競合に差をつけるコンセプトと戦略,戦術が噛み合った例【前編】

競合に差をつけるコンセプトと戦略,戦術が噛み合った例【前編】

競合に差をつけるコンセプトと戦略,戦術が噛み合った例【前編】
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こんにちは。
アップスタッツの飯山です。

 

 

今日は,
ある店で買い物をした時の話です。

 

集客は大事…とても大事ですが,
それ以上に,
「来店後の対応」
も大事だな…と
しみじみ実感しますね。

 

 

二回に分けて来店したので
前後編でお伝えします。

 

 

今日は初回来店編。

 

以下,お付き合いください。

 

 

わかりやすさが強みの戦略

 

 

マーケティングのセミナーなどで,
成功事例として紹介されるのが
眼鏡市場。

 

 

マーケティングメッセージとして
「わかりやすさ」
が強みとなっています。

 

 

わかりやすさとは,
料金の明瞭さ。

 

 

メガネは…通常,

 

メガネのフレームに,
レンズの価格が乗り…

 

 

価格には,どの強さだったり
遠近だったり
メガネの薄さだったり…

 

いろんな要素でどんどん料金が
追加されていきます。

 

気がつけば,
フレームの金額の2倍以上になっていることも。

 

これが,
とてもわかりにくい。

 

予算も立てにくいし,
見積もりもわかりにくい。

 

 

でも…
それが
今までの眼鏡店のスタンダード
だったのです。

 

私は,
小学生から…なので35年は
メガネを掛けて生きてきたので…
さすがに,小学生時代は
お金のことはわかりませんが…

 

中学,高校くらいになると
値段のことはわかるので…

 

「そういうもの」

 

でした。

 

 

だから…

眼鏡市場の

 

「すべてのメガネがレンズ一式価格」

 

というコンセプトは…
まさに,革命的なコンセプトです。

 

13200円~で,レンズ代金込,
ということで,とてもわかりやすいし,安い。

 

 

以前,懇意にしていた眼鏡店は,
北海道を中心に展開しており,
東海地方には1店舗もなかったので…

 

以前のメガネの調整もしてもらいたかったので,
そのメンテ料金…くらいのつもりで,
1つ,新調することにしました。

 

ちょうど,ぶつけて,
フレームが若干歪んでしまったので
良いタイミングだと思い…

 

 

幸い,
自宅近くに,店舗があったので
歪みの調整をお願いするついでに,
1つ,購入しました。

 

 

低価格を支えるシステム

 

 

 

とはいえ,
単価が低いものを販売すると,
粗利ダウンに直結します。

 

 

メガネはリピートする商品ではありますが,
年にいくつも購入するようなものでもないでしょう。

 

 

では,
どうやって,
低価格商品を販売して,
利益を確保するのか。

 

 

客単価アップの打ち手を
講じることです。

 

客単価が低いなら,
客単価アップの手を打つ。

 

客単価アップは…
1つあたりの単価を上げるのも
ひとつの手ですが。

 

一回あたりの購入点数を増やすのも
客単価アップの手です。

 

 

つまり…
購入する商品は,
フレームにレンズ代金が込で
安くなっていたとしても…

 

そこに,
追加販売をすることができれば,
客単価はアップします。

 

 

上述の通り,
レンズの薄さや,
近視と乱視をくみあわせたり
遠近両用でも…
「視力矯正に必要なレンズ」
は追加料金がかからない…というシステム。

 

 

つまり,
視力矯正以外の要素は
オプション料金がかかります。

 

 

もともと
パソコンの画面を
ブルーライトカットは
オプションでつけようと
思っていたのですが。

 

 

遠近両用ではないけど
手元を見る時だけは
度が下がって,目の負担を軽減する仕様。

 

そして…
傷がつきにくい仕様…

 

と,
気がつけば
3つのオプションを追加していました。

 

 

確かに,
フレームにレンズ料金込です。
間違いありません。

 

ただ,それ以上のものを
追加販売して,
加工料金で
客単価が上がっているのです。

 

仕上げに…
レンズの曇り止め効果のある
メガネクリーナーまで
提案されました。

 

実際に,
その曇り止めクリーナーを
塗ってもらい…

 

「これでお気に召しましたら,
メガネの受け取りのときにでも
ご注文ください」

 

とのこと。

 

 

システムとスキル

 

 

今回,
マーケティング戦略として
追加販売によって客単価を上げ
利益を確保していくシステム。

 

導入としては
わかりやすい明瞭会計。

 

このあたりが
とても組み合わさっていて上手い
と思っただけでなく…

 

担当者のセールススキルが
素晴らしかったですね。

 

 

なぜなら…
どんなトークをしたのか,
さほど記憶にないからです。

 

記憶に残らないくらい,
自然に追加販売の提案をしていた
ということに他なりません。

 

 

セールスというのは
下手な売込みや,
露骨なテクニックを使われると,
ものすごく,鼻についたり
不快感を抱きます。

 

そういったことがなく,
テクニックを使われている印象もなく…

 

 

気がつけば,オプションを3つも
申し込んでいたのです。

 

 

レンズ代金込,
という競合がこれまでに言ってこなかった
コンセプトで,圧倒的な独自性を出し…
集客の原動力にする。

 

その強いオファーを補う
利益の確保として,
追加販売戦略を取る。

 

 

セールスの腕も
(これは個人差があるのでしょうけど)
素晴らしい。

 

戦略にスキルが噛み合っていて
マーケッターとしては
とても素晴らしい買い物でした。

 

 


メガネを作るまでは…ですが。

 

 

受け取りの時に,
どれだけ残念な思いをしたのかは,
明日お伝えします。

 

 

 

あなたがより「アップスタッツ」な明日になりますように。
アップスタッツ 飯山陽平

 

 

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