こんにちは。
アップスタッツ合同会社の代表,
経営軍師の飯山です。
今日は,
買う気を失せさせる
残念なセールストークやコピーについて
お伝えしていきます。
買う気を失せさせる…とは,
表面上は
「買わない」
という結果だけですが。
その内心は,
「この人(店・会社)からは買わない」
という決断です。
こうなってしまうと,
巻き返しは
相当な困難を伴うことになります。
そうならないようにするには
「やってはいけないことをやらない」
というシンプルなことです。
以下,
具体的にお伝えします。
あんたに何がわかる?
ある
エステサロンオーナーの話です。
女性の方で,
脱毛関係のサービスを
扱っています。
彼女のセールストークを聞いて…
思ったのが,
まさに
「あんたに何がわかる?」
です。
少しずつ,
男性向けの
「ヒゲ」
の脱毛が増えてきていたので,
そのヒゲ脱毛の
セールストークでした。
内容は…
ざっくりいうと,
「朝起きて,
ヒゲを剃るのは面倒ですよね。
しかも,
一回剃るのに…
仮に10分掛かるとしたら…1年で60時間。
10年だと25日。
それだけの時間を
ヒゲ剃りに使っているとしたら
バカバカしいし,人生の浪費だし
時間が無駄だと思いませんか?でも,
ヒゲ脱毛すれば,
それだけの時間を
無駄にせずに済むのです」
なんて下手な
セールストークなんだろう。
けれど,
この下手さを
本人が気づくことは
まったくないんだろうなぁ…
と思いながら,
適当にスルーしました。
端的に言うなら
不快です。
なぜなら…
今までは何とも思っていなかった
ヒゲを剃る時間を,
「無駄」
「人生の浪費」
と一方的に断罪されたのです。
そこまで露骨に
人の人生を罵倒された上に…
そもそも,
その方は女性です。
本人が
毎日毎日ヒゲを剃っていて
この時間がたまらなく苦痛だから…
というのであれば,
「そういう人もいるんだな」
で済むのですが。
その女性はヒゲは生えていません。
自分が全く体験していないことを
上から目線で一方的に断罪されたのです。
それをされた側としては
どんな気分になるのでしょうか。
もちろん,
「あ,なるほど…
人生の浪費か,納得」
という気にはなりません。
むしろ,
何が何でも
この人から何かを
買おう,という気にはなりません。
積極的に
言うつもりはありませんが,
「あのサロンってどうなんだろう」
と別の人から訊かれることがあったら,
「あのサロンオーナー,すごく感じが悪かったよ。
不愉快な思いをしたくないならやめたほうがいい」
と言うことでしょう。
買う気がマイナスに突入する
どころか,
風評にすら発展する。
これが,
「買う気が失せる」
というトークの典型例です。
安っぽい煽り
似たような事例で,
ゴミ箱のセールスコピーがあります。
そのゴミ箱は
センサーで自動で開くのが
ウリのゴミ箱です。
アプローチとしては,
足で踏んで扱うゴミ箱って
まどろっこしい…
みたいな切り口から…
上述と同じように,
「あなたが今30代だったとしたら,
あなたが80歳になるまで
○万回ゴミ箱を開け締めする。
そのたびにいちいちイライラ
し続けるのですか?」
というセールスコピーでした。
個人的には…
センサーのほうが,
イライラしそうですね。
足で踏むゴミ箱だと,
自分の踏む動作と開くタイミングは
ほぼ完璧に
実感できていますが。
センサーだと,
反応して開くまでの
タイムラグに
いらっとしそうです。
それはともかく。
別に,
何も思っていないし
イライラしていないことを,
「イライラしますよね」
という押し付けがましい
煽り方をされると,
むしろ,
そのイライラは売り手に対して
向けられるのです。
いずれにしても…
この2つの事例。
何が足りないのでしょうか。
足りないのはA
国内最高峰のマーケッター,
優れたコピーライターの,
神田昌典さん。
彼は,
「PASONAの法則」
というコピーライティングの
型を,日本国内に
広めました。
P…プロブレム(問題)
A…アジテート(煽り立て)
So…ソリューション(解決策)
N…ナローダウン(限定性等)
A…アクション(行動)
この最初のA…煽り立てについて,
誤用してしまうと
非常に危険なので,
長年の間,著書等において
紹介しませんでした。
それから時は流れ,
「新PASONAの法則」
ということで
著書で紹介していましたが…
そこではAの煽り立てが…
A…アフィニティ(共感)
になっていました。
なるほどなぁ…
と思った次第です。
この2つの事例。
まさに,この共感が
かけらほどもない。
共感がない内容を
煽ったら…
そこに生まれるのは
不快感と反感。
まさに,
今日のテーマである,
買う気を木っ端微塵に打ち砕く
コピーやトークになるのです。
なぜなら,
打ち砕いたのは
買う気…ではなく,
ラポールそのものを
木っ端微塵にたのですから。
ではどうしたらいいのでしょうか。
前者の
サロンオーナーは…
まあ…何も言えることはありません。
なぜなら,
人の人生にケチを付けてくるような人に
改善できる見込みはないし,
そもそも関わりたくないですからね。
後者の例は,
シンプルです。
コピーの冒頭で
しっかりと篩にかけるのです。
共感が得られそうな人と,
そうでない人を分け…
前者の人だけ,
セールスコピーを
読みすすめてもらうのです。
例えば…
「あなたが今使っている
足踏み開閉式のゴミ箱に
特に不満を感じていないのなら,
これから先読んでも,
時間の無駄だし,
むしろ不快になるかもしれません。今すぐこのページを閉じるか
違うページを尋ねてください。
けれど…
足踏み開閉式のゴミ箱に,
何か満足できない要素が
少しでもあるなら…この先に,
あなたの求める解決策が
きっと見つかるでしょう」
という感じでしょうか。
ふさわしい人に「だけ」
ふさわしいメッセージを発信する。
それは,
ふさわしくない人には
ふさわしくないメッセージになる。
当たり前ですね。
だから,
篩い分けが必要なのです。
ターゲット外の人に
煽っても,
反感しか得られませんから。
共感が得られそうな人に,
しっかりと伝えるべきことを伝える。
そうでない人にやってしまうと,
お互いに不幸になる,
という話でした。
あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
アップスタッツ合同会社 経営軍師 飯山陽平
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