なぜ基本を学んで実践する人が少ないのか,その原因

なぜ基本を学んで実践する人が少ないのか,その原因

なぜ基本を学んで実践する人が少ないのか,その原因
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こんにちは。
アップスタッツ合同会社の代表,
経営軍師の飯山です。

 

 

今日は,基本がなぜ身につかないのか…
という話をします。

 

おそらく,
「基本って大事だと思いますか?」
…という問いをしたら,

 

100人中99人くらいが
「大事」
と答えることでしょう。

 

 

では,
その99人に
「基本を何度も何度も学んで
徹底的に実践することを心がけていますか?」
…という問いをしたら…

 

はたしてどうなることやら。

 

半分もいるかどうか…
ではないでしょうか。

 

 

その原因は何なのか。
どのように解消したらいいのか。

 

 

…といったことを
考察していきます。

 

 

土台をしっかり築かない建築物は,
常に倒壊の危機にさらされているように…

 

基本という土台がないまま
応用とテクニックだけを積み重ねた
付け焼き刃で実践していると…

 

 

成果がでなくなる…
だけでなく,
一歩間違えたら,
顧客や取引先との間に,
深刻な信用問題を引き起こす可能性も
否定できません。

 

 

もし,
あなたが本当に,

 

「基本は大事だと思いますか?」

 

という問いに対して,
本当に,そのとおりだと思うならば,
最後までお付き合いください。

 

 

基本が退屈で嫌な理由

 

 

 

20年以上前,
私が学生時代の話です。

 

 

中高一貫校に通っていましたが…
大学進学はエスカレーター式ではなく,
内部試験がありました。

 

ただ,
高校の成績次第では,
試験が免除されます。

 

私は…
本当は「社会学部」に
行きたかったのですが。

 

私の成績では,
試験免除で進学できるのは
法学部だけでした。

 

やむを得ず,
法学部に進学した春。

 

「法哲学」
なる講義があり…
確か,必修だったのです。

 

 

これが…
本当につまならいし,
わけがわからない。

 

講師の教授も,
性格が極めて陰険。

 

板書を大量に書いて,
学生が必死で書き写しているのを
ニタニタしながら,
さっさと消して,
悲鳴を聞いて嬉しそうにしている人でした。

 

 

声を聞いているだけで
怖気が走り…

 

講義室前の階段で転倒して
二度と遭わずに済みたい…と
真剣に願い…
登壇するたびに,失望の眼差しを
向けたのはよく覚えています。

 

しかも…
高校生の時の「授業」は45分ですが。
大学の「講義」は90分です。

 

 

とにかく,苦痛でしかない時間でした。

 

 

 

法学部に進学して,
心底後悔…してもおかしくなかったところ。

 

ある若い大学講師と出会い,
その講師の専門分野である
民法を学んで,
「あ,法律って面白い」
と思えるようになりました。

 

そのまま,ゼミの時にその先生に師事し…

 

 

法律って面白いけど,
刑法とかはイヤ。
でも民法主体だったらいいかも…

 

ということで,
民事系の法律が主目的の
法律系国家試験を受験…

 

 

私自身も,
その講師の推薦で,
母港で大学講師になったり…

 

 

まさに,
人生を変える出会いになりました。
…が,それはさておき。

 

 

そもそも,
法哲学って,
机上の空論であり,
具体性のかけらも無く…

 

別の表現をすれば,
抽象度が高すぎて,
全然理解できないのです。

 

 

一方。
まだ当時は若かった,
民法の大学講師。

 

 

彼の講義は,
具体的です。

 

 

しかも…
「民法」だけあって
生活に密着しているのです。

 

 

 

突然ですがここで問題

 

 

上述の話は一旦脇において,
問題です。

 

 

ある架空の国の話。

 

その国の法律では,
死刑囚に死刑執行をするにあたり,
執行前に

 

「最期の一言」

 

を言わせます。

 

その一言が
「真」
ならば…斬首刑に処せられる。

 

「偽」
ならば…絞首刑に処せられる。

 

…というルールだったのです。

 

ある日。
ある死刑囚が最期の一言に
こんなことを言いました。

 

「私は絞首刑に処せられる」

 

さて,この死刑囚はどうなったでしょうか。

 

 

ちょっと考えてみてください。

 

 

 

「私は絞首刑に処せられる」
その言葉とおりに,
絞首刑にしたら,
「最期の一言」は偽ではなく真になります。
斬首刑にしなくてはなりません。

 

が。
斬首刑にしたら…
「私は絞首刑に処せられる」
というのは偽になります。

 

 

結論は出せず,
無罪放免になった…というオチです。

 

 

これはあくまでも
物語ですが。

 

 

法律には
こういう側面が起こりうるのです。

 

あちらを立てばこちらが立たず。
こちらを立てればあちらが立たず。

 

という感じです。

 

例えば,
東京で車が盗難され,
大阪の私有地で,乗り捨てされたのを
発見した場合。

 

 

車の所有者(窃盗被害者)
私有地所有者(土地侵害被害者)

 

 

どちらが,車の搬送の費用負担をするのか
なんて問題だったり…

 

 

胎児に権利はあるのか…とか。

法律では「出生から」とある反面,
胎児にも相続権などの権利があり…
それはどのように決着するか…とか。

 

そういった問題を
どのように決着するか,
というあたりを面白く感じたのです。

 

さて,
これらのマニアックな話は
ここまでです。

 

 

つまり…
法哲学の話は抽象度が高く
理解しづらくて,わけがわからない。
つまり,面白くない。

 

民法の話は,具体的で
リアリティを感じ,面白いのです。

 

 

…それを踏まえて。

 

 

学ぶのが嫌いになる理由

 

 

まさに,

 

基本というものは,
抽象度が高すぎて,
理解できない。

 

理解できないことを
延々と学ぶから
嫌いになって学ぼうとしなくなる。

というのが,
基本を理解しようとしない
要因になるのでは
ないでしょうか。

 

 

では,
この仮説を前提にした場合。
なぜそうなるのか。

 

 

それは…
ある法律職の先生から
教わったときに発覚しました。

 

 

大学三年の春。
法律系国家試験を受験しようと決め,
資格の予備校に
通い始めたときのことです。

 

 

テキスト通りに進んでいく…
と思ったら…

 

テキストに書いてある順番通りに
講義をしないのです。

 

 

「民法の法人の章は,
会社法を学んだ後のほうが
理解しやすいので全部飛ばします」

 

 

民法は…

 

総則
物権
債権
親族
相続

 

この5つ順番で
構成されていますが…

 

 

「総則の次が債権。
親族,相続までやったら,
物権をやります。」

 

みたいな感じですね。

 

けれど,テキストは
順番通りに編纂されています。

 

 

凄く違和感がありました。
義務教育では,
テキストの最初から進んでいきますから。

 

けれど…
実際にその順番通り
学んでみると,
確かにわかりやすい。

 

 

その上…

「テキストの順番通りに学んでいる」

人の話を聞くと,
大きく混乱して,
ドロップアウトする人も多々います。

 

さらに。

 

 

「繰り返し学んでいくうちに
理解が深まっていくので
わからないならわからないまま
先にに進んでください」

 

 

とのこと。

 

これも,
「義務教育」
では考えられなかったわけです。

 

まさに,
教育ではなく
「国家試験の攻略法」
を教わる感じで…
終始楽しく学んだことは
よく覚えています。

 

そして…
ここに答えがあります。

 

幼少の頃から,

 

「順番に」
「完璧に」

学んでいくことが
強要されていた。

 

そして…
順番で行くと,
最初は「基本」から
入るのですが。

 

総論的な話が多く,
抽象的で,
具体性に欠けるため,
リアリティに欠ける。

 

だから,
基本はつまらないし退屈だし
よくわからないし,
学びたくない。

 

基本について学んだのは
「それが大事っぽい気がする」
だけということになってしまいます。

 

何よりも,
義務教育でもなく
単位を落とすと落第…
なんてこともないので…

 

社会人になって
「学びたいことを
学びたいように学ぶ」
ようになりました。

 

 

そのような
ニーズを受けて…

 

小手先だけの,
テクニック,
戦術ばかりを
コンテンツとして
発信し…

 

そのほうが価値が高く
素晴らしいものである。

 

基本であり
原理原則はすぐに
成果が出るわけではないから
時間の無駄である。

 

 

…という風潮が,
この
「コンテンツ業界」
において,
仕上がってしまったのでは
ないでしょうか。

 

 

そして…
私も,その共犯者の一人です。

 

 

なぜなら…
テクニックを書くのは
楽で簡単です。

 

原理原則は,
自分自身に深い理解がないと
書けません。

 

その上,
書いても,歓迎されるわけでもない。

 

だから…
私がブログを毎日書くようになって
はじめの2~3年間は,
テクニックの話ばかり
書いていました。

 

特に…
今のように,
師匠に師事しているわけではないので
フィードバックもありません。

 

たまに戦略の話を書くと
「書いてはいけない,
禁忌のテーマに触れた」
ような気さえしていました。

 

 

私も共犯者であり…
そして,
多くのコンテンツでも,
目先のコンテンツを
戦術,小手先のテクニックばかり。

 

…になっていた。

 

だから,
基本は
「大事」
だと知っているけど,
学んで実践する人は
少ないのです。

 

今日は,
懺悔とともに,
この背景について
お伝えしました。

 

明日は,
「基本の話」
をビジネスの観点から
お伝えしていきます。

 

あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
アップスタッツ合同会社 経営軍師 飯山陽平

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