商売人の教科書と称される、カタログハウスの「通販生活」。
最新号が送られてきたので、久々に中身をパラパラとめくっていました。
やはり、
「上手い」
としみじみ実感します。
カタログハウスのコピーの書き方は、基本的に「テスティモニアル広告」です。
テスティモニアルとは「証言」などと訳されます。
早い話が、「お客様の声」です。
売手側が自ら、この商品は良い…と100回言うよりも、お客様の声で、「この商品は良い」と言ってもらったほうがよほど信ぴょう性があることは言うまでもありません。
ただ、「通販生活」の上手さは、そのお客様の声として「誰」に言ってもらうか、ということです。
それぞれの業界の有名人、芸能人、権威者を起用することで、
「ああこの人が言うのであれば確かだな」
と思わせるところにあります。
この手法は真似できると言えば真似できます。
なかなか真似できないといえば真似ができません。
理由は、コストです。
有名人にお客様の声として名前、場合によっては顔写真を使わせてもらうのであれば、それなりのコストがかかります。
それでもなお、十分に収益が見込めるということであれば、それも一つの手でしょう。
ただ、有名人ではなくとも、説得力を出す為の「お客様の声」の作り方は出せます。
有名人ではなくとも、
「ああ、この人が言うのであれば、確かだな」
と思わせることができるのです。
具体的な方法として、その商品やサービスによるベネフィットを、より多く享受するであろう人を選ぶのです。
逆に言うと、その商品やサービスによるベネフィットによって解決できるであろう問題、その問題の悩みが深い人を探せばいいのです。
例えば。
靴のインソールがあるとします。
そのインソールを使えば、長時間立っていたり、歩いたり走ったりしても疲労が感じにくいというベネフィットがあります。
もちろん、プロスポーツ選手に使ってもらい、その効果の確かさを「証言」してもらえるならば、それはそれでいいことです。
ですが、プロスポーツ選手に依頼すると…当然、コストが掛かります。
では、この長時間立っていたり、歩いたり走ったりして、疲労を感じる…という悩みが深い人は誰でしょうか。
かつ、それほど知名度があるわけではなく…言い換えると、一般人の方で、その悩みが深い人は誰でしょうか。
例えば、、百貨店の店員、警備員などが該当するかもしれません。
具体的には、百貨店の高級品を扱う店員から、
「百貨店で宝飾品を販売しています。さほどお客様が出入りする店舗ではないため、一箇所にじっと経ったまま、いつか訪れるお客様を出迎えるのが仕事です。基本的に身動ぎせず、立っていなければならないため、非常に足が辛くて大変でした。ところが、このインソールを使うようになってから、立っていても苦痛を感じることがほとんどなく、快適に笑顔でお客様を出迎えることができるようになり、上司から褒められることも増えました」
などという「証言」があったらどうでしょうか。
百貨店の高級品を扱う店員…いかにも、ずっと立ったまま、というイメージの仕事であり、そんな職種の人が言うことで、より強い説得力を出すことができます。
あるいは、歩く距離が多くて大変な仕事といえば…ツアー旅行の添乗員などが挙げられます。
「海外旅行の添乗員をしていると、とにかくじっと座っている時間がなく、常に動き回ることが多くなります。旅行の後半には、とにかく疲れが抜けず、大変です。しかし、このインソールを使用するようになってからは、最終日まで疲労を感じることなく、初日と同じように動き回れるようになったため、お客様からの評判も良くなりました」
といった「証言」が得られるかもしれません。
同じ、「足が楽になる」というベネフィットでも、座っている時間が長いであろうOLからの証言では、そこまで説得力を感じないでしょう。
OLにはそのベネフィットがない、ということではなく、あくまでもイメージの問題です。
「いかにも」
といったイメージの職種の人から、「証言」、お客様の声をもらうことです。
また、そのベネフィットの享受、というところであれば、その専門分野との兼ね合いではない以上、比較的コストを抑えて、「証言」、お客様の声を手に入れることができるかもしれません。
例えば、弁護士に法的な問題がない、と証言してもらい、それを広告に引用するのであれば、相応のコストが掛かるでしょう。
ですが、弁護士にオフィスチェアを使ってもらい、仕事が捗るかどうかについて証言をもらうのは…そこまでコストはかからないでしょう。
あくまでも、そのベネフィットをどれだけ享受しているかどうか、という「見込み客の一般的なイメージ」で、お客様の声をもらってみてください。
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