やってはいけない人材採用・活用の基本コンセプト

やってはいけない人材採用・活用の基本コンセプト

やってはいけない人材採用・活用の基本コンセプト
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こんにちは。
アップスタッツの飯山です。

昨日の,
有能な人の定義の話について,
コメントを頂いておりますので,
紹介します。

 

 

どんな人が重宝されるのか、組織や仕事内容などによっても、
様々に異なってくるのかもしれません。
そうなると、より一層その基準が曖昧になるので難しいことになってきます。

 

本当に,難しいですね。
この問題に対する,
基本的な解決策のスタンスを
紹介…

 

しようと思ったのですが,
その話をする以前に,
すべきテーマがあったので,
今日はその話をします。

 

やってはいけない
人材活用の基本コンセプト
についてです。

 

 

やったほうがいいことをやることも
大事ですが…
それ以上に,
やってはいけないことをやらないほうが,
大事なこともあります。

 

今日は,この後者の話です。

 

結論は一行で書けますが…
その解説も含め,
以下,お付き合いください。

 

 

これだけは非推奨

 

 

やってはいけない!
と断言したほうが手っ取り早いですが…
極めて難易度が高いだけであって,
できないわけではないので…

 

 

ここでは
「非推奨」
と表現します。

 

 

おすすめしないのは…

 

 

海外の成功事例を参考にすることです。

 

 

 

マーケティングなどは,
海外の事例を日本に導入し,
日本人向けにカスタマイズされた
方法論で展開。

 

 

いわゆる日本のお家芸でもある
改善,改良ですね。
この点はかなり進んでいますので…

 

「本来の原典を学ぶ」
ということで…

例えば,
世界ナンバーワンマーケティングコンサルタントの
ジェイ・エイブラハムの
マーケティング哲学や各戦略体系。

 

あるいは,
億万長者メーカーと称賛される,
ダン・ケネディの,
各種戦略戦術などを
学ぶことはとても有意義です。

 

特に,
日本式にカスタマイズした…
ように見せかけて,
単に劣化コピー…と称することすらできない,
間違った考え方や教えもいっぱいあります。

 

そういう意味では,
原典を学ぶことは大事です。

 

が。
人材活用や活用において,
海外の事例を参考に,
導入しようとすると,
何がおきるのでしょうか。

 

 

わかりやすく,極端に表現します。
何がおきるのか。

 

 

裁判が起きます。

 

あるいは,炎上騒ぎがおきるかも
しれませんね。

 

 

人材採用において,
日本と海外において,
根本的な法令とその意図,発想が
違います。

 

海外の事例を
下手に採用すると…
コンプライアンス違反になりかねないのです。
日本のコンプライアンスにあわせて
海外の事例を採用…

 

 

絶対無理!とは断言しないですが,
難しい上に,そこまでやる意義があるかどうかも疑問です。

 

 

この点について,
2つのコンセプトの違いから
解説します。

 

 

2つのコンセプト

 

 

2つのコンセプトとは…

 

 

有能な人たちによる選りすぐりの精鋭部隊で成果を出す

無能・凡人でも成果が出るようなシステムで成果を出す

 

ざっくりとこの2つです。
そして…海外では前者…
いかにして優れた人を集めて成果をだすのか,
という点に重きが置かれる傾向があります。

 

これは何を意味するのか。
採用したけれど,能力的に
優れた…特に秀でたものがない人は,
解雇する…という前提にあります。

 

それが出来るのが,
海外の文化だったり,
あるいは…法令です。

 

日本でそれをやったら,
不当解雇ですね。

 

この点が,わかり易い,
日本と海外の一番の違いでしょう。

 

 

日本は,労働基準法が,
機能しているのです。

 

 

イデオロギー的な話になるので,
程々にしておきますが。

 

日本は世界で一番,
「社会主義が成功した国家」
とすら揶揄されています。

 

資本主義を徹底するのであれば,
無能な人間は会社から淘汰され…
その結果として,その人が野垂れ死に
したとしても,それは自己責任です。

 

しかし,
日本では,海外で言う
無能で野垂れ死にするような人材であっても,
安易に解雇することはできません。

 

詳細には触れませんが,
誰かを解雇することについては,
かなり厳密な手続きが必要です。

 

しかも,解雇したこと,そのこと自体を以て
労基署やハローワークなどにデータとして蓄積。
それが,補助金や助成金などの申請に支障が出ます。

 

 

つまり…海外における
コンセプトの根底を支える…

 

「試しに雇ってみて,無能なら放逐する」

 

…が,できないのです。

 

 

人が有能かどうかは…
実際に結果を出せるかどうかでしか
判断できません。

 

 

他にも方法はあるにせよ…
一番確実な方法は,
実際にやらせてみるしか無いのです。

 

でも…
やらせてみてだめだったから
「明日から来なくていいです」
が,安易に許されない。

 

そして…
そんな社会的な制度,
法令だからこそ…

 

 

日本では,無能な人が危機感を覚えて
自己研鑽する…という割合も下がりガチです。

 

 

もちろん,個人差はありますけどね。

 

つまり…
「最低限,ほどほどの仕事をしていれば,
クビになることはあるまい…」
というスタンスの人が会社の中核をなし…

 

それでも成果を出さなければいけないのが,
日本の法制度,社会文化であり…

 

海外の有名企業などの
武勇伝…成功事例のようなマネは,
まずできないのです。

 

本当に無能で害悪でしか無いような人は…
その複雑で厄介な,
法的な手続きを踏んだ上でも
会社から排除すべきでしょう。

 

 

なぜなら,その人が社内に存在すること
そのものが,会社にとっての最大のリスクだからです。

 

裁判になろうとなんだろうと…
その人が会社にいることのリスクに比べたら
大したことではありません。

 

ただ,それは最悪の事態への対処法であり…
そこまでの危険人物を回避することは
大事ですが…

 

 

逆に言えば,
そこまでの危険人物でない,
良くも悪くも秀でたものが特に無いような人材を,
いかに活用するか…
ということが「日本式」においては必要になってくるのです。

 

 

海外の,
本当に優れた人達による
目覚ましい活躍。

 

それは海外でのみ通用する話。
日本においては,ただのファンタジー小説です。

 

ファンタジー小説…と割り切って読む分には
娯楽として面白いかもしれませんね。

 

 

 

日本式スタイルの結果

 

 

最後に。
この日本式のスタイル。
これは海外に劣っているかどうか。

 

単純に優劣をつける意義が
どれだけあるかはわかりませんが…

 

 

ひとつシンプルな比較を紹介します。

 

アメリカと比較した場合。

 

調べてみたところ,
データは古く2008年調べですが…
創立300年以上の老舗企業は,435社。
(帝国データバンク)

 

おそらく,今も400社以上は存在しているでしょう。

 

 

では,アメリカはどうなのか。
そもそもアメリカ合衆国の建国が
1776年。
建国してから246年です。

 

 

では,
日本における社歴200年以上の会社は
…上述のデータによれば,938社。

 

 

日本には日本の文化伝統,風習があるのだから,
それを生かしたスタイルを選択したほうが
良さそうですね。

 

 

あなたがより「アップスタッツ」な明日になりますように。
アップスタッツ 飯山陽平

 

 

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