価値と価格が釣り合わなくてもいい理由

価値と価格が釣り合わなくてもいい理由

価値と価格が釣り合わなくてもいい理由
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こんにちは。
札幌市近郊を中心に活動する集客代行業,
アップスタッツ経営研究会,
セールスコピーライターの飯山です。

 

1年以上前のことです。
あるプロジェクトの関係で,
高級宿泊施設のリサーチをしていたときのこと。

 

私は知らなかったのですが,
そこは,業界ではかなり有名な
高級宿泊施設だったようです。

 

 

ネットで検索してホームページを一通りチェック。
あとは,こんな時に役に立つのは旅行サイト。
今回は宿泊施設なので,
旅行関係のサイトを調べれば,
いくつかのサイトでこの宿泊施設が出てきます。

 

 

確認するのはもちろん,
「口コミ」
サイトです。

 

見ていて,
個人的に非常に興味深かったので,
今日のテーマとして紹介します。

 

 

この手の口コミサイトを見るときの
注目ポイントは,
極端に高い評価と極端に低い評価を
チェックすることです。

 

星の数で評価できるならば,
5つ星と1つ星をチェックすることを
おすすめしています。

 

 

理由は,両極端な評価のほうが,
そこにより感情がこもっている
傾向にあるからです。

 

 

高い評価であれば,
何かそこまで感情を動かしたのか。

 

低い評価であれば,
どんな期待をしていて,
その期待が満たされなったという,
その恨みの感情が込められているかどうか。

 

 

この手のポイントをチェックします。

 

 

その上で,
今回はおもしろかったのが,
星1つの低評価の人たちが,軒並み
「コストパフォーマンスが悪い」
とのコメントが並んでいたことです。

 

 

定義【コストパフォーマンス】
支出した費用とそれによって得られたものとの割合。
費用対効果。

 

要するに,
高い割には大したサービスではなかった。

 

あるいは,
払った金額ほどの価値は感じなかった。

 

こういうことなのでしょう。

 

 

この評価を見て,思い出すことがあります。

 

 

それは,
ある高級レストランに関する
似たような口コミサイトによる投稿です。

 

マスコミに良く出ている
タレントのシェフが運営している
高級レストランがあります。

 

そのレストランについて,
口コミサイトで徹底的に批判されていた,
ということです。

 

 

理由は,水。
「注文した覚えもないのに,
水が出されて,
その水が800円もしていた」

 

ということです。

注文もしていない水で
800円も取るとは何事だ,
ということです。

 

 

さて,この出来事。
何が「問題」なのでしょうか。
考えてみて下さい。

 

 

わかりやすさを優先するために,
敢えて言葉を飾らずに,
単刀直入に言います。

 

たかが800円の水で
大騒ぎするような貧乏人は,
そんなレストランに足を踏み入れることは
許されないのです。

 

 

貧乏がいいとか悪いとか,
お金持ちがいいとか悪いとか,
そういったことではありません。

 

単に,
その店は,800円の水代で大騒ぎする
貧乏人は「客」ではなかった,
ということです。

 

 

だからこそ,何が問題か,
といえば,ひとえにマーケティングです。

 

シェフが,タレントとして活躍し,
顔と名前が売れるようになったこと。

 

これにより,お茶の間でテレビを見て
「お,このシェフが出ている店,今度行ってみようかな」
などと,気軽に思えてしまうような
雰囲気を作ったこと。

 

これがマーケティングの失敗です。

 

バラエティに出て,
笑いを取るようなパーソナリティで
有名になり…店は実は超高級店。
これでは一貫性がありません。

 

その結果,
この口コミサイトに投稿するような人が登場する,
ということになります。

 

 

話を戻します。
先ほどの高級宿泊施設の話です。

 

これも,問題は同じです。
身もふたもないですが,
「宿泊施設をコストパフォーマンスとして
でしか判断できないような
貧乏人が行くところではない」
ということです。

 

つまり,
マーケティングに失敗しているのです。

 

 

ここから分かる,
富裕層向けのマーケティングとは何でしょうか。

 

私は富裕層ではないので何とも言えませんが,
富裕層の人と会って話をしたり,
その人がどんな思考や行動をしているのかを
見聞きすることで分かることがあります。

 

 

それは,
「価値」
の捉え方です。

 

 

身もふたもないのですが,
「お金を払うことそのものに価値がある」
と考える富裕層もいるのです。

 

 

例えば,1万円の宿泊施設と,
10万円の宿泊施設があるとします。
サービスの内容も品質も,
全く同じだとします。

 

 

そのときに,
この口コミサイトに登場するような人は,
10万円の宿泊施設を

 

「コストパフォーマンスが悪い」
「1万円で,
このクオリティのサービスを受けられるところがある」

 

と思ったり,投稿することでしょう。

 

ですが,そうではない人もいます。
その1万円と10万円ならば,
敢えて10万円に泊まる人もいるのです。

 

なぜでしょうか。

 

理由は,
「自分は10万円の宿泊施設に泊まるにふさわしい」
というセルフイメージを持っているからです。

 

 

サービスは同じです。
でも価格は10倍も差があります。

 

この場合提供するサービスは同じでも,
提供する「価値」は
同じとは言えないのです。

 

 

価値とは,
そのサービスの本質に根ざした,
実質的なものだけではないのです。

 

 

先ほどのレストランで言うならば,
水800円が気にならない…

 

そんな人しかいない場所だからこそ,
行ってみたいと思う人もいるのでしょう。

 

貧乏人がいない,
自分と同じ金銭感覚を持っている人だけが集まるから,
そこに行きたい,
と思えることもあるでしょう。

 

 

サービスと価値は連動するもの。
そう思い込んでいる人は多いのが現状です。
ですが…本当にそれは正しいのでしょうか。

 

 

 

そしてそれ以上に,
提供する価値に見合わない
価格設定をしている人も
多いのではないでしょうか。

 

すなわち,どちらかと言えば,
提供する価値よりも
ずっと安い値段をつけている。

 

理由は,周りの価格帯に合わせているから。
こんな人をよく見かけます。

 

 

もう一度,
価値と価格について
見直してみてはいかがでしょうか。

 

今日のテーマに関連する記事はこちらです。
あわせてご覧ください。

 

同じ「モノ」を提供して価格が違う謎

説得力のある「お客様の声」のもらい方とは

高価格という優しさ

「顧客【数】至上主義」に陥ると地獄を見る具体例

客単価をアップする「本質的な価値ではない価値」

 

あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
飯山陽平

 

 

 

 

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