競合に差をつけるコンセプトと戦略,戦術が噛み合った例【後編】

競合に差をつけるコンセプトと戦略,戦術が噛み合った例【後編】

競合に差をつけるコンセプトと戦略,戦術が噛み合った例【後編】
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こんにちは。
アップスタッツの飯山です。

 

昨日の続きです。

 

昨日は,
眼鏡店で…
フレームにレンズ代込という
明瞭会計のシステムと,
それを利益で支える,追加販売。

 

それを,自然にこなす,
優れたセールスの話を書きました。

 

今日は,その反対の話を書きます。

 

以下,残念な話が続きます。
反面教師にしていただきたく,
最後までお付き合いください。

 

 

失望セールスの話

 

 

残念…と書きたいところですが,

 

定義【残念】出典:デジタル大辞泉

1 もの足りなく感じること。
あきらめきれないこと。また、そのさま。

2 (略)

3 俗に、すぐれた素質や長所などをもちながら、
それが発揮できなかったり、
相殺されるほどの大きな短所を併せもったりしているさま。

また、単に、良くないさま。

 

 

意味合いとしては,
改善の余地が無くはない…
という感じでしょうか。

 

 

なので,
今回の話は,失望です。

 

 

さて,本題。

 

メガネを注文して,数日後。
お店から,完成したので
取りに来て欲しい…という
連絡が来たので,来店。

 

 

すると…
ガタイのいい中年くらいの
女性店員…

 

 

まあ,くだけた表現をすると
おばちゃん店員(以下A)が
擦り寄ってきたので…

 

 

メガネの受取書を渡しつつ,
今かけている別のメガネの調整を
お願いしました。

 

 

新しいメガネは,
もう一人いた,
小柄の女性店員(以下B)が担当。

 

古いメガネをA
新しいメガネをBが調整することに
なりました。

 

Aは…真っ先に,

 

「クリーナーを使ってますか?」

 

15年以上お付き合いした
北海道のメガネ店店長と,
最後の調整の時に…
これが最後だからとばかりに,
ガッツリとクリーナーを買い込んでおいたので,

 

「はい」

 

と答えたのですが。

 

 

「クリーナーはいかがですか?」

 

いやだから,
使ってる…ってことは
まだ手元にあるってことだから…
と思いつつ

 

「いえ,まだありますから」

 

 

その後も,

 

 

「クリーナーを使うときれいになる」

 

「クリーナーを使わないと,
フレームが白くなってくる」

「クリーナーでフレームをきれいにしないと
汗とかで錆びてくる…」

 

 

と,クリーナーの実用性を
ひたすら続け…

 

「クリーナーの残りは
まだありますか?」

 

本当にしつこい。

 

「まだあります」

 

 

と答えると…

 

 

「なくなったらすぐに言ってくださいね」

 

 

はいはい,
なくなってもA以外から買いますから
大丈夫です。

 

やれやれ。

 

 

新しいメガネはBさんが担当していたのですが,
なぜか…
Bさんから役割をぶんどったのか…

 

アフターサービスの説明についても
Aが割り込んできて…

 

いろいろ説明をしている間に,
私の顔を見て…

 

「メガネ曇ってますね,拭きましょうか?」

 

 

※マスクをしているので,どうしても曇る

 

断わると…

すかさず,

 

 

「曇り止めのクリーナはいかがですか?」

 

 

なんとしてでも,
追加で何かしら売り込んでやろう…
という我の強さが,
どんどん気分を悪くさせていきます。

 

メガネを買ったその日に,
別のメガネを強引に売り込んでこない
その良識さを評価すべきか…

 

そのしっかりと売る姿勢は
素晴らしいと評価すべきか…

 

ただ,
一人の顧客としての心象は最悪です。

 

 

今後も,
メガネの調整で来店する度に
Aの姿を見たら即座にUターン…
はしないでしょうけど,
したくなりますね。

 

 

ここでの問題点は
何でしょうか。

 

Aの個人スキルが最悪である。
それはA個人の問題…と
していいのでしょうか。

 

 

私は,
ある程度割り切って考えますが。

 

こんな不快なセールスをしていたら,
店の評判に関わってきます。

 

 

つまり…
Aの強引で不快な売り方に
ダメ出しをしない,
あるいは適切な指導をしない
上司に問題が在るのでしょう。

 

 

ではどうすればよかったのか。

 

 

 

戦略的な問題点

 

 

メガネの保証については
早口でノルマをこなすかのようでは
ありましたが,説明は受けました。

 

でも,それだけでした。

 

戦略的に問題点があるとしたら…

 

メガネの調整や型直し,
ネジの調整,
メガネのクリーニングは無料

 

 

という点を,きちんと説明しなかったことです。

 

 

現に,
私自身が来店直後に
(他社の)メガネの調整をお願いしているので,
省いたのかもしれませんが,
これは戦略的に大きな失敗です。

 

 

この点をきちんと説明した上で,

 

 

「日頃のメンテナンスを兼ねて,
近くにお越しの際は,お気軽に
お立ち寄りください」

 

 

と言えばいいのです。

 

 

言われれば,安心して立ち寄れる人も
多いことでしょう。

 

そして…
気軽に立ち寄る機会が増えれば,
顧客との接触頻度が増えることを
意味します。

 

接触頻度が増えれば…

 

今回のメガネの受け渡しの時に…

 

「ただで帰してなるものか!!!」

 

みたいな気概で,強引に売り込まなくても,
「次の機会」
は巡ってくるようになります。

 

次の機会があれば…

 

 

相手がもう持っていて,
必要性を感じない,
クリーナーをゴリ押ししなくても…

 

 

相手のライフスタイルに合わせて,
別の用途のメガネを売ることができます。

 

 

メガネの単価が安いのは,
利益が薄くなる反面…
大きなプラス要因があります。

 

複数,売ることができるのです。

 

 

運転用
外出用
日常用と予備

 

みたいな提案も
あってもおかしくないのです。

 

このような長期的視点に立って,
長く付き合いを続けて,
販売点数を増やしていく。

 

…という考え方はを
一人の従業員が,
考えて実行するのは
難しいでしょう。

 

だから…
上司が指導しなければ
ならないのです。

 

今回のAの失望セールスの責任は
上司の責任です。

 

そして…
これは
今回のエピソードにとどまるものではなく,
あなたの会社では大丈夫でしょうか。

 

私も…クライアントに,
適切なセールスをしているか,
確認したほうが良さそうですね。

 

 

あなたがより「アップスタッツ」な明日になりますように。
アップスタッツ 飯山陽平

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