先日、学習塾の集客が難しい理由について、BtoBと共通する…といったことを書きました。
今日は、同じ題材で別の角度から紹介します。
元々のコピーが、
「(省略) 未来のために」
というスローガンでした(そのまま紹介するのもどうかと思うので、省略です)。
仮に、
「がんばろう 未来のために」
というコピーだったとします。
コピーが良いとか悪いとか、という話ではありません。
(良いとは思いませんが、ここでは関係ありません)
このコピーの中に、売りづらさがすでに表面化しています。
この
「がんばろう 未来のために」
というコピー。
何が売るのを難しくしているのでしょうか。
考えてみてください。
考えていただけましたでしょうか。
決して簡単なことではありません。
だからといって、考えないといつまでも力はつきません。
筋トレの仕方の動画を100万回見ても筋肉は付きません。
同じように、
「考えてください」
という指示を100万回読んでも、考える力は身につきません。
なので、まずは考えてみてください。
では、私なりの見解を展開してきます。
ここにタバコがあるとします。
あなたはタバコを吸うでしょうか。それとも吸わないでしょうか。
仮に吸うとしたら、なぜ吸うのでしょうか。
決して体に良いとは言えないタバコを吸うのはなぜでしょうか。
一杯のお酒があるとします。
あなたはお酒を飲むでしょうか、飲まないでしょうか。
仮に飲むとしたら、なぜ飲むのでしょうか。
決して体に良いとは言えないお酒を飲むのはなぜでしょうか。
それぞれ、メリットがあるからです。
タバコは、吸うことで気分転換できたり、すっきりしたりするからかもしれません。
お酒は、単純においしかったり、あるいはお酒を飲むその場の体験が良いからかもしれせん。
では、タバコを吸うとします。
翌日までに血を吐いて倒れる可能性が50%だったらどうなるでしょうか。
吸う人はいるでしょうか。
お酒を飲むとします。
一回の飲酒で60万個~80万個の脳細胞が死滅する…と言われているようです。
(言われているだけで、本当に医学的に証明されているかどうかはわかりません)
1回の飲酒で、翌日までに脳細胞が死滅し、記憶の大多数を喪ってしまう確率が50%だったとしたらどうなるでしょうか。
お酒を飲む人はいるでしょうか。
いずれも、いないはずです。
「翌日」に、決して無視できないレベルのデメリットに襲われる確率が50%です。
これは目に見えてわかる危機です。
敢えてそこに踏み込もうとする人は少ないのではないでしょうか。
ですが、実際には、タバコを吸っても翌日に血を吐いて倒れる確率は稀です。
お酒を飲んで、翌日には脳内が初期化されるような自体になるのは天文学的な確率でしょう。
将来にわたってはわかりません。
肺ガンになる確率は、吸わない人よりも何倍にも跳ね上がります。
お酒を飲む人はアルコール中毒になったり…あるいは様々な病気になる可能性が上がります。
ですが、飲んだ翌日には、せいぜい二日酔いに苦しむ程度でしょう。
つまり、将来起きうる不安要因と、現在の快楽要因とを比べた場合、人は後者を選ぶのです。
結論としては、
「勉強しよう 未来のために」
というコピーですが、これは未来のデメリットを回避するためのコピーです。
これでは売れません。
子どもの将来を心配してばかりの親にとっては、多少なりとも訴求ポイントになるかもしれません。
ですが、そんな「未来」よりも、来年の受験のほうが心配のはずです。
だとしたら、もっと別のアプローチがあるのではないでしょうか。
具体的にはどうしたら良いのか。
それは言うまでもありません。
子どもの親にリサーチする。これに尽きます。
どんな訴求ポイントが、受験生を抱える子どもの親に響くのかは、私にはわかりませんので。
この情報過多の現代において、未来など読めません。
今を生きるのが精一杯な人のほうが多いのではないでしょうか。
ポイントしては、将来よりも、今。
できるだけ今に近い将来、です。
あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
飯山陽平
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