知床で学んだ「自然への畏怖」を忘れてはいけないという当然の話

知床で学んだ「自然への畏怖」を忘れてはいけないという当然の話

知床で学んだ「自然への畏怖」を忘れてはいけないという当然の話
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こんにちは。
アップスタッツの飯山です。

 

 

今日は時事ネタです。
少し思うところがある出来事があったので
それについて扱います。

 

 

はじめに。

 

 

知床半島沖観光船事故で
亡くなられた方に対して
哀悼の意を表します。

 

 

ご遺族の方には,
心よりお悔やみ申し上げます。

 

 

 

そして…
行方不明の方が
少しでも早く発見されることを
祈念いたします。

 

 

今日は…この件について
考えていきます。

 

 

マーケティングとか売上とかの話ではなく,
マインドの話です。

 

ものすごく,
身近…というか,
一歩間違えたら自分が
「そう」だった可能性が
あるからです。

 

 

読み物感覚で結構です。
最後までお付き合いください。

 

 

 

憧れの「たどり着けない」知床岬

 

 

 

私の記憶が正しければ,
私が中学2年生のときです。

 

 

日本の一番端まで行ってみたい。
そう思って…

 

 

友人といろいろ調べたところ,
知床岬というところがあることが
わかりました。

 

 

二人で図書室に行き…
国土地理院発行の
25000分の1の地図で
知床半島を調べたところ…

 

驚愕したのです。

 

そう,
知床半島にたどり着く
「道がない」
のです。

 

 

中学2年の幼稚な
思考と知識です。

 

国内に,
道がなくてたどり着けないところがある。
そんな発想は無かったのです。

 

 

その後も
いろいろ調べたところ…

 

 

ヒグマがうようよいるような土地を
片道3日ほど歩けば,
知床岬にたどり着けることが
わかりました。

 

 

もちろん,
その時点で断念しましたが。

 

 

断念したと同時に,
知床岬に
猛烈な憧れを抱いたのも
よく覚えています。

 

 

だから…
北海道に旅行に行った時に,
知床半島を
遊覧船で回れる…と聞いて…
断念した夢が燃え立つのを感じました。

 

 

 

時は流れ…

 

 

20代の終わりごろに,
単身,北海道に移住しました。

 

 

その後,
本州から友人が
遊びに来ました。

 

中学時代の友人ではないですが…
仕事を辞めて,
次の仕事まで
時間を持て余していたので,
私の家に泊まって北海道を堪能する気
満々だったようです。

 

 

私の家から,
車で8時間ほど走り,
知床のウトロに到着。

 

遊覧船に乗りました。

 

 

その時はよく晴れて
空と海の青さは
よく覚えています。

 

 

そして…
後からわかりました。

 

 

その遊覧船は,
知床「岬」まで行かず,
知床半島の真ん中あたり,
カムイワッカの滝までしかいなかない。

 

知床岬まで行く便はまた
別にあるということでした。

 

 

5戦1勝4敗

 

 

さて…
勝率2割ですね。

 

これは何の戦績でしょうか。

 

 

知床岬への到達率です。

 

 

つまり,
知床半島のウトロまで行き,
船を予約し…近くに泊まり…
当日朝…いざ,知床半島!

 

…で,天候不順で欠航。

 

これが4回。

 

 

1回は,知床岬までたどり着いて…
すごく感動したし,
また行きたい…と思いつつ。

 

結果としては4回空振りです。

 

 

空振った時に,
どう思うのか。

 

日本には
古来から「祖霊信仰」があります。
八百万の神の治める土地でもあります。

 

 

もし,
北海道の地を治める
祖霊なる存在がいるのであれば…

 

 

私は,
知床岬に行こうとして
天候不順で空振る度に,
「またおいで」
と言われているような気がします。

 

 

代わりに巡り合ったもの

 

知床岬までは往復約3時間半くらいの
クルージングですから,
それが飛んだら予定はぽっかり空きます。

 

 

 

そして,
北海道は広く,
魅力にあふれる土地です。

 

 

知床岬へのクルージングが
空振った後…
たまたま,地図を眺めながら

 

「時間も空いたし,ちょっとここ行ってみるか…」

…と思って行った,
「野付半島」
という場所。

これまた素晴らしい。

 

結局,
空振った4回のうち3回,
野付半島に行きました。

 

そういう出会いも用意してくれる,
粋な祖霊なのでしょう。

 

…というきれいな話には
なりません。

 

 

なぜか。

 

 

では実際に休暇を取って,
飛行機に乗り,
宿泊費を掛けて…

 

 

ようやくたどり着いた知床の地。

 

 

本当に最果てですよ。

 

 

そこまで行って…

「乗れませんでした」

となった時に…
私は

「またおいで」

と言われた…と解釈してますが。

 

そう思えないほうが
多数派でしょう。

 

 

むしろ当然とも言えます。
私も,そちら側でした。

 

だから…文字通り死にかけました。

 

 

 

流氷にたどり着けなかった話

 

 

 

やはり知床の話です。
知床岬までのクルージングではなく,
知床半島の反対側。
羅臼から流氷を見に行った時のこと。

 

 

私が北海道に移住したい,
と思うきっかけになった,
ドラマ「北の国から」でも
羅臼の流氷は放映されていました。

 

 

これを
生で見たかったのです。

 

 

 

2月の北海道。
近くにホテルはなかったので,
少し離れた都市でホテルを取り…

 

 

翌日,吹雪く中…
豪雪をかき分けて駐車場から車を出し…
羅臼に向かいました。

 

午前3時に出発して…
遠軽という小さな街を走っている最中に
午前4時頃。
まだ夜明け前で真っ暗な中…雪でスリップして,
ガードレールに衝突。

 

 

マイナス12度の気温で…
川に転落する寸前でした。

 

 

川に転落したら,
確実に死んでいたでしょう。

 

 

吹雪がすごくて,
警察がやって来たのが通報から約45分後でしたから。

 

 

その後,2時間ほど掛けて,
現地のレッカー車を手配。

 

 

そこから最寄りの駅まで
送ってもらい…

 

JRも吹雪で遅れまくっていましたが,
6時間掛けて,
札幌に到着。

 

札幌から乗り換えて家に…
帰れませんでした。
吹雪で運休です。

 

 

遠軽の小さな町から
札幌まで出られた時点で幸運でした。
1本後の特急は全て運休でしたから。

 

あの小さな町で,
ホテルもない中,
JRも動かないと,
その日を野宿する羽目になります。

 

もちろん,2月の北海道で
そんな真似をしたら,
翌朝を迎えることはできません。

 

 

本当に…
北海道の自然の怖さを
思い知らされました。

 

 

この出来事があったから…
私は…
シンプルに

 

「今回はタイミングじゃなかった。
またおいで,ということだろう」

 

と思えるのでしょう。

 

 

今回,犠牲になった方々が
どんな人達だったかはわかりません。

 

ただ…
運行会社の社長の対応は
「最悪の会見とはこうやるのだ」
という見本みたいな内容だし…

 

捜査中で,
事態が判明していないので,
詳しいことはわかりません。

 

そこまで踏み込むべきでは
ないでしょう。

 

 

 

言えるのは唯一つ。

 

北海道の自然を
なめてはいけない。

 

人間の力なんて,
大自然を前にできることなど
たかが知れています。

 

「たかが知れている」
という前提で,それでも
精一杯できることを
積み重ねてきたから,
今の人類の文明があるのです。

 

その前提を忘れて
おごり高ぶったら…滅びるだけです。

 

 

運行会社の社長の対応を見ながら…
私は…
道民1年目で雪道運転しながら,
流氷を見に行くなんて,
どれだけなめたマネしたんだか…

 

と思い知らされました。

 

けれど…ありがたいことに
死ぬこと無く,今こうしていられます。

 

 

本当に,運が良かっただけなのです。
この運行会社の社長のように
自然をナメて…取り返しのつかない事態に
なっていたかもしれない。

 

だからこそ…

 

「人間の力なんてたかが知れている」
とわかった上で努力をする。

 

いつの世も,
自分の力が到底及ばない存在というのは
あるのです。

 

謙虚でも謙遜でもなく,
「そういうもの」
と受け入れた上で,
忘れないようにしたいものです。

 

あなたがより「アップスタッツ」な明日になりますように。
アップスタッツ 飯山陽平

 

 

 

 

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