司法書士として,法律相談した後。
割とよくかわされる会話があります。
法律相談だけではなく,何らかの手続を終えて,顧客が帰っていく時にされる会話では,間違いなくトップ3に入る内容です。
よくこのように言われます。
「また,何かありましたらお願いします」
社交辞令といえば,社交辞令です。
例えば,不動産売買だったら,それはそれでいいでしょう。
ですが…督促状の作成依頼だったとしたら…?
また,あってもいいのでしょうか。
もちろん,ないに越したことはない話です。
だからこそ,私は
「なにもないのが一番です」
と即答するようにしています。
顧客も,
「それはそうですね」
と笑いながら帰っていきます。
今でこそ,私はコピーライターとての活動をメインにしています。
ですが,私は司法書士としての活動しかしていなかった時でも,常々
「司法書士という職業がこの世から必要とされなくなる日が来たらいい」
と思っていました。
なぜでしょうか。
例えば,紛争解決…ということであれば,世の中から法的紛争がなくなったら,それは素晴らしいことです。
ですが,紛争解決は,司法書士の本分ではありません。
司法書士の本分は,予防法務です。
例えば,不動産の名義変更。
名義変更手続きなどしなくても,当事者間が納得していれば,それで済むことです。
ですが,権利の保全…すなわち,保全をしなければいけないから,司法書士が必要とされるわけです。
つまり,この世の全ての人が,相手の権利を尊重し,侵害するようなことが無くなれば,司法書士という職業はこの世から不要とされるのです。
…おそらく,このまま行けば,予防法務が必要なくなるから,ではなくAIによって淘汰されていく職業でしょう。
その話をすると,論点がずれるので,話を戻します。
どうしても,問題解決業務…となると,顧客が今苦しんでいる状況が必要になってきます。
そんな時に,相手の力になることは,とても大切なことです。
…だからといって,その相手の苦しみを喜んでもいいのでしょうか。
例えば,以前にも紹介したことがある,ある整骨院。交通事故治療を謳っています。
…が,この場合,事故に遭う人が増えれば増えるほど,嬉しくなるのではないでしょうか。
つい先日,青信号になったので,横断歩道を渡っていたところ,軽自動車が全く減速せずに突っ込んできました。
足元は凍結しています。
慌ててとびのこうとしたら,それこそ足を滑らせて転倒し,轢かれることになるでしょう。
轢かれるくらいなら,撥ねられるほうがマシ…と思って,足元に気をつけながら回避。
ギリギリ,当たらずに済みました。
もちろん,無謀運転をするこのドライバーには不快です。
ですが,ある整骨院では,このような人によって撥ねられる人を歓迎しているのだろうな…と思うと,それも,不愉快なわけです。
もちろん,問題解決業務ですから…そして,実際には病院に行ったところで大した治療を受けられるわけでもありません。
私自身は,数年前に事故で病院に行った時は,湿布が出るだけでした。
だからこそ,本当に効果的な治療をする治療家の存在は不可欠です。
それでも…事故を歓迎するような治療家から施術を受けたいでしょうか。
きっと,あなたも経験があるでしょう。
顧客は,あなたが思っているよりも,ずっと敏感です。
「あ,この先生は事故に遭ったことを喜んでるな」
と,わかるものです。
わかるのです。
伝わるのです。
一挙手一投足,言葉の端々,そしてWEBページなどでは,行間から滲み出てくるものなのです。
残念ながら,これはテクニックでどうにかなるものではありません。
なぜなら,それはその人の…そしてその治療院の「在り方」だからです。
経営理念。
ビジョン。
表現はいろいろあります。
それらで,どのような立場からメッセージを発信しているか。
その根本が「在り方」です。
今日は,敢えて具体的な話は書きません。
どんな立場で顧客にどんなメッセージを発信しているのか。
3分でも,5分でもいいので考えてみて下さい。
遺言の相談を受けることがたまにあります。
遺言を書いた後の話をする時は,
「◯◯さんが,あと20年か30年か…わかりませんが,それでもいつの日か天に召された時に…」
と,よく表現します。
仮に,その目の前の相談者が85歳だったとしてもです。
85歳の方が30年後に健在の可能性はどれくらいでしょうか。
おそらく,難しいのではないでしょうか。
それでも,いつまでも元気でいて欲しい…という気持ちをどう表現したらいいか,いろいろ考えて,このような言い回しになりました。
言われた側は,
「いやいや,来年もつかどうか怪しいから」
などと言いながら…それでも,笑顔になります。
コピーライターとして,マーケティングコンサルタントとして。
私はクライアントに,
「あなたが売れなかったら,あなたの顧客は他所のライバルのところに行きます。それって絶対その顧客は不幸になるでしょう。だからうらなければなりません」
といった趣旨のことを言っています。
私自身が良くないサービスで,痛い目,辛い目にあったことは何度もあったからです。
本当に良いものが,「売り方が下手だから伝わらない」のは,残念過ぎます。
ですので,そのような表現になるのです。
言葉の奥にある思い,その思いはどこに「在る」のか。
そんな話でした。
あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平
追伸
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