画があったので,
そこに置いてあった
チラシを1部ゲットして
中を見たら…
本来は,
そこで暮らすような人たちの
ひとつのモデルケースを
描くような内容でなければ
ならないのに。
…なんで…
なんで…
なんで,
その会社の営業担当の
顔写真が,どどんと印刷されていて,
(イメージとはいえど)顧客の姿が
全く描かれていないのでしょうか。
おかしいだろ!
全力で突っ込みたくなったわけですが。
あなたはどう思いますか?
私と同じように,
「営業担当?
それはないだろ」
と思ってもらえたら嬉しいですね。
あなたがより「アップスタッツ」な明日になりますように。
アップスタッツ 飯山陽平