ロールプレイングゲーム方式マーケティング

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私のクライアントの一人に,往年のロールプレイングゲーム(RPG)を知っている人がいます。
なので,私はそのロールプレイングゲームになぞらえて,
「まずは,スライムを倒そう」
などという指示をします。

スライムといえば,最弱の敵の代名詞。
ロールプレイングゲームというゲームは敵を倒し続けることで,レベルを上げて強くなり…より強い敵を倒せるようになります。
更には,ストーリーの中で倒すべきボスを倒し,最後にはラスボス(いわゆる最後,ラストのボス)を倒してエンディングを迎えます。

ただ,このゲーム自体は,あくまでも「ラスボスを倒してエンディングを迎える」為の,一つのプログラムです。

ゲーム中,どうしても手に入れなければならない重要なアイテムは,必ず手に入ります。
そのアイテムの情報を知っている重要人物として,長老的な存在は出てきます。

ゲームの進行がどれだけ遅かったとしても…その長老は認知症になったり,老衰で亡くなったりはしません。
なぜなら,ゲームだからです。

それ以上におかしいのが,このスライム。
なぜ,ラスボスである魔王を倒す勇者(主人公)が旅立つ町の側に,最弱のスライムが配置されているのでしょうか。

どこで読んだのかは忘れましたが,
「魔王が本当に勇者を倒したいならば,スライムを滅ぼせばいい」
とまで言っている人すらいます。

一番弱いスライムを倒し続けてレベル上げをして,勇者が強くなることを防ぐからです。

それ以前に,初めから,勇者の旅立つ町のすぐ側に,強力な敵を配置すればいいだけの話ではないでしょうか。
でも,それをやってしまうと,ゲームバランスが崩壊するので,やりません。

ゲームの流れとしては,どんなに弱い敵だとしても,まず弱い敵(ここではスライム)を倒して,少しずつレベルを上げて自分を鍛え上げ,より強い敵を倒せるようになることが必要になります。

この考え方が,そのままマーケティングに活かすことができます。

いっぱいありますので幾つか紹介します。
例えば,集客方法。
起業して,ホームページで集客しようとしたとします。
これは悪手です。

なぜなら,Googleによる検索システムという世界で戦うことになります。

その結果,その検索キーワードに当てはまる限りにおいては,全世界と平等に戦うことになるからです。

もしかしたら,スライムのような弱っちいホームページに勝てるかもしれません。
ですが…すぐとなりにドラゴンがいたらどうなるでしょうか。
ドラゴン。極めて強い敵の代名詞的存在です。

ですが,笑い事ではありません。
なぜなら,すぐとなりで戦う敵は,Amazonなんてこともあり得るからです。
レベル1で旅立って,布の服と木の棒しか装備していないような主人公が,ドラゴンに勝てるでしょうか。
それくらい無謀な戦いだということです。

ホームページというものは,一歩間違えるとそれくらい無謀な集客手段に成りえてしまうということです。

ならば,どうすればいいのか。

レベル1でも戦えるエリアで戦えばいいということになります。
スライムしかいないようなところで戦えば,十分に戦えるのです。

具体的には,地域を絞ってチラシを撒けば,Amazonみたいなドラゴンは出てきません。
(その地域にドラゴンのような超競合がいたら,それは戦う場所を間違えたという他ないでしょう)

また,ホームページそのものも,作りたてのホームページは,レベル1です。
Googleのシステムに基づいてレベル上げをしなければ強くなりません。
例えばそれはSEO対策だったり,コンテンツマーケティングだったり…更新をたくさんしたり,ということです。

ゲームに例えると,他にも例は出せるのですが,これくらいにしておきます。
レベル1ならば,レベル1なりの戦い方というものがあるのです。

いきなり,木の棒を握りしめてドラゴンに挑むような真似はやめましょう。

すなわち,身の丈にあったマーケティング手法というものはあるのです。

WEBマーケティングを駆使して,ネット上で戦いを挑むのは,なかなかレベルの高い話です。
もっと,業種業態にもよりますが,堅実で確実に戦える方法はあるのです。

ゲームとして楽しむならば話は別です。
「縛り」といって,ゲームのクリアー方法に制限を加えて難易度を高くする遊び方はあります。
それが趣味としてゲームを楽しむ分にはかまわないでしょう。
ゲームならば,ドラゴンに何十回何百回挑んでも,文字通りの意味で死ぬことはなく,再チャレンジできます。

ですが,実世界でドラゴンに勝負を挑んだらどうなるでしょうか。
二度と立ち上がることはできなくなる可能性があります。
具体的には,Amazonと,広告の資金量で勝負…といった馬鹿げた戦いになります。
ゲームオーバーです。

それも趣味としてチャレンジするならば,どうぞお好きなように,でもいいのかもしれません。
ただ,本気でそれをやると,家族や従業員の人生を狂わせることになります。

自己満足と趣味は脇において,ビジネスは堅実に。
これに尽きます。

あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平

追伸
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