正しい人が陥れられて陥れた側が「正しくなる」という人間の業

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こんにちは。
アップスタッツ合同会社の代表,
経営軍師の飯山です。

 

ちょっと,
ドロっとした
人間の内面について
書いてみることにします。

 

 

あまり読んでいて気持ちがいい
内容ではないでしょう。
もちろん,書く方もですが。

 

ただ,
マーケティングは…
そして経営というものは,
「人間理解」
だと言われます。

 

なぜなら,
人間を相手にするのが
マーケティングであり
経営だから…ですね。

 

経営者は様々な人と会う機会が多く,
そして背負っている責任は重いのです。

 

 

ということは,
経営判断の影響力は,
大きくなりがちです。

 

だからこそ,
人間のひとつの本性である
今日のこの記事を
しっかりと理解しておくと…

 

自分だけでなく
会社や家族,従業員などを
守ることに役立つことでしょう。

 

 

 

実践的練習問題

 

 

人手不足なので
同業で付き合いのある会社で
退職者が出た場合,
声がけしよう…
と考えていたとします。

 

 

ここで気をつけなければ
ならないポイントは
何でしょうか。

 

ちょっと考えてみてください。

 

 

私が
クライアントにアドバイスするなら,

「声がけの内容をしっかり練る」

ことを伝えますね。

 

 

具体的には,
付き合いのある同業者に,
どのように声がけをして
退職者を紹介してもらうか。

 

 

ということです。

 

 

答えそのものよりも
その理由のほうが大事です。

 

 

最大のポイントは,
「なぜ退職者が出たのか」
ということです。

 

 

その理由次第では,
とても採用なんて
できない,
なんてことも起こりうるわけです。

 

 

例えば…
とても無能で
使い物にならない
人材…

 

 

一部ではでは
人罪じんざい
なんて言ったりすることも
あるようですが,

 

そんな人を採用してしまったら
経営は傾きます。

 

ですので…

 

ひとつの考え方として,
そんな人を誰かに紹介するなんて
とんでもない!

 

…という考え方はあります。

 

 

一方で,
だから
誰かに紹介する,
という考え方もあるのです。

 

 

そして…
そこが人間の内側にあるものだったりします。

 

 

 

人間は善か悪か?!

 

たまに
クライアントに対して
人間は

 

性善説
性悪説

 

 

どちらなのか,
などという質問をすることがあります。

 

 

人間は,
本来善の生き物なのでしょうか。
それとも,
悪の生き物なのでしょうか。

 

 

答えは明確です。

 

 

人間は本来
「善」
の生き物です。

 

 

「善」にもとづいて,
より良く生きようとする
前提がなければ,
種として生存はできません。

 

とっくに,
死滅しているでしょう。

 

特に,
現在の文明レベルで考えると,
人間を死滅させる手段が
ありますからね。

 

 

それはさておき。

 

人間は善の生き物である…
と考えた場合。

 

なぜ,
無能な人物を
無能だとわかっていながら
誰かに紹介しようと
するのでしょうか。

 

この点…
背景を理解できるようになると
人間関係は
だいぶ楽になってくるでしょう。

 

 

…私の場合,
わかっていても
コミュ障は治りませんが。

 

 

 

人間の奥に隠された欲求

 

 

マーケティング,
セールスコピーにおいて,
「人間の欲求」
というものに焦点を
当てることがあります。

 

例えば,こちら。

「現代広告の心理技術101」
という書籍。

 

 

私はこの書籍を
よく人に勧めます。
理由は…単にテクニックに
とどまるものではなく,
しっかりと
「欲求」
について解説してあるからです。

 

マーケティングをやっていて,
欲求の理解が浅いと
成果はでませんからね。

 

 

ということで,
この本には,
LF8と呼ばれる…
「生命の8つの躍動」
というものがあります。

 

ざっくりと言うと,
人間が持つ,もっとも強い
8つの欲求のことですね。

 

 

私はクライアントに,
この1~8のカテゴリで,

 

「このプロモーションは
【何番】を意識したもの?」

 

なんて尋ねることもあります。

 

その欲求にアプローチするかは
とても単純かつ重要ですから。

 

他にも,
有名なものとしては
マズローの5段階欲求
なんてものもあります。

 

欲求の中身や分類は
また機会があれば。

 

 

本論ではないので
今日は省略します。

 

 

さて,
こういったマーケティング関連の
ものでは…
あまり紹介されることのない
人間の「ある」欲求の話です。

 

それが,
先程の性善説に基づくと

 

私は正しい

 

というものです。
つまり,正しく在ることが
人間の中に眠る,
強烈な欲求としてあるのです。

 

 

まあ…
適当に言いますが。
人が人を殺す理由の
半分は,コレ,でしょうね。

 

 

歴史的背景から見ると,
宗教がらみの戦争は,
概ねコレです。

あとは…
列強による
植民地化により発生した
死者も…コレ絡みが多いでしょう。

 

 

正しさをどう証明するか

 

 

ポイントは,
自らの正しさを
どのように証明するか,
ということです。

 

 

一定の人たちは,

「他の誰がなんと言おうと
自分は正しい」

という揺るぎなさを持っていますが。

 

 

そうではない人は,

「自分が正しいことを
自分で証明しなければならない」

という欲求に屈することがあります。

 

 

そして,
この欲求の満たし方。

 

いくつかありますが。

 

 

例えば,
他者承認なんかが
わかりやすいですね。

 

他の人からの承認によって
自らの正しさを満たすやり方です。

 

これも行き過ぎると
いろいろとまずいですが,
まだマシな方ですね。

 

面倒なのは…

 

 

「他の人が間違っていることを
証明することによって
自分が正しいことを証明しようとする」

 

人がいるということです。

 

相手が間違っている。
ということは,
つまり自分が正しい。

 

論理的には
筋が通らないのですが。

 

 

なぜか,
こうしたがる人がいるんですよね。

 

 

わかりやすいもので言うと…

 

 

やっぱり宗教でしょうか。

 

 

自分の信じる宗教は
唯一にして絶対に正しい。

 

ということは,
他の宗教を弾圧することによって
自分の宗教の正当性を
証明しようとする。

 

だから,
宗教で人が死ぬわけですね。
具体例を紹介すると
いろいろと恐ろしいので。

「歴史的に見て明らかである」

とだけ言っておきます。

 

 

もう少し,
ミクロ的な例を紹介します。

 

 

例えば,
社長が
社員のAさんに,
ミスを指摘して叱責したとします。

 

 

すると…
Aさんは,
自らの正しさを証明するために
何をやらかすでしょうか。

 

わかりやすいところで言うと,
ミスをしたのはBさんであって
自分ではない,という主張。

 

 

あるいは…
Cさんが足を引っ張ったから,
自分はうまくできなかった。
悪いのはCさんであって
自分ではない…という主張。

 

 

あたりでしょうか。
このあたりのバリエーションは
豊富なので…

 

このバリエーションを
記録して,
一覧表にした上で,

 

「時間の無駄なので
説明しなくていいから
番号だけ言え」

 

なんて社長もいたとか。

 

 

それはさておき。
このようにして,
自らの正しさを
証明しようとするわけです。

 

 

…ということは?

 

 

無能な人を紹介する理由

 

 

冒頭の問題に戻ると…
無能な人物を,
会社から放逐するときに,
その無能な人物を
人に紹介する。

 

 

紹介された側としては
ものすごく有害な行為です。

 

下手な犯罪行為よりも
ダメージが大きいかもしれません。

 

ではなぜそんなことをするのか。

 

その紹介する側,
つまりその無能な人を
採用してしまって
会社から放逐せざるを得なかった

「社長が正しくて間違っていない」

ことを証明しなければ
いけないからです。

 

例えば…
その無能な人は
仕事面では無能でトラブルばかり
引き起こして,足を引っ張るけれど…

 

 

パッと見た感じは,
とても人当たりがよくて
素晴らしい人に見える,
なんてことは

 

とてもよく…

 

もう一度いいます。

 

とてもよく!!

 

あります。

 

世の中,そんな人が
大統領になれるくらいには,
あります。

 

なので…
その社長は人当たりの良さに
騙されたわけです。

 

が。

 

騙されたことを直視せず,

「自分が正しい」

ことを証明するにはどうしたらいいのか。

 

 

他の人も同じような判断を
することによって,
自らの正しさを証明しようとするのです。

 

つまり…
騙されたのは自分だけじゃないなら,
自分が悪いわけではない,
という理屈ですね。

 

…だから,
他の人に紹介しようとするのです。

 

繰り返しますが,
紹介された側としては
たまったものではないですね。

 

 

だから,
冒頭の質問で,

「声がけの仕方は工夫が必要」

なのです。

 

 

無能な人を押し付けられるわけには
いきませんから。

 

 

以上,
今日は人間の正しさ…
から出る,ドロッとした内容について
お届けしました。

 

 

 

「相手が間違っていることを証明することで
自らの正しさを証明しようとする」

人たちによって陥れられた

「本当に正しい人たち」

は,跡を絶たないのです。

 

あなたが
今日のこの記事を読んで
陥れられる危機を回避できること
心から願っています。

 

あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
アップスタッツ合同会社 経営軍師 飯山陽平

 

追伸

 

手っ取り早く「そういう人を」
見抜いて回避する方法もあるのですが。

 

 

わりと身も蓋もない上に,
ちょっとブログでは書きづらい。

 

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