わかりやすいので,ダイエットに例えて紹介します。
ダイエットをするとします。
最初にやることは…体重計に乗ることです。
ここで,やるべきことは,単に体重を測ることです。
これ以外にやるべきことはありません。
その体重が多すぎるとか,なぜ多いのか…といったことは,ここでは必要ありません。
単に体重計に乗って,体重を測ることです。
その上で,何キロ痩せるのかを決めます。
そして,そのために具体的に何をするのか,計画を立てて実行する,という流れになります。
さて,ここでやってはいけないことは,数字に直面しないことです。
言い方を変えるならば,数字に対して言い訳をしたり,正当化をしないことです。
定義【正当化】
自分の言動などを、道理にかなっているように見せること。
例えば,体重が想定より多かった時に,
「これは,先程食事したばかりだからだ」
とか,
「今は寒いのでたくさん服を着ているからだ」
といったことを言ったらどうなるでしょうか。
その数字が間違っている,という前提に立ってしまったら,その後の目標や計画全てに狂いが生じます。
その結果…ダイエット失敗,ということになります。
これは,売上アップでも全く同じことです。
例えば,売上アップを目指すとします。
そのために,今の売上を明確にします。
今の売上を明確にするにあたって,その数字に対して,言い訳や正当化をしたら,どうなるでしょうか。
多くの人は,売上が「上がらない」ことに対して,同じように言い訳や正当化をします。
例えば,
「地方だから」
とか,
「景気が悪いから」
とか,
「円高(円安)だから」
とか,
「アベノミクスが上手く行っていないから」
とか,
「スタッフの営業成績が悪いから」
とか…
内容は何でもいいのですが,ここでの問題点は,これらの正当化が,「真実」になってしまうことです。
正当化とは,敢えて表現するならば,間違っていることを正しい,と言い張るようなものです。
その正当化をしてしまうことで,自分自身が,本当は間違っていることについて,それが正しい,と思い込んでしまうことです。
その結果,改善できなくなってしまう,という弊害があります。
例えば,
「景気が悪い」
という正当化をしたとします。
すると…景気の悪さ,というものは個人で対処可能でしょうか。
円高,あるいは,円安。
個人で,数十億円の資産を持っていて,それらの資金を,FX(外国為替証拠金取引)で,10倍のレバレッジを掛けて取引すれば,数百億円動かせますから…市場を動かせるかもしれません。
…が,あまりにも非現実的な話です。
このように,自分では対処できない要素を「原因」として正当化してしまったら,改善できないのです。
数字は,数字です。
その数字を客観的に捉えて判断しないと,改善は上手く行きません。
数字に,意味合いを付けて,正当化してしまったら…その数字に意味はなくなってしまいます。
恣意的な数字になってしまったら,改善できないのです。
それ以上に問題なのは,コントロール外の要素を正当化してしまうと,改善する意欲すら無くなります。
数字が上がらなかった時に,
「アベノミクスが上手く行っていないから…」
と思ってしまったら,どうなるでしょうか。
アベノミクス自体は,コントロール外です。
地方の一個人が,アベノミクスを成功に導くなど,不可能でしょう。
そうなった時に,
「まあ,アベノミクスが上手く行っていないし,仕方がない」
と,「売上が上がらないことそのもの」を正当化してしまったらどうなるでしょうか。
売上が上がらない(ニセの)原因に迎合してしまうということになります。
これでは売上が上がりません。
むしろ,こちらのほうがよほど始末が悪いといえます。
繰り返します。
数字は,数字です。
その数字が上がってきた原因を,客観的に分析をして,改善しなければいけません。
例えば,売上が下がっていた場合…売上の分析をしたら,新規顧客数が減っていたため,売上が下がっていた,ということがわかったとします。
新規顧客獲得に悪影響を及ぼす何かがあったという推測が成り立ちます。
この推測を元に原因を探すと…これまで効果の合った広告を変えてしまった,という事がわかるかもしれません。
この場合,やるべきことは単純です。広告を元に戻せばいいのです。
もしここで…
「いや今月はたまたま天気が悪い日が多かったから仕方がない」
などと,数字が上がらないことに迎合してしまったら,改善はできません。
数字は客観的に分析。
これが必須です。
あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平
追伸
売上を上げようと,がむしゃらにがんばってきたけど…疲れてきた。
そんなあなたは,一度こちらをご覧ください。