こんにちは。
アップスタッツ合同会社の代表,
経営軍師の飯山です。
先日ある人の買い物に
付き添うことになりました。
眼鏡の購入です。
メガネといえば,
昔ながらの眼鏡店があって
そこでフレームを選び視力検査をして
レンズを選び…
ひとりひとり丁寧に
店員が接客しながら
高い専門性を持ってサービスを
提供する。
そんなイメージですね。
たまたまその日は
ショッピングモール内にあるメガネ店。
非常に安価な金額でメガネを販売をしているお店に
付き添うことになりました。
なかなか興味深いなと
思いながら眺めていたので,
そこでの話をお伝えします。
ビジネスモデルがどれだけ革新しても
変わらない大事な要素とは何でしょうか。
…という話ですね。
業界の流れが変わりつつあり,
そこか焦燥感を抱いている人は,
無意味に焦る必要はありません。
なぜなら,
ビジネスモデルが変わっても,
大事なことは変わらないからです。
その要素は何なのか。
ひとつの要素ではありますが,
最後までお付き合いください。
価値観のシフト
店内の様子を見ていると,
メガネに対する考え方や
価値観が少しずつシフト
してるような印象を受けました。
私のような
年齢1桁の頃から
メガネをかけている身にしてみたら
メガネはある意味体の一部です。
私のような
ひとつのをメガネを
ずっと掛け続ける者にしてみたら。
起きてる間は常時に身につけているわけです。
私は…へたをしたら
寝てる間もかけてますけれどね。
…という観点から考えると
メガネというのは
ほぼ体の一部であり…
だからこそ
高い専門性を持った人が
しっかりと視力検査をして
顔にフィットするように
精密に調整して
かけ続けても負担にならないようにする。
ただの店員というよるは,
高度な技術職の人が
接客までやっている。
そんなイメージでした。
実際,私も12年以上
同じ店員にお世話になっていましたからね。
そして,
単価も高くなります。
例えば
補聴器を想像してもらえば
解りやすいでしょう。
非常に高度な精密機械であり
緻密に調整され
その分どうしても値段が高くなります。
メガネというのは補聴器ではなく
補「視」器みたいなようなもの。
ですので
専門店による専門器具ですので,
どうしても高くなりがちです
それはやむを得ないことでしょう。
…とずっと思っていました。
今日訪れた店は
本当に5000円から作れるメガネで
ファッション感覚で簡単に作れます。
5000円からなので,
季節や服装に合わせて作ることも
できるでしょう。
さらに,
逆に言えば失敗しても
5000円です。
だからこそ気軽に作れてしまうのです。
そういう時代になったんだなと思った次第です。
これまでの
「体の一部としての重要な器具」
として視覚をサポートする
精密器具というものから
安易にファッション的なものに
メガネというものの価値が
変わっていったのかもしれません。
ちょっと意外なような
正直寂しさも感じますが
それが時代の流れというものでしょう。
時代の流れには逆らえません。
トレンドに逆らったところで
いいことはないですからね。
このお店の問題点
さてそういった価値観的な話も大事なのですが
もう少し具体的な話をしています。
セールスの話です。
その店はショッピングモール内にあります。
店内のスペースは広く
たくさんのメガネが置いてあります。
店員はパッと見他感じ5名ほど。
そのうち二人は既にいる
顧客の視力検査等で対応しています。
3名はカウンター内で作業しています
つまり見える範囲の店員は
すべてカウンター側で作業しているのです。
私にしてみたらもったいないな
と思いながら見ていました。
ようやく一人の店員さんの手が空いたのか
私の方に近寄ってきて
「何かお困りのことはありませんか」
と声を聞きに来ました。
メガネを買いたいのは
私ではないので本人を差して
「買いたいのはちらです」
ということでそっちの方に
店員を送り
あとはずっとセールスを眺めていました。
セールストークとしては
なかなか無難です。
無難ですがとても大事です。
このようなチェーン展開している
店舗においては
無難なトークをできるかどうかが
重要です。
個としてのスキルで
売るのではなく
店の全体のマニュアル的な仕組みで
全体のセールスの成約率を
底上げことが大事だからですね。
ですのでおそらく多店舗展開する
店舗運営本部が用意したセールストークを
そのまま展開しようとしたのでしょう。
それはそれなりに無難なものです。
店員は多分,若い女性でしょう。
マスクをしているので本当に若いかどうかは
知る由もありませんが。
上述の
昔ながらの店で…若い女性だったら,
「ハズレ」枠でしたが…
どうしてもスキル経験値の絶対量が
少ないですからね。
でも…
このような若い女性を
「戦力」
とするのがこのような
新しいビジネスモデルでは大事です。
結局ひとつのメガネを選び
そこから30分で作り上げる
ということだったので
そこまでの様子もしばらく眺めていましたが。
ここまでの流れで大きな問題点が
ありました。
周りを見てみると結構な数の客が
入っています。
平日の日中に
こんなに人が来るんだなと
思うぐらいに客が入っているのです。
高校生ぐらいの子供を連れた
親子連れのだったり
50代ぐらいの女性だったり
60代過ぎた夫婦だったり
他にも相応の数の客が
出たり入ったりしていました。
そう,出たり入ったりです。
私は付き添いでたまたま店内に入るだけですが
実際に本人がメガネを選んで
それに対して店員が付き添って
色々アドバイスしていくつか
メガネを手に取ったり
お勧めたりして
セールスを展開して
一つのメガネを選びました。
その流れの中でどれだけの客が入ってきて
どれだけの客が出て行ったのでしょうか。
そして店員の数は
見える範囲で5名程度で
実際にはもう少し数がいたのですが
でも売り場に出てきて成立していた店員は
他に1名だけでした。
2名しか店内で
セールスをしていなかったことになります。
それ以外の客は
店内で自分でメガネを手にとって
眺めてみたり掛けてみたりしながら
それを戻してそのまま
立ち去って行きました。
つまりかなり優良な見込み客を
どんどん流出していたのです。
非常にもったいない話です
特にメガネというものは
リピート率の高い商品です。
基本的に眼鏡をかけ始めた人が
後から眼鏡が必要なくなるということは
あまりないですからね。
コンタクトに切り替えたとしても
使用頻度が下がるだけであって
眼鏡を完全に手放せるわけではないでしょう。
眼鏡が必要な人というのは
これからもずっと必要なのです。
そして店内に来たということは
今後もそこで買い続けるかもしれない
極めて有用な見込み客なのです。
それを店員の手が足りないから
そのままどんどん流してしまうというのは
もったいない話です。
もちろん人件費の兼ね合いあります。
あるいはメガネの単価が
そこまで高いものではないので
用意できる店員は限られているのかもしれませんが。
それでも
見ていてもったいないなと実感しました。
おそらく
低レベルの接客でも
対応できるような仕組みで展開していく
ビジネスモデルでしょう。
あまり高度なことはできないし
そこを教えようという
気概も店側にはないのかもしれませんが。
それでもそれほどコストは掛けずに
できることあるはず。
特に店内に入ってきた見込み客を
そのまま逃してしまうというのは
構造的な問題です。
特に初めてのお客が店内に入ってきて
店員が誰もが忙しそうにしていて
何をどう買っていいか分からず
そのまま立ち去る。
…という体験した人にとってみたら
その店=忙しくて誰も店員が相手にしてくれなかった
拭えないもの。
汚名返上の機会が訪れないものなのです
初めて来た見込み客をしっかりとフォローして
成約に持っていく。
これが本当に基本的なことだと改めて実感しました
新しいビジネスモデルで
新しい形態で展開されていくこと自体は
どうしても起こり得ること。
それに伴って以前のビジネスモデルは旧態依然化していく。
これも避けられないことでしょう
けれどどれだけビジネスモデルが変わっていったとしても
見込み客を大事にして
フォローアップしてしっかりと成約する大切さは
これからも変わらないはずです。
見込み顧客を成約できるように
努力を尽くす。
大事なことなので
今後も忘れないようにしていきたいものです
あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
アップスタッツ合同会社 経営軍師 飯山陽平
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