思考労働は肉体労働よりも大変なのに「楽だ」と見られるカラクリ

思考労働は肉体労働よりも大変なのに「楽だ」と見られるカラクリ

思考労働は肉体労働よりも大変なのに「楽だ」と見られるカラクリ
読んで役に立つ,学びがあったと思った方は「いいね」やシェアをお願いします。

こんにちは。
アップスタッツ合同会社の代表,
経営軍師の飯山です。

 

 

昨日の記事に対して
いただいたコメントを紹介します

 

 

今の職場には、身体使って、
動き回るのは大変だけど
頭使ってデスクワークしたりするのは
楽だし怠けてるみたいに考えてる人がいます。

じぶんより年長者ですが、
そういう立場になったことがないから、
集客の大変さもわからないんでしょうね。

 

 

ということで…
今日のお題は
「思考労働」
についてです。

 

思考労働,頭脳労働…
言い方は別ですが,
意味は同じです。

 

対義語としては
「肉体労働」
となります。

 

 

では,
このコメントのような
考え方に至るのは
なぜなのでしょうか。
この深くて埋めがたい
谷間について考えていきます。

 

思考労働の本質はなにか。
最後までお付き合いください。

 

 

思考労働の現実

 

 

何年か前に,
私がまだオフラインで
勉強会を開催していたときのことです。

 

 

何回かリピートして
マーケティングや
コピーライティングを学びに
来てくださっていた,
不動産会社の社長が
いました。

 

 

その方と,
一対一で,
集客について
かなり掘り下げて解説したり
アドバイスする場ができたので…
その時に,いろいろと
聞いてみました。

 

 

その不動産会社は,
月に1回,チラシを撒いて…
それで問い合わせをもらい,
そこから成約に向かって
活動しているそうです。

 

 

…仮にこの話が本当であれば,
チラシを撒くことが
集客の生命線になります。

 

そして…
実際にチラシを撒いて
集客している,
ということが現実である場合。

 

頂いた質問で,
どうすればもっと
集客できるようになるのか。
というものがあったので…

答えはシンプルです。

 

もちろん,
チラシで成約率を改善するための
試行錯誤は大事です。

 

 

大事ですが…
でも,現状すでに成果が出ていて,
月1回チラシを撒くと,
問い合わせがもらえているなら…

 

 

チラシを撒く頻度を上げれば,
もっと集客できるようになります。

 

…という身も蓋もない提案を
したところ,

 

「それは難しい」

という答えでした。

 

 

その理由を聞くと…
チラシは基本的に自社でデザインして
原稿を印刷会社に
渡しているのですが。

 

 

チラシのコンセプトと
簡単な下書きを考えて,
それを,事務員にわたすと,
事務員がそれをデザインに
仕上げて,印刷会社に
発注してくれます。

 

ただ…
いつも,
実際に事務員にデザインの下書きを
渡すのはギリギリになるそうです。

 

「明日渡さないと…」
という締切があって,
その前の晩,夜遅くに帰宅して…
ビールを飲みながら,
なんとかひねり出して
原稿を作っているのだとか。

 

 

夜遅くに疲れ切って帰宅後,
ビール飲みながら考えたチラシで…
それでも数字が出ているなら,
疲れていない時に
余裕を持って,
体調もコンディションもいい時に
チラシを作れば…
もっといいものができるのではないか。

 

実際に,
チラシで集客していて,
チラシが会社の集客の生命線であるなら,
その頻度をもっと増やしたら
いいのではないか。

 

…という
提案をしたのですが…

 

「これ以上は忙しくて無理!」

 

と繰り返すばかりでした。

 

 

別の社長の話

 

 

 

…といっても,
内容は同じです。

 

 

その方は
贈答品となるような
商品を販売する会社の
社長です。

 

自社で店舗があり,
そこでも販売はしていますが…

 

売上の主力は,催事。

 

 

全国行脚して,
各地のフェアや物産展で,
その商品を売ることで,
会社の売上を支えています。

 

 

上述の
不動産会社の社長は,
なんとか締め切りを守って
いましたが。

 

今回の社長は
そうではないのです。

 

その方が,
弊社のマーケティング勉強会に
参加頂いたあとに
詳しく話を聞くと…

 

還暦を過ぎて,
催事で出張するのがだんだん辛くなってきた。
催事に行く回数を減らしても,
売上を維持向上したい。

 

…ということなので,
催事は「集客」ですから,
リピートの仕組みがない,
という話をしました。

 

 

催事で買ってくれた人が,
2回目以降,
直接オンラインの
ショッピングサイトから
注文してくれる人が増えれば,
売上は増えるのだから,
催事の数で売上を支えなくても
よくなる。

 

 

まずは,
催事で買ってくれた人に,
リピートしてもらう仕組みを
いれなければならない。

 

仕組み…と言っても,
買ってくれた人に,
商品を渡すとき,
袋の中に再購入を促す
チラシを入れればいい。

 

なんて話をしたところ。

 

リピートを増やすという
発想はなかったけれど…
催事で配るチラシは欲しい…
と思っていたそうです。

 

けれど…

 

 

「チラシの中身を考えないと,
考えないと…と思っているうちに,
気がつけば次の催事が迫っていて
出張の準備に追われてしまい,
それっきり…」

 

…とのことでした。

 

 

前者の不動産会社の社長は,
締め切りギリギリまで
取り掛かる事ができず…

 

 

後者の物販の会社は,
「やらなきゃ,やらなきゃ」
で,結局やらない。

 

コメントでいただいた…

 

「頭使ってデスクワークしたりするのは
楽だし怠けてる」

 

…というのは,
まあ,さすがに本気で
そう思っているわけでは
ないでしょう。

 

…でないと,
いくつの方かはわかりませんが,
その歳になるまで
ろくに何も考えることなく
生きてきたということですから…

 

どれだけの幸運なのか,
どれだけのボンボンなのか。
まあ,すごい話ですね。

 

 

まったく考えることを
せずに生きてきたわけでは
ないにしても…

 

でも,

 

肉体労働>思考労働

なんて思い込みをする人は
跡を絶ちません。

 

これはなぜなのでしょうか。

 

 

思考労働が楽に見えるカラクリ

 

 

では,
思考労働が楽に見える
カラクリをお伝えします。

 

 

上述の社長に,

 

「平日の日中に,
会社で(チラシについて)
考えたらいいじゃないですか」

 

と言ったら…

 

「無理です」

とのこと。

 

 

具体的に尋ねていくと…
平日の日中は,
思考労働しようにも,
電話は掛かってくるし
不意の来客に対応が必要だし…

 

 

メール,FAXに対応したり…
従業員からいろいろ訊かれて
指示しなければいけなかったり…

 

 

とのこと。

 

 

幸いにも,
聡明な社長なので…
言わんとすることは
理解してもらえました。

 

つまり…

 

「社長室にこもって,
2時間だけは,
そのチラシを考えて
集中するようにしたら
いかがでしょうか」

 

…と提案したことで,

「つい,携帯とかで
メッセージをチェックしたり
そのままFAXを確認したり…
そして従業員に指示とか
はじめちゃうんですよね」

と,理解してもらえました。

 

 

ここでは,
チラシは会社の集客を支える
生命線なのに…
ついつい
「逃避して」
それほど重要なことではないこと…

 

例えば,
上述の通り
メッセージをチェックしたり,
FAXを確認して対応したり,
従業員に指示したり…

 

をやってしまうのだそうです。

 

 

逃げられないところまで
追い詰められて,
締め切り間際に
ようやく考えはじめるのです。

 

 

後者の…
物産展の社長も,

 

「つい,現場に入ってしまう」

 

とのことでした。

 

 

そう,
思考労働から
「逃避」
してしまうのです。

 

つまり,
周りから見たら,
思考労働とは…
社長が逃避したあとの行動…

 

電話やメールやらFAXやらの
処理だったり…
社長でなくてもできるような
ちょっとした請求書などの
書類作成だったり…

 

といった

「軽度の事務作業」

これを
「思考労働」
をしているように見えて
しまうのです。

 

社長自身も…
例えば,
2時間の予定で
思考労働で15分取り組んで…
その15分で
「逃避」
してしまった場合。

 

15分しか
思考労働はしていませんが,
実際には,2時間分,頑張ったような
気がしてしまうのでしょう。

 

 

このように,
やろうとしていることと
やったこと,
周りの認識ににズレが生じているのです。

 

 

思考労働の正体

 

…は,激しい苦痛を伴う仕事です。

 

かの,
発明王トーマス・エジソンは,

「人間は,考えるという真の労働を
避けるためならどんなことでもする」

という名言を残したとされています。
(※諸説あります)

 

国内最高峰のマーケッターであり
コンサルタントの神田昌典さん。

彼いわく,

 

「思考労働は肉体労働の5倍疲れる」

 

とのことです。

 

周りから見たら,
机に向かって微動だにしないように
見えるから
その「過酷さ」は,
本当にやったこ人しか
わからないのでしょうね。

 

 

 

今日は
思考労働が
いかに過酷なのか,
ということを,具体例を踏まえて
紹介しました。

 

最後に,私のリアリティを紹介します。

このブログ記事です。

1.「今日のブログ記事は何を書こうかな」

2.「お,コメントを頂いている」

3.「これをネタに記事を書こう。
記事のテーマと構成は……」


4.実際に書き上げて編集してアップロードする

 

 

仮に1~4までを1時間と考えるなら…
1~3までで5分とした場合。

 

 

その5分が,残り55分よりも
3倍は大変です。

 

 

でも,この程度のことは
「思考労働」
とは言えませんから…
まあ,せいぜい3倍にとどまります。

 

それでも…
その1~3は大変なのです。
だから…いつもこのブログは夜に更新です。
24時までに絶対に更新する,と決めて
9年近く続けてきましたが。

 

でも,つい締め切りギリギリまで
先延ばししたくなりますから。

あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
アップスタッツ合同会社 経営軍師 飯山陽平

 

 

 

 

アップスタッツ合同会社のブログを
メールで受け取りませんか?

ブログ記事の内容を,メルマガで配信いたします。

 

ブログ記事内容とは別に,
メルマガ読者限定コンテンツの
配信もあります。

 

毎朝午前5時に,ブログ記事をメルマガ配信。

 

週2を目処に,メルマガ限定記事を配信します。

 

特に,ブログでは公開しづらいノウハウなどは,
メルマガ限定でご案内いたします。

 

今すぐ下記フォームよりご登録ください。

メールアドレス *
お名前 *
全角文字で入力してください。

 

ブログに感想やコメントをいただけませんか?

ブログの感想,意見,あるいは,
こんな記事を読みたい,
「○×について,どう思いますか?」
といった質問やリクエストなどを,
お気軽にお寄せください。

 

コメントの方法は2つ。

1つは,このページ一番下の投稿フォームにコメントしていただくこと。
もうひとつが,コメント投稿フォームに入力いただくこと。

 

いただいたコメントを元に,
今後の記事執筆に反映させていきます。
「よくわからなかった」「おもしろかった」「むずかしかった」「参考になった」
など,一言でもいいので,お気軽にコメント,お待ちしております。
※コメントの際にメールアドレスを記入いただいた方は,
メルマガ登録させていただきます

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください