親切なアドバイスが相手を破滅に追いやる「副作用」や危険性

親切なアドバイスが相手を破滅に追いやる「副作用」や危険性

親切なアドバイスが相手を破滅に追いやる「副作用」や危険性
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こんにちは。
アップスタッツ合同会社の代表,
経営軍師の飯山です。

 

 

今日は…
成果を出したいけれど,
なかなか成果が出ない。

 

その原因の一端にある
「アドバイス」
について
お伝えします。

 

アドバイスは…
するのはカンタンです。
そこに責任が伴わないなら,
ですが。

 

 

そして,
多くの場合,
アドバイスすることに
責任は伴いません。

 

ですので,
アドバイスを受けることで,
かえって有害な状況に
なることもあるわけですね。

 

 

例えば…

 

 

父に命を狙われた話

 

 

って言うと,
少し大げさですかね。

 

昔,まだ私が
両親と同居していた頃の話です。

 

当時は埼玉県在住で,
持病にぜんそくがあり,
特定の時期や時刻になると,
発作で苦しんでいました。

 

 

発作で苦しむか…
気管支拡張剤の副作用で
苦しむか…
この二択だった頃の話。

 

 

そんな私に対して,
父がこんな事言うわけです。

 

 

「この薬,
よく効くって言ってたから
もらってきた
これを飲むといい」

 

父の姉…
私の伯母が,
ぜんそくの持病持ち。

 

その伯母が,

「この薬はよく効く」

なんて言ったのでしょう。

 

そして…
父は,どういうわけか
伯母…父の姉の言うことは
なんでも盲従し,
そこに正常な思考を
働かせることはありません。

 

 

伯母の言うあることないことで,
どれだけ家庭内に不和や混沌が
撒き散らされたことか…

 

 

という話は脇において。

 

 

こんな時,
どういう対応をすればいいのでしょね。

 

医師の診察もなく,

「他人向けに処方された薬」

をもらってきて

「私に」

飲ませようとする父…

 

私が会社員にならなかったことを,
父はそこまで恨み憎んでいるのか…
と戦慄したものです。

 

※父は会社員絶対主義です
<参照>

 

 

 

さて,
父との確執は脇において。

 

万が一,
父が厚意で私のために
薬をもらってきてあげた,
というつもりだったとしたら…

 

 

なおさら問題ですね。

 

 

父は…お前のために
薬をもらってきてやった。
なぜ飲まない?

 

伯母は…
わざわざ薬をあげたのに…

 

となります。

 

ここに,
「理屈」
は通用しません。

 

 

「お前のために
やってやったのに」

 

となり…
相手の顔を潰すことに
なりかねません。

 

が。

 

ただでさえ,
発作と副作用でしんどいところに,
よくわからない薬を飲まされるのも
勘弁です。

一歩間違えると,
副作用で命に関わることが
ありえますからね。

 

ホント…困ったものでした。

 

 

 

ちなみに。

 

結末としては
「発作のときに飲むよ」
と言って受取り…

 

発作が起きるのはたいてい明け方なので,
目につくことはありません。

 

そいうことで,
受け取って,こっそり処分。

 

母からそれとなく
言ってもらいました。

 

 

まあ,そこに伯母が絡んで
また揉めにもめたのですが…

 

 

ありがたいことに,
北海道に移住して
一人暮らしをはじめて以降,
すっかり発作は改善しました。

 

さて。

 

 

今回は「薬」という
実体物が絡んではいますが。

 

 

でも,
責任のない立場の人が
無責任にアドバイスするというのは,
まさにこういうことです。

 

 

責任をもってアドバイスできるのは…
法律上では,一応,
医師限定となるのでしょう。

 

現場運用レベルでは,
一定の治療家が,
様々な方法論とともに
アドバイスしていますが。

 

 

 

アドバイスが逆効果になる例

 

 

例えば,
売上を上げるには,
広告宣伝が必要だ。

 

 

だから,
どんどん広告費にお金を
つぎ込めばいい。

 

 

…というこのアドバイス。

 

あなたはどう思うでしょうか。

 

もちろん,
カスのような
救いようのない広告に
お金をつぎ込んでも意味はない。

 

それは当たり前ですので,
そういう話は一端脇において…

 

 

この
広告費をどんどん掛けて
プロモーションを展開すべし,
というこのアドバイス。

 

 

この是非についてです。

 

 

実際,
ある会社が,
ガンガン広告宣伝をしました。

 

 

どうなったか。

 

3期連結決算で811億円の赤字です。

 

会社は…ゲーム機のセガ。

 

では,何を宣伝したか。

 

ちょうど,引っ越しのときに
現物が出てきてびっくりしました。

ドリーム・キャスト

というゲーム機です。
1998年発売のものです。
だいぶ汚いですね…

 

当時は,プレイステーション(初代)やら
ニンテンドー64やら,
セガサターンやら…と,
ゲーム機本体の戦国時代。

 

 

このときに,
セガは,ドリーム・キャストを
大々的に売り出したのです。

 

当時を知っている方は,
「湯川専務」
をキャラクターとして起用。
秋元康プロデュースのもと,
CMをガンガン出して…

 

3期の連結で811億円の赤字です。

 

なぜこんな事になったのか。

 

 

説明すると長くなるので
一言でいうと,
「導入期の商品」
だからですね。

商品には,
導入期
成長期
成熟期
衰退期
があります。

 

Sカーブ理論ですね。
今日の主要テーマではないので
興味があればこちらをご参照ください。

<参照>

 

 

 

話を戻します。

プレイステーションやら
セガサターンやら
ニンテンドー64やら…

 

と,ゲーム機本体が
バンバン出ていった時代において
その成長期の流れに乗って,
売り出したはずのドリーム・キャスト。

 

 

ですが…
このドリーム・キャストは,
業界でもまだほとんと前例のなかった
(2番目の)
「モデム搭載でインターネット接続できる」
機体だったわけです。

 

 

成長期の延長の商品ではなく,
今までとは一線を画する,
新しい種類の商品です。

 

ということは…
成長期商品ではなく,
導入期商品だったのです。

 

 

 

 

商品が成長期に入った後は,
確かに,広告宣伝を
ガンガンしていけば
儲かるし…むしろそれが必要です。

 

 

が。

 

 

導入期の商品は,
広告宣伝しても,効果は非常に薄い。
なぜなら,市場に認知されていないものを
宣伝だけで売るのは大変です。

 

イメージ的には,
50年前に,パーソナルコンピューターを
テレビCMで売るようなものですね。

 

 

ということは,
そこで広告費をつぎ込むのではなく,
導入期商品に見合った
販売戦略があり
それに従わなければなりません。

 

 

にもかかわらず,
成長期商品の戦略を取ってしまったので,
811億円の赤字になったわけです。

 

さて,
話を戻します。

 

 

先ほどの,

「広告費をつぎ込めばいい」

というアドバイス。

 

このアドバイスの
「前」
に,その方の扱う
商品やサービスが,
成長期に突入している,
ということを確認した上で
アドバイスしたのでしょうか。

 

それとも,
単に広告宣伝してうまくいった
事例を知っているので,
それをそのまま鵜呑みにして
アドバイスしているだけでしょうか。

 

 

何よりも…
アドバイスをした結果,
損害が発生した場合,
それをアドバイスした人は
責任を取れるのでしょうか。

 

 

この

「とりあえず広告費を注ぎ込め」

というアドバイス。

 

裏付けがなければ,
私の父がした行為と
何一つかわらないわけです。

 

 

専門知識がないにもかかわらず,
「厚意」
でアドバイスする。

 

アドバイスされる側も,
「悪気があってしたわけではない」
ということはわかっています。

 

 

では…
悪気がない…で
済ませていいのでしょうか。

 

 

やっていることは,
極めて有害ですよね。

 

体にいいから…
と,幼児に,
蕎麦や卵を食べさせるような,
悪質な行為です。

小さな子に,
「アレルギーだから食べられない」
て拒否ができるとは限りません。

 

一歩間違えれば
「人殺し」
です。

故意があろうとなかろうと
過失だろうが…
人を殺したら人殺しです。

 

「殺人罪(刑法第199条)」

になるかどうかは別ですが。

 

 

 

専門家でも同じこと

 

 

それは,専門家でも
同じです。

 

 

例えば,医師は
適切な処方が
できる…にしても。

 

 

診察しなければ
適切な処方は
できないでしょう。

 

 

しっかりと,
問診して,
検査をしないと,
診断できないし
処方もできません。

 

 

医師だけでなく
様々な専門家も
皆同じです。

 

 

例えば,私。

 

私は,
マーケッターであり,
売上アップの専門家
という立場ではありますが。

 

 

「あなた」
の役に立つアドバイスを
できるかどうかと言うと…

 

 

それはできません。

 

 

「あなた」
からとお問い合わせいただいて
個別コンサルティングを実施すれば,
あなたの会社の状況を
しっかりと聞き込みして,
判断して…

 

 

少しでも精度の高いアドバイスを
できるように全力を尽くしますが。

 

 

こうして,
ブログという一方通行の
コミュニケーションです。

 

私の記事のアドバイスを
そのままやっても
うまくいくとは限らないのです。

 

 

私だけでなく…
しっかりと
「あなた」
の現状を判断して
その現状に即したアドバイスでなければ
効果はないし
あったとしても「まぐれ」というほかなく…
あるいは,逆効果になることでしょう。

 

ですので…
「厚意による」
「親切な」
アドバイスは…
やり過ごす術を覚える。

 

これが必要になってくるのです。

 

 

世の中,
情報過多が進むにつれて,
アドバイスも増えてきます。

私も…
無責任なアドバイスには
ならないように心がけると同時に,
無責任のアドバイスに盲従もしないように,
心がけていきたいものです。

 

 

あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
アップスタッツ合同会社 経営軍師 飯山陽平

 

追伸
というか,どうでもいい余談。

世の中のコンサルタントが
出し惜しみして
なかなか教えてくれないのは,
これ「も」理由かもしれませんね。

背景も知らずに
下手なことは言えないですから。

 

まあ,もっとも
本当に出し惜しみしているだけかも
しれませんが。

 

 

私の場合は,
多少間違って使っても,
大惨事にはならないようなものなら,
どんどんお伝えしたいとは思っています。

 

ということで,
どんどん質問をお待ちしております。
しっかりと背景までお伝えいただければ,
より適切なアドバイスを記事でお伝えします。

 

質問,あるいは感想等は
こちらからお願いします。

 

 

 

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