今日,ある継続課金モデルのコンテンツをひとつ,解約しました。
初月が低額で気軽にお試しできる内容です。
そして,初月に満足したr2ヶ月目以降,毎月定額の金額がカードから引き落としされる,というサービスです。
毎月配信されるコンテンツを購読することができます。
まずは初月の低額料金で試してみようと思ったのですが…結局,解約期限の今日,解約しました。
なぜでしょうか。
コンテンツを1ヶ月試してみて,イマイチだったから…ではありません。
実は,何一つコンテンツを見ていないのです。
だから解約したのです。
これまでに体験した,この手の「継続課金モデルのコンテンツ配信」サービスは,サービスを申込みした時の自動返信メールで,すぐに初月分のコンテンツを見ることができました。
ところが,今回申込みしたサービスは,
「2週間後から配信します」
とのこと。
これで,一気に興味関心は失せました。
実際に2週間後から配信されていた…のかもしれませんが,それすらチェックしていません。
申込時に,あらかじめ翌月分が課金されない「解除期限」をスケジュールのタスクに入れておいたので,タスク通りに解約しました。
さて,このサービスの何が問題だったのでしょうか。
正確には,
「申込後2週間に配信されること」
の何が問題だったのでしょうか。
終期の決まっていない,継続課金モデルのサービスは,販売することが最も難しい商品のひとつだと言われています。
1回限りの支出であれば,そこまで問題ではないかもしれません。
ですが,終わりが決まっていない,毎月定額の支出を歓迎する人は珍しいでしょう。
それだけ,購入の判断のハードルが上がります。
そのハードルを超えたところで,解約申し入れを避け,継続し続けてもらうために,様々な手を打たなければなりません。
特に,今回のように
「初月が低額で気軽に試すことができて,翌月に本来の価格が課金される」
ような場合は,申込みから次の課金までの間が勝負です。
…にも関わらず,
「申込みから最初のコンテンツ配信まで2週間」
とは,ナメた話です。
呆れを通り越して,思わず吹き出してしまいました。
どうすればよかったのか。
それは言うまでもありません。
申込みの直後,最も購買動機が高まっているその瞬間に,「購入したい」という欲求をきちんと満たせる状態にすることです。
今回のようにコンテンツ配信を申込みした場合,
「それを視聴することで何かを学びたい」
という欲求が高まっているから,継続課金モデルという高い高いハードルを越えて申込みしたのです。
その欲求と…現実との間に,大きな落差があれば,解約まっしぐらです。
例えば,今回のように,申込み後に何もコンテンツが見られない場合などが,まさに該当します。
まずは継続課金モデルという高い高いハードルを越えた直後から,きちんとその欲求を満たすことです。
これまでに私が体験してきた中で,この点を最も上手くやっていたコンテンツがあります。
それは…購入後,会員ページのIDとパスワードが発行されます。
ログインすると,最初に見るべき動画が表示されます。
その動画で,講師がそのコンテンツについて「徹底的に売り込み」を掛けてきているのです。
すでに,購入申し込みをして,決済を済ませたから,ログインしてその動画を視聴しているのです。
その視聴者について,購入済みのコンテンツを徹底的に売り込みをしているのです。
その動画を見て…購入した時以上の欲求の高まりを感じました。
そして,
「ああ,申込みしてよかった」
と,心から実感したのです。
マーケティング用語的に表現したり,テクニック的に言うならば,
「購入後の後悔」
を避けるための施策です。
購入申し込みをした人に対して「あなたの購入するという決断はいかに正しいのか」を伝えるために,もう一度売り込みをする,というものです。
今回は,継続課金モデルの例で話をしましたが,別にこれは1階下切りのコンテンツでも何にでも使える話です。
買ってくれた方に,
「あなたの決断は正しかった」
ということを伝えること。
そして,最初からコンテンツを提供して欲求を満たすように,できることをして下さい。
逆に,冒頭の出来事のように,決して肩透かしさせて,がっかりさせてはいけません。
よほどのキラーコンテンツならともかく,今の時代は,この手の継続課金モデルのコンテンツ配信などいくらでもあるのです。
そして,繰り返しますが,継続課金モデルのコンテンツ配信は,販売が難しいのです。
逆に言えば,販売に成功する相手は,すでにその手の購買体験を何度もしている人でもあります。
…つまり,たくさんのコンテンツを購入しているということです。
そんな人に対して,購入申し込みした後,即座に何一つ納品しない。それだけでアウトという他ないでしょう。
あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平
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