これは,実際にあった出来事です(だと聞いています)。
ある国のある銀行が,ローンの貸付に関するDMを顧客リストに送ったそうです。
銀行だけに,リストの数は多く,約5万件。
ローンといえば,貸付条件。
もっと具体的に言えば,「金利」が重要です。
すなわち,借りるのであれば少しでも安い金利で借りたい…と思うのが当たり前。
ところが,この銀行は,このリストに対するDMで,さまざまな条件で送ってテストをしてみたそうです。
金利については,最低3.25%から,最高で11.75%までの金利で,テストをしてみたのだとか。
非常に多岐にわたるテストだったようで,いろいろなことがわかったそうです。
ですが,ここでは敢えて1つだけ紹介します。
男性向けに送ったDMにおいて,「女性の顔写真」が載っているDMと,載っていないDMとの違いは,金利差にして,4.5%ほどの違いが出たのだそうです。
つまり,女性の顔写真が載っているDMだと反応率が上がります。
そして…その上がった反応率は,金利が4.5%低くなった場合に匹敵するのだとか。
私も男なので,
「ああ,男ってアホだなぁ」
と思う次第です。
でも仕方ありません。基本的に男は,きれいな女性は大好きですから。
さて,このエピソードのポイントはどこにあるのでしょうか。
金利が3.25%とか,11.75%とか4.5%分とか…そういった細かい数字…ではありません。
男はアホだ,ということでもありません。
まして,男はきれいな女性が好きだ…ということでもありません。言うまでもないことですから。
そして。
「きれいな女性の顔写真をDMに載せたことで反応率が上がった」
ことでもないのです。
例えば,私がコピーライティングのセミナーで,
「DMに女性の顔写真を載せれは反応率が上がります」
とレクチャーすることはできるかもしれません。
そして,多くの場合,それは間違ってはいないでしょう。
実際…コピーライティングではないですが,セールスにおいては古来から使われ続けてきた常套手段です。
…というのも,社運を賭けた,ここ一番の大取引において,バイトで若くてきれいな女の子を雇います。
とにかく若くて綺麗であれば,能力やスキルなどは二の次三の次。
彼女の仕事は,カバン持ち。
ずっと側に侍らせるだけです。
定義【侍(はべ)る】
世話をしたりするためにそば近くにひかえている。
たったそれだけで…商談を有利に展開できたり,成約率が上がるのだとか。
あるいは,若いセールスマンが実績を出すために,同じ若い女の子を営業サポーターとして,外回りに同行させるだけで,セールスの成約率がうなぎのぼりになったのだとか。
なぜなら…結果のでないセールスマンは,「結果が出ない」から,喫茶店でサボったりするものです。
ところが,若くてきれいな女性が同行していれば…サボるという見苦しい姿を見せるわけにはいきません。
あるいは,セールスで失注…という姿を見せずに済むように,セールストレーニングに励むことになるからです。
ということで,若くてきれいな女性の存在が成約率を上げる…というのは,昨日今日に始まったことではありません。
人間の本性は不変です。
今も昔も変わりません。
昔から男は女に弱いのです。
ということは,それを…DMに応用しただけ…といれば,それまでです。
上述のDMのエピソードで,本当に重要なこと。
それは「それを実証するために,テストをした」ということです。
テストをするまでは,
「男は女に弱いから,きれいな女性の顔写真をDMに印刷すれば反応率が上がる」
というものは「仮説」でしかありませんでした。
それを,銀行が実際にローンのDMで実証してみることで,
「女性の顔写真が印刷されているDMは,反応率が上がり…金利にして4.5%下げるのと同じだけの効果があった」
ことがわかったのです。
男は女に弱い。
これと同じくらい当たり前なこと。
それは,マーケティングにおいてテストが命だ,ということです。
商品や時期,時代,世論。
様々な要因があります。
今,銀行が同じことをやっても,同じ結果になるとは限りません。
つまり,このときはたまたまそうだっただけかもしれません。
人間の本性は変わらない以上,だいたいはおそらく同じ結果になるでしょう。
ですが…あなたの商品やサービスで,同じ結果になるかどうかは,テストしてみないとわからないのです。
今日の…この酷いタイトル。
これは,おそらくYESで間違いないでしょう。
だからといって,きれいな女性をDMに載せれば反応率が上がる…かどうかは,ぜひあなたがテストして確かめてみて下さい。
あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平
1つの集客法で7割以上を集客している。
これは危険です。
とはいえ,どうしていいかわからない。
そんな方は一度こちらをご覧ください。
綺麗って何?人間には性別年齢関係なく内面の美しさはあり、それは認めます。でもこのブログ?じゃ何を言ってるのか分かりませんね。ルックス?年齢?スタイル?本当の魅力は何年も話さないと分からないと思いますよ。fbでもインチキセミナー屋や中身のないのが増えましたよね。その真逆です。
コメントありがとうございます。
何を以って「綺麗」かどうかは,本論ではありません。下手にそこに踏み込めば炎上するだけですから。
それこそ,テストマーケティングすれば,「どんな人がきれいなのか」がわかるかもしれませんね。
ちなみに,本文で紹介した銀行の例は,「南アフリカ」での話です。
そこで上手く行った事例が日本でうまくいくかもわかりません。
「何を以って綺麗なのか」ではなく「テストが重要」という趣旨でご理解下さい。