こんにちは。
アップスタッツの飯山です。
今日も,人間の能力に関して,
少し解説します。
短い内容ですが,
この点を把握しているかどうかで
生産性,成果に大きく直結します。
以下,お付き合いください。
すぐにやめてしまった趣味
もう…15年以上前でしょうか。
ウェブ小説という分野が
確立する黎明期の頃です。
私は,
無料で読めることもあり…
また,タブレット端末などで
気軽に閲覧できるので,
一時期,読み漁っていました。
それ以前は,
小説などは,
本屋でしか入手することができず,
しかも続編を読むまでに,
年単位で待つこともめずらしくありません。
ですが,
ウェブ小説なら,
1話ごとの更新で,
すぐに読めます。
その早さも気にっていたのですが。
すぐにやめてしまいました。
なぜでしょうか。
理由は,いたってシンプル。
話が完結しないからです。
もちろん,
すべての人が同じというつもりはありませんが。
ある作品を書いて…
行き詰まったら中断。
ずっと待ち続けて,
ようやく更新…
と思ったら,新作の宣伝。
その新作も…おなじように,
すぐに行き詰まって沈黙。
そして…
その作者の作品庫には,
未完結で放置されたものがズラリ。
次第に,
新作を読む前に,
作者の履歴を見て,
完結した作品の有無があるかどうかを
チェックしてから読むようになり…
でも,
実際に,作品をしっかり完結できる
作者というのは,
当時はそれほど多いわけでもなく。
結局,
すぐにやめてしまいました。
当時は,
作品をはじめるだけはじめて,
完結もさせずに放置して,
悪びれもなく新作を始める作者に,
怒りを感じていましたが。
今は,単に不快に思うくらいです。
なぜなら,
自分の当時の書庫を見ても…
つまり,出版するような
プロの作家でも,
完結できずに
新作ばかり発表して,
未完のままのものもが並んでいたことに
気づいたからです。
そう考えると,
ひとつの作品に粘り強く取り組み,
続けていき,完結できる能力というのは
極めて稀有なものなのかもしれません。
なぜなら…
この場合,2つの能力の
両方か要求されるからです。
2つの能力
シンプルに…
なにかを始める能力と,
なにかを終わらせる能力です。
慣性の法則で考えると
わかりやすいですが。
止まっているものを動かすのは
大きなエネルギーが必要です。
何かを新しく
始めることができる能力というのは,
それはそれで大きな能力です。
逆に…
動いているものを止めるのも,
同じように大きなエネルギーが必要です。
しかし,
始める能力と
終わらせる能力。
なかなか同列にはないようですね。
はじめては放置,
はじめては放置…
というのは,
ウェブ作品だけでなく,
ビジネスでも多くあります。
この自己の持ち味を
よくわかっている人は…
スタートアップ専門の起業家として,
新規ビジネスを立ち上げては,
人に任せて…
様々なものを展開していきます。
もう少し,
ミクロに見ていくなら…
社内においては
仕事というものは,
多くの場合,
「完了」
した時点で,成果になり,
対価が発生することが多い。
プロジェクトしかり,
成功報酬の案件しかり…です。
つまり,
はじめることができても,
終わらせることができなければ,
お金にならず,
周りからも無能のレッテルが貼られる
リスクがあります。
そういった,
始めたけれど終わらせることができず,
後始末で,しっかりと完成させて
成果につなげることができるひとは,
有能に見られます。
が。
その人が,何かたらしい企画を
どんどん立ち上げる…わけでもありません。
後始末のスペシャリスト…なのかもしれませんね。
あらためて,
仕事というのは,
完了した時点で成果,報酬になることが多い。
その上で…
物事をはじめることに強い人。
物事を完了させることに強い人。
これも,人の特性です。
従業員の持ち味として
しっかり把握して采配できるように
心がけたいですね。
あなたがより「アップスタッツ」な明日になりますように。
アップスタッツ 飯山陽平