先日,名刺交換をした方と,話をしていたときのことです。
お決まりの,
「どんなお仕事をされているのですか?」
という問いをしたところ,
「私の仕事は,一言で言い表せないんです」
とのことでした。
さて,この返答の問題はなんでしょうか。
そして…どうすればいいのでしょうか。
考えてみて下さい。
ちなみに,私は今のところ…ある程度の冗談が通じる場所では,こんな表現をしています。
「アップスタッツ経営研究会,集客代行業として,セールスコピーライターを,ついでに司法書士もしております飯山です」
この「ついでに司法書士」と言えば,吹き出す人,目を丸くなる人もいます。
先日は,頬杖ついている人が,ガクッとしていました。
そのリアクションに,私も吹き出しそうになりました。
なぜ,こんな表現なのでしょうか。
よく,「独自性」を履き違えている人ほど「うちはこれだけ独自性がある」とばかりに,勘違いな独自性を出しています。…けれど,その独自性が顧客にとって魅力的でなければ意味が無いのです。
あくまでも,売上を上げたい人が,コピーライターを探す時に,その相手が司法書士でもある,ということは何1つメリットはありません。
私は単に「ついでに司法書士」と言えば「意外性」があるので,覚えてもらいやすくなるから。これ以外の目的はありません。
では,コピーライターを一言で説明できるでしょうか。
司法書士をひとことで説明できるでしょうか。
…そもそも,上述の私の言葉は一言で言えるでしょうか。
例えば,
(1)レストラン
(2)サプリメント販売
(3)WEB制作
(4)運送業
(5)人材派遣業
をやっている会社があるとします。
関連性があるのだかないのだかわかりません。
確かに,この5つの業種を名刺に書いて渡したら…
「どんな仕事をしているのですか?」
と訊かれたら,
「一言では説明できないんです…」
と答えたくなる気はするかもしれません。
ただ,この場面をよく考えてみて下さい。
名刺交換をして,お互いに自己紹介をする場です。
そこで,
「一言では説明できないんです…」
と言ったらどうなるでしょうか。
私だったら,
「あ,そうですか。きょうはありがとうございました」
と適当に言って去って行くだけでしょう。
要するに,初対面の人に,
「自分のビジネスをわかりやすく説明しようとする努力を放棄した人」
は,私にとって,見込み客とは言えないからです。
では,どんな回答だったら良いのでしょうか。
前提として,
「そもそも一言で説明できるビジネスなんて,存在しない」
という考え方があります。
もちろんあるかもしれませんが…一言で説明できるようなビジネスをしていたら,そんなビジネスに未来はありません。
なぜなら,一言で説明できる…ということは,それだけコモディティ化が進んでしまっているからです。
差別化もなにもできないからです。
例えば,士業。
具体的には税理士とかも,
「税理士」
というだけでは仕事が取れなくなりました。
業種業態だったり,特定の客層向けに特化しないと,なかなか顧客から選ばれません。
私が耳にしたことがあるのが,
「二代目社長向けの税理士」
というもの。
創設者,初代ではなく二代目だからこそ…という特化した何かがあるのでしょう。
もしこれが,単に
「税理士」
という肩書だけでは…苦しいのではないでしょうか。
今は,自分のビジネスを一言で言い表せなくなってきていて当然なのです。
ある意味,
「一言では説明できないんです…」
は当然です。
だからといって,
「一言では説明できないんです…」
と開き直るのは言語道断。
ではどうしたらいいのか。
やり方はいろいろあるでしょう。
一つの例を紹介します。
先程は,
(1)レストラン
(2)サプリメント販売
(3)WEB制作
(4)運送業
(5)人材派遣業
という業種をやっている,という例でした。
名刺交換した相手に合わせる,というのが一つのやり方でしょう。
例えば,食材を扱っている方と名刺交換したならば,
「◯☓地区で,□店舗のレストラン事業を扱っています」
と言うことができるかもしれません。
この点は,
「相手の聞きたい,興味を持てる話をする」
という原理原則から,何一つブレることはないでしょう。
さすがに上記の(1)〜(5)のような,何ら共通点も関連性もないビジネス展開は珍しいかもしれません。
ですが,相手に合わせる,という点から考えるなら数パターンの紹介文を用意するのも手でしょう。
あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平
1つの集客法で7割以上を集客している。
これは危険です。
とはいえ,どうしていいかわからない。
そんな方は一度こちらをご覧ください。
なるほど、文章化して準備することは良いことですね。創業者で引き出しのある自分はともかく、社員には武器になりそうです。研修に取り入れてみます。
コメントありがとうございます!
いくつかパターンを用意して,使い分けまでレクチャーすると,効果的になります。ぜひためしてみてください。