先日,ある方から面白い話を聞きました。
某公共施設のロビーに,テーブルと椅子があります。
そこは基本的に誰でも無料で使える状態です。
たまたまその方が,時間調整の間,そこで作業をしていた時のこと。
他のテーブルで,人が集まって,話をしていました。
聞くと話に聞いていると…どうやら,ネットワークビジネスに関する話だったようです。
ネットワークビジネスが良いか悪いかはさておき。
この話に特有の,「夢」が膨らむ話が展開されていったそうです。
結局,その話のオチや成約率といった意味での結果まではわかりません。
ただ…ここまでの話を聞く限りでは,期待薄だということは,推測できます。
このネットワークビジネスの話,何がまずいのでしょうか。
ちょっと考えてみて下さい。
話は変わります。
15年以上前の,私が起業する前の頃です。
司法書士事務所に勤務していたのですが,早くやめて独立開業したいと思っていました。
そんなある日。
ある自己啓発に関する高額なプログラムを購入しました。
もちろん,その中にはセールスやコミュニケーションに関するものも入っているので起業の役には立ちます。
けれども,起業の為の資金を貯めようと,爪に火を灯す思いで生活をしていただけに,思い切った買い物になりました。
その時の話の内容はあまり覚えていません。
今もよく覚えているのは,そのセールス自体は非常に緊張していた,ということです。
ガチガチに緊張して…話の流れで,
「そろそろクロージングが来るぞ」
とドキドキしていたのを思い出します。
まるで…ジェットコースターに乗っていて,もうすぐ急勾配の下り坂がある…とわかっているかのような緊張感です。
クロージングが来る…とわかるくらいに冷静に分析しておきながら,なぜここまで緊張していたのでしょうか。
理由は,場所です。
渋谷の,高級ホテルのビジネスラウンジだったのです。
完全にアウェイ感がすごくて,話の内容以前に,場の雰囲気に飲まれて,いっぱいいっぱいになっていました。
先程のネットワークビジネスの話の何がまずかったのか。
一言で言えば,場所です。
無料で使える公共スペースで,
「ネットワークビジネスで,どれだけ儲かって,どれだけリッチな生活ができるのか」
を語っても,説得力はありません。
定義【ステータス(status)】
社会的地位。また、それを表すもの。
ステータスを演出することで,権威付けをする。
その結果,セールスやマーケティングに好影響を与えることができます。
では,どうすれば,ステータスによる影響を演出することができるでしょうか。
基本的に,やってはいけないこと。
それは,ステータスを見せつけることです。
自慢してはいけません。
自慢すると,見た目にイタいし,残念になります。
でも,ステータスは見せないと効果はありません。
ではどうしたらいいのか。
言葉を選ばずに表現するならば,「ちらつかせる」くらいでちょうど良いのです。
つまり…背景に溶け込むくらいに見せるくらいがいいのです。
例えば,ホテルラウンジなどは,いちいち「ホテルラウンジ」というものは意識しないでしょう。
ただ…高級ラウンジ独特の雰囲気は充満しています。
高級な商品やサービスを販売しようとする商談の場において,安っぽいコーヒーチェーン店などでやってはいけないのです。
まして,無料で使える公共スペースなど,論外です。
別の出し方としては,「背景」にすることです。
よくテレビのニュースで,何かの事件があり,それについて専門家が何かコメントをするシーンがあります。
その時に,背景になにがあるでしょうか。
よく見るのが,本棚。
分厚い専門書がズラリと並んだ本棚を前にしゃべることで,無意識にステータスを演出することができます。
もし…その背景に,AK◯48のポスターが貼ってあったら…いろいろな意味で台無しです。
私の事務所の接客スペースは,私が座る背景に,認定証等を飾ってあります。
司法書士や行政書士の登録証を額に入れて,私の背後に設置します。
これで…私が接客スペースでしゃべると,私の背後にある認定証等が視界に入る,という仕組みです。
基本的に,「周辺視野」に入るように心がければいいのです
ステータスは,見せなければいけません。
でも,見せびらかしてもいけません。
その商談にふさわしい,ステータスを演出して下さい。
あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平
追伸
2〜3通りしか集客法を知らない。
このままではまずい…けれどどうしていいかわからない。
そんな方は一度こちらをご覧ください。