その仕事への適性の低い人をどう扱うのか,扱ってはいけないのか

その仕事への適性の低い人をどう扱うのか,扱ってはいけないのか

その仕事への適性の低い人をどう扱うのか,扱ってはいけないのか
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こんにちは。
アップスタッツの飯山です。

 

いつのことだったか…
ネット上で,ある議論が行われていて
興味深く,
つい見入ってしまいました。

 

その内容を紹介します。

 

 

お題としては,
人材の活用法でしょうか。

 

 

予めお伝えすることとしては,
最後は投げっぱなしです。

 

それを承知の上で…
人材の活用について
考えるきっかけとして
以下お付き合いください。

 

 

このキャラ,使う?

 

話の最初はゲームです。

 

あるプレイヤー2人が,
ちょっとした議論をしており,
その内容を斜め読み下だけの話です。

 

 

プレイヤーAと
プレイヤーBが,

戦略シミュレーションゲームの
ゲームのキャラ…
ここではMとしておきましょうか。

 

…の運用法について
議論していました。

 

そのゲームそのものについて
詳しくは知らないので…
前後の文脈から
私が勝手に推測するに…

 

 

Mは,特殊な装備を積めるという性能がある

その特殊装備を積めるキャラは他にもいる

Mは,ずば抜けて,攻撃力や守備力が弱い

戦いの場はたくさんあり,一度使用したキャラは
以降使えない

 

という前提でしょうか。

 

プレイヤーAは
弱キャラMの起用を推奨する立場

Aは,そももそも起用できるキャラの数が
限られていること。
どんなキャラにも活躍の場を与えたい。
だから,序盤の,敵がまだ弱いうちに起用する。

 

…という立場です。

 

 

プレイヤーBは
弱キャラMの起用を推進しない立場です。

 

キャラの数が限られているからと行って
Mのような弱いユニットを投入したら,
他のキャラの足を引っ張り敗北要因になる。

 

…という立場です。

 

読んでいて面白かった…というのは,

 

Bさんの主張。

 

仮にMを投入した場合。

 

Mが一番弱い敵ユニットを一撃で倒せる確率は10%
つまり,90%は一撃で倒せないということになり…

一方,
Mより強い他のユニットは…
一番弱い敵ユニットどころか,
相手の中堅くらいまでは60%くらいの確率で
倒せるそうです。

 

つまり…
Mが敵を攻撃して,討ち漏らした敵を…
今度は,強い味方キャラが,追撃する羽目になり…

 

その強い味方が倒すべきだった敵が
野放しになるので…手痛い反撃を受ける。

 

だったら,
10%の確率でしか敵を倒せないMは
戦場に出してはいけない。

 

…という主張でした。

 

 

使えないキャラが,味方の足を引っ張って
敗北をもたらす。

 

戦略シミュレーションでは
よくある展開のようです。

 

ですが…それって…
戦略シミュレーションの話だけなのでしょうか。

 

 

そして…
Aさんのように全キャラを投入して
「みんなで戦う」スタイル。

 

Bさんのように
足手まといはバッサリ切って,
「戦える者だけで戦う」スタイル。

 

どちらが,
より最適に近いと言えるのでしょうか。

 

 

ある事業所での人の差配

 

 

これは,又聞きなので
詳細はよくわからないのですが。

 

ある事業所でのこと。
そこでは,いくつかの作業が行われているそうです。

 

仮に作業1,2,3とあった時…

 

あるスタッフは,1は得意だけど
2と3は苦手。

 

別のあるスタッフは,
2は得意だけど1と3は苦手…

 

みたいに,やる内容によって
得意,苦手が分かれているそうです。

 

だから…その事業所では,
誰もが作業1,2,3をまんべんなく十分に
こなせるようにきちんとトレーニングをする,
という方針だとか。

 

私はその人から,
今回のこの話を聞いて…

 

得意な人に,
得意なことをさせて…

 

苦手なことをさせないほうが
生産性はあがるのではないか。
そう考えたものの…

 

実際に
1の作業が得意な人に
ずっと1の作業をさせていれば…

 

その人が欠勤したり退職する…というリスクが
発生する可能性があります。

 

一方…
苦手な人に,苦手な作業を強いることで,
離職につながる可能性もあります。

 

 

果たして,
実際のところどうしたらいいのでしょうか。

 

 

経営者は,
こういった人の差配をするのも
業務範囲に入ってくることがあります。

 

あるいは,
直接経営者が差配をすることはなくても,
マネージャーに差配される場合

 

「会社の方針」
としてどうあるか。

 

 

この点について,
経営者として,
「模範解答」
を用意しておかなければならないのです。

 

上述の例でいう,
プレイヤーAの
「みんなで戦う」
スタイルか…

 

プレイヤーBの
「戦える者だけで戦う」
スタイルか…

 

どちらが望ましいのでしょうか。

 

 

ゲームと会社運営の違い

 

…として,決定的にあるのは,
プレイヤーBのスタイルは,
会社運営においては成り立たないということです。

 

適性と能力に優れた人ばかりを
集めて…
そんな人達だけを運用して
成果を上げていく。

 

…というのは,
ゲームなら可能なのでしょうけど,
実際の会社運営…事業所では
成り立ちません。

 

そんな適性を持った人ばかりを
採用できる…なんてことは
まずないでしょう。

 

また,別の問題もあります。

 

例えば,
スタッフCさんは,
作業1と2と3を
トレーニングさせて,
実際にさせてみた結果…

 

 

Cさん本人は自覚がなくても,
他のスタッフの平均値から考えると
遥かに高い生産性を発揮している…
なんてことはありえます。

 

このCさんには作業1について
優れた適性を持っていたとして…
Cさんがそれを自覚しているとは限らない,
という点があります。

 

また…作業1,2,3いずれも
残念な生産性しか発揮できない人もいます。

 

こういった場合に,
どう考え,どう決断し,
どう差配していったらいいのか。
それを決めるのが,
経営者の仕事であり…

 

 

その経営者の方針にそって,
実際に運営していくのが
マネージャーの仕事といえます。

 

どれを選ぶのかは…
経営者の判断
なので…
「これが模範解答」
というものは,ここでは載せませんが…

 

 

私だったら…
「明らかに,極端に向いていない仕事は
させないほうがいい」
というのが一つの結論ではないでしょうか。

 

いろんな作業がある中で
「全員が同じように作業できるようにする」
というのは
プレイヤーBのスタイルと同じように,
夢物語ですから。

 

 

最後に。

 

上述の事業所の話を
教えてくれた人から,
後日,続報を聞きました。

 

上層部では

「あれだけトレーニングしているのに,
全然上達しない人がいて,
なんでだろう…と首を傾げている」

のだとか。

 

可能性は2つ。

 

どうやっても上達しない人なのか,
トレーニングの内容が効果的ではないか…

 

実際に,トレーニングで
成果を出している人がいる以上,
後者ではない…ということですね。

 

どうやっても
適性がない人に
適性のない仕事をさせて

成果を出そうとしている
ということでしょう。

 

させる側も,させられる側も
どちらも気の毒な話です。

 

あなたがより「アップスタッツ」な明日になりますように。
アップスタッツ 飯山陽平

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