旧態依然とした業界や制度が変われないことの代償

旧態依然とした業界や制度が変われないことの代償

旧態依然とした業界や制度が変われないことの代償
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こんにちは。
アップスタッツ合同会社の代表,
経営軍師の飯山です。

 

 

今日は,旧態依然とした業界は
なぜ旧態依然としたままなのか。

 

そんな点について
考察していきます。

 

 

 

実例を紹介して解説します。
笑い話のような…
とても笑えない「ネタ」では
ありますが…

 

 

 

もしかしたら,
明日の我が身かもしれませんね。

 

 

 

 

それがまかり通る不思議

 

 

 

10年くらい前でしょうか。
私がまだ国家資格で
仕事をしていたときのことです。

 

 

相続手続きの依頼を受けて,
依頼者の戸籍を取り寄せ
したときのことです。

 

 

特定の国家資格者は,
その職務上の権限に基づき,
関係する戸籍を取り寄せることが
できます。

 

 

 

もちろん,
いろいろな要件はありますが。

 

 

さて。
その要件を満たした上で,
郵送で…

 

 

北海道の,歌志内市役所に
戸籍を郵送請求したところ…

 

 

 

歌志内市の
担当職員から電話がかかってきました。

 

 

私の,国家資格を証する
書面が添付されていないので
提出するように,
という指示です。

 

 

ですが…
国家資格を発行する団体と,
自治体との間においては,
資格証明書類の添付は
必要ない,
という協定があります。

 

 

なぜなら,
その国家資格を発行管理する
団体のホームページには,
登録情報が全部掲載されているからです。

 

 

なので…
資格証明書類の添付は必要ない,
という協定ができています。

 

 

にもかかわらず…
歌志内市の市役所職員は,
書面での提出を要求するのです。

 

 

まあ,
自治体の協定より,
その市民課職員のほうが
権限が強いのでしょうか。

困ったものです。

 

ということで,

「ホームページ掲載されているので
 添付は不要…という協定が
 あるはずです」

と指摘したところ…

 

 

「当市役所の職員は,
 パソコン操作が苦手で
 インターネットで調べることが
 できないので,
 添付をお願いします」

 

と返されました。

 

 

さすがに…
これは絶句しましたね。

 

 

頭に来て,
自分の所属する団体の
担当者に連絡して報告。
その担当者から,
歌志内市の担当職員に
連絡してもらいました。

 

 

 

すると…

 

 

「今回は特別になしで
 対応いたしますが,
 今後は気をつけて下さい」

 

と恩着せがましくしてきました。

 

 

10年くらい前とは言え…
職務において必要なインターネットを
使いこなせないことを,
相手の責任に転嫁する。

 

 

さすが…
一時は,
「日本一人口の少ない市」
の異名を轟かせた自治体。

 

 

人材に難があるのか…
やることが一味違いますね。

 

 

 

ですが…
こんな意味不明な主張に対し,
私みたいに
キレて対応する人もいれば…

 

 

面倒だから,
資格証明書類を
追加送付して…
ことなかれで済ます人も
いるのでしょう。

 

 

そして…
そのことなかれの人の
「追認」
によって…
この職員が
インターネットを使えなくても仕事が進むことを
促進させてしまっているのでしょうね。

 

 

 

 

おかしいとわかっている話

 

 

 

もう一つ,
別の例を紹介します。

 

 

最近,
親族の葬儀を済ませた,
喪主の人から聞いた話。

 

 

時期が記事なので…
喪中はがきの手配が必要です。

 

 

その手配も,
葬儀会社に依頼したそうですが。

 

 

担当者
「文面ができたら,郵送しますので
 ご確認下さい」

喪主
「でも,郵送だと時間かかりますよね」

担当者
「そうですね。では,当会館まで
 お越しいただけますか?」

喪主
「車もないのに,いちいちそのために
 行かなければならないのですか?」

「原案を,メールに添付して
 送ってくれればすぐに確認
 できるじゃないですか」

担当者
「わかりました。今日,夜に
 直接お伺いしますね」

喪主
「わざわざ来ていただかなくても
 メールしていただければ…」

担当者
「はあ…」

 

 

この不毛なやり取りをしばらく
続けた後…

 

 

後日,メールを送れるかどうかの
確認を,電話するという話に
なったそうです。

 

…という話をしてくれた人は
眉間にシワがよっていましたが。

 

聞いている私も,
眉間にシワが寄りそうです。

 

今回は,
距離が離れていて
交通手段もないので
会館に行くという選択はありませんでしたが。

 

 

実際に,会館に行くとなると,
接客の人員と…
その接客時間の
「枠」
を確保しなければいけません。

 

 

ですが…
メールで済ませられれば,
そんな手間は必要ないのです。

 

 

 

にもかかわらず…
挙句の果てに,
「訪問します」
まで言い出す始末。

 

 

なかなかに
病巣は深刻ですね。

 

 

 

 

旧態依然な理由

 

 

今回は,
業界が旧態依然としたまま
だから…という理由なのでしょう。

 

 

では,
なぜ旧態依然と
しているのか。

 

 

理由は,
旧態依然としているからです。

 

 

つまり…
旧態依然…
現状維持の勢力に対して,
改革の勢力が弱すぎる。

 

あるいは…
現状維持の勢力が
強すぎるのが
原因でしょう。

 

 

今回の葬儀会社の例は…
メールという制度を入れるにあたって,
いろいろな
「社内規定」

「段取り」
を代えなければなりません。

 

 

ですが…
現場の人間は,
それはいちいち面倒くさい。

 

 

もちろん,
はがきを郵送したり
来館してもらって対応のほうが
面倒ですが…

 

 

それでも,
メールでやり取りする,
という新しいシステムを
社内に入れさせるほうが
遥かに面倒くさい。

 

 

 

だったら…
目の前の小さな面倒くささを
押し殺してしまう。

 

 

顧客も…
「そういうやり方なら仕方がない」
と思ってしまうか…

 

 

今回の件みたいに
食い下がって
「メールじゃダメなんですか?」
と何度も尋ねる…
ということをしなければ…

 

 

顧客にしてみたら,
その億劫な思いも
一度限りですから…

 

 

だから,
変わらない。

 

 

 

歌志内市のほうは…
もう,手も足も
出ませんね。

 

 

10年前の時点とはいえ,

「インターネットが使えないので
 紙で送れ」

という厚顔無恥で理不尽な,
協定違反の要求をしている時点で,
自分がどんな恥ずかしいことをしているのか,
自覚がないのです。

 

自覚がなければ…
改善できるはずがない。

 

 

特に,公務員ですから…
首だの更迭などとないわけです。
危機感を抱く環境でもない。

 

 

危機感の対象は…

「インターネットが使えないのだから
 紙の証明書くらい入ればいいのに
 使えない奴め」

と,厄介事を行ってくる私がかもしれませんね。

 

 

 

やり過ごすことの代償

 

 

では…
その場をその旧態依然とした
やり方でやり過ごすと
どうなるのか。

 

 

はい。
やり過ごせます。

 

 

次の問題も,
やり過ごせます。

 

さらに…
次の問題も…
やり過ごせます。

 

 

そうして…
旧態依然とした
勢力はますます
「硬直」
していくのです。

 

 

そして…
いつの日か,死滅することでしょう。

 

 

 

 

なぜなら,

 

かのダーウィンも,

 

最後に生き残るのは、最も強く賢いものではなく、
最も上手く変化に適応したものである

とありますからね。
※諸説あります。

 

 

つまり…
硬直した旧態依然とした業界は,
他業界からしたら
「狙い目」
となります。

 

 

 

他業界の

「新常識」

を武器に殴り込みを
かけてきた
新しい会社が…

 

旧態依然とした会社を
駆逐していくのです。

 

 

それに
対応できないと…
淘汰される。

 

…ということですね。

 

 

例えば…
葬儀会社の

「明朗会計」

というのも…

 

 

他業界の流れが
押し寄せてきたから
変化を迫られた結果
なのでしょう。

 

 

見積書に記載の金額を
大幅に越えて請求するのが
当たり前だった時代から…

 

「見積もり通り」

に請求する会社が増えてきたら,
消費者はどっちを選ぶのか。

 

 

選ばれなくなって
会社が滅びるよりは…
業界の慣習を捨てて,
明朗会計を取り入れた,
ということですね。

 

 

今回は…ネタとして
お届けしましたが。

 

古臭い業界特有の
硬直した考え方。

 

 

それを放置すると,
業界自体が持たなくなるかも
しれませんね。

 

 

ちなみに。
Google地図で確認したところ,
今日の時点で
歌志内市の存在は確認できました。

 

 

一時は,
財政再建団体…
なんて話もあったようですが,
持ち直したようで何よりです。

 

職員がどれだけ遺憾でも,
その土地に住む人には
罪はないのですから。

 

 

あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
アップスタッツ合同会社 経営軍師 飯山陽平

 

 

 

 

 

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