なかなか理解されない「煽り」の本質

なかなか理解されない「煽り」の本質

読んで役に立つ,学びがあったと思った方は「いいね」やシェアをお願いします。

メールボックスに、ある見覚えのない宛先からメールが来ていました。
いわゆるスパムメールの類です。

普通であればスパムメールはさっさと削除するか、あるいはしかるべきところに迷惑メール報告をする、といった対応になるでしょう。

ですが、私にとっては
「良いコピーライティングの教材」
であり、
「ブログのネタ」
でもあります。
ウィルスメールならばともかく、スパムメールは…気が向いた時は開封して中身をチェックします。

ランディングページのコピーを見て、どんな言葉にどう心が動くのか、あるいは動かないのか。
自分だったらどうするのか。
魅力を感じるオファーなのか…といったチェックをします。

今回のランディングページを見ると…呆れを通り越して、笑うしかない感じです。
とにかく、煽りが酷い。
札束の写真を何回も掲載していたり、派手なフォントを多用したり…。

今日のテーマは「煽りの本質」です。

有名なコピーライター、ジョン・ケープルズのピアノコピー、
「私がピアノの前に座るとみんなは笑った。けれど弾き始めると…」

これは煽りなのでしょうか。

あるいは、世界で一番売れたウォール・ストリート・ジャーナルのセールスレター。
「ある2人の男がいました…」
同じ大学を出て同じ会社に就職した2人が、一人は閑職、一人は社長。
このストーリーは、煽りなのでしょうか。

それとも、キツいネガティブな言葉を使うこと=煽り、なのでしょうか。

定義【煽る】
他人を刺激して,ある行動に駆り立てたりする。たきつける。扇動する。(大辞林)

単に、注目を引くために、強い言葉を使うことと、煽ることとは違うのです。

煽る…行動に駆り立てる…それをせずにはいられないような気持ちにさせることを「煽り」といいます。

それを踏まえて。
ピアノコピーの場合、いわゆる「復讐」のトリガーです。
先を読まずにはいられないように駆り立てていますが、それはコピーライターとしては「読まずにはいられない」というのはある意味最高の誉でしょう。

読んだ後に、どうしても「それを買わずにはいられない」と駆り立てられたら、それは煽りかもしれません。
けれど、コピーの続きを読むことを促すくらいでは「煽り」とは言わないでしょう。

ウォール・ストリート・ジャーナルのコピーも同じです。
ストーリーで話を引き込んで、続きを読むことを促すことはしても、「これを買わないと…やばい!」という気持ちにはならないでしょう。それは煽りとは言いません。

では、煽りとはどんなコピーになるのでしょうか。
まずは、大言壮語。
効果をひたすら誇張して書き立てることです。

次に、裏付けが無いこと。
極端ですが、一晩で20キロ痩せる、というダイエット商品であっても、それが本当であれば、煽りとは言いません。
「本当かどうか」は、証拠の有無で判断します。

いわゆる「稼げる」系であれば、本当に成果があったことを証拠として掲げられるかどうか、です。

今回のランディングページにおいては、
「50人中50人成果があった」
と書いておきながら、この50人のうち1人もランディングページの中に出てきません。
いわゆる「お客様の声」として、成果を裏付ける証拠が1つもないのです。

強い言葉を使えば使うほど、胡散臭くなります。
だからこそ、証拠で補強しなければいけません。
証拠で補強できないから、より強い言葉で人を動かそうとするしかなくなります。
そして…「煽り」と呼ばれるようになるのです。

本当に効果のある商品やサービスであれば。
それを買うことが、顧客のためになる…と心から確信できるのであれば。
あとはどう売るかは単なる手段です。
時には強い言葉も必要かもしれません。

ですが。
実績や効果効能などで、存在しないものを覆い隠してなんとかごまかして売ろうとした結果、強い言葉をたくさん並べるしかなくなったもの…それが「煽りコピー」の本質ではないでしょうか。

一対一の人間関係の会話では、怒鳴るとか大声を撒き散らす…といった行動になるのでしょう。
それが、コピーライティングになると、文字では大声は出せませんから、派手な文字やデザイン、強い言葉を並べ立てることになるのです。

繰り返します。
強い言葉を使うことは、いいも悪いもありません。
その商品やサービスが、顧客のためになる…そう確信できるかどうか、です。

今日のブログを読んで、少しでも
「参考になるな」
「役に立ちそうだな」
「読んでよかったな」
と思えることがあったら、ぜひあなたの友達にもお役に立ちたいので、Facebook「いいね」や「シェア」にご協力をお願い致します。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください