300年前の伝説の日本人コピーライター

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300年前の伝説の日本人コピーライター
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買い物に行ったところ,スーパーの店頭には,たくさんの,ウナギ。
そういえば,今日は土用の丑の日でした。

ここでクイズ。
ご存じの方も多いかもしれません。
うなぎの旬は,いつでしょうか。

「ウナギの旬は冬眠に備えて身に養分を貯える晩秋から初冬にかけての時期で、秋から春に比べても夏のものは味が落ちる。」
(Wikipediaより)

味が落ちたものを,流行らせて食べさせる。
この流れは,どうにも人為的な何かを感じさせられます。

この話は,以前のブログに書いたので,ご覧になった方もいるかもしれません。
土用の丑の日に,ウナギをを食べる習慣というのは,江戸時代のコピーライターの仕業です。

同じく,Wikipediaからの転載です。

もちろん諸説ありますので,真実かどうかはまた別の話です。
ただ,この話から何を学ぶことができるか。そちらのほうが大切なので,仮に真実だと仮定します。

「通説(平賀源内説)
鰻を食べる習慣についての由来には諸説あり、讃岐国出身の平賀源内が発案したという説が最もよく知られている。
それによると、商売がうまく行かない鰻屋が、夏に売れない鰻を何とか売るため源内の所に相談に行った。源内は、「本日丑の日」と書いて店先に貼ることを勧めた。すると、その鰻屋は大変繁盛した。その後、他の鰻屋もそれを真似るようになり、土用の丑の日に鰻を食べる風習が定着したという。丑の日と書かれた貼り紙が効力を奏した理由は諸説あり定かではないが、一説によれば「丑の日に『う』の字が附く物を食べると夏負けしない」という風習があった」

この「本日丑の日」というキャッチコピーで,ウナギブームを巻き起こしたという話です。

平賀源内といえば,1700年代の人物です。
ということは,約300年もの間続く,ブーム…ではなく,完全に季節の行事,あるいは慣習と言えるものを作り出したことになります。

私はあと何年生きるか分かりませんが…生きている間に,慣習レベルにまで当たり前になるような,何かのきっかけを生み出すコピーが書ける気はしません。
本当に優れたコピーライターだったのでしょう。

ですが,今日の話は,コピーライティングの話ではありません。
コピーを完全に超越したレベルでの話です。

よく「マーケティング」と言いますが,ではマーケティングのゴールは何なのでしょうか。

かの,ピーター・ドラッガーはこんなことを言っています。
「マーケティングの理想は、販売を不要にすることである」

販売(セールス)を不要にする。
なんとも壮大な話です。
現代社会において何から何までセールス・売り込みです。

かの成功哲学の祖,ナポレオン・ヒルは,人間は生まれたときからセールスマンだ,といったことを言っています。
つまり,赤子は,泣いては親に母乳を要求する。これもセールスです。
恋人を作る。これもセールスです。
就職することも,企業側に自分の能力等をセールスしていることに他ならない。
これがナポレオン・ヒルの言うところのセールスです。

では,セールスが不要になるとはどんなことか。
相手から「それ,売ってください」と言われる状態を作り出すことです。
これが,まさにドラッガーの言うところの,マーケティングのゴールだと言えます。

そして,これを,平賀源内は達成したことになります。
「本日丑の日」というコピーで,夏にウナギを食べる慣習を作り上げたのです。

平賀源内は,本当は何を成し遂げたのか。
慣習を作り上げた,ということは何を意味するのか。
セールスを不要にするとはどういうことか。

それは,「新たな需要を創り出す」ことに他なりません。

平賀源内は,夏にウナギを食べる習慣を定着させることで,ウナギの需要を創り出したのです。
ですから,夏になれば…ウナギは売れるのです。
…もっとも,今の時代は需要以上に売ろうとすればこそ,セールスは必要になることもあるでしょうが。

同じように,需要を創り出した別の例を紹介します。
それが,かのスティーブ・ジョブズ。

噂では,9月に新型iPhoneが発売される,などという話があるそうです。
では…このiPhoneですが,セールスは必要でしょうか。
発売2日前から,店の前でテントを張っているような人が多発する中で,
「新型iPhone,いまならSDカードに,iTunesカードもつけて,特別価格!」
などとセールスしなくても,ある程度の数は勝手に売れていくことでしょう。

アップスストアに行けば分かりますが,ガッツリとセールスプレゼンテーションを展開しているシーンなど,まず見かけません。
これが,セールスを不要にしている,という一例でした。

iPhoneはさておき。

ウナギの話です。
夏になると夏バテして体力が落ちてしまう。
そんな顧客の悩みに答えたのが,消化しやすく精がつくウナギです。
人々の,潜在的な,口には出せない思い,要求に応えたからこそ,ウナギはブレイクした,ということになります。

最後に。
需要を創り出す。
ある意味逆転サヨナラ満塁ホームランみたいなもの。
一生に何本も打てるようなものではないのでしょう。

そのような機会があれば,ラッキーくらいに思って,できることをするしかありません。
顧客と話をして,どんな欲求,不満を抱えているのか。
日頃からのリサーチ。
これの積み重ねに尽きます。

あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平

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